看護記録 NANDA-Iに基づく記載例 領域8

【NANDA-I看護診断】領域8「セクシュアリティ」の看護記録(SOAP)の記載例まとめ【コピペ可】

この記事では、NANDA-Iの看護診断に基づく看護記録(SOAP)の記載例を公開しています。

今回は領域8「セクシュアリティ」です。

看護記録の書き方が分からない…と悩んでいる看護実習生、新人の方々はぜひ参考にしてみてください!

トコル
トコル

看護記録(SOAP)の書き方に関しては、コチラの記事(【完全保存版】看護記録「SOAP」の書き方と記載例まとめ【NANDA-Iの看護診断対応】)を参考にしてください!

【完全保存版】看護記録「SOAP」の書き方と記載例まとめ【NANDA-Iの看護診断対応】

続きを見る

新人看護師
新人看護師

他の領域の記載例を知りたい!という人は、この記事最後にまとめているので見てみてね!

*ご紹介しているのはあくまでも記載例ですので、実際は担当する患者にあわせて修正してご使用ください。
*できるだけ多くの患者に適応できるよう、あえて抽象的な内容を含めている部分がございます。こちらもご活用いただく際はご注意ください。

あわせて読む
【NANDA-I看護診断】領域8「セクシュアリティ」の看護計画の記載例まとめ【コピペ可】

続きを見る

NANDA-I領域8「セクシュアリティ」の看護診断名一覧

NANDA-I領域8「セクシュアリティ」は、類①〜③に分けられます。

それぞれの診断名一覧は以下の通りです。

類① 性同一性
本類には現在該当する看護診断なし

類② 性機能
・性機能障害

類③ 生殖
・母親/胎児二者関係障害リスク状態

類①-本類には現在該当する看護診断なし

類②-性機能障害

コード:00386

定義
性反応サイクルの段階を踏むことが困難で、満足できない、報われない、不十分と認識される状態

看護記録(SOAP)の記載例

看護診断
(看護問題)
性機能障害
S(主観的情報)「最近、性行為に対する興味が薄れている。」「自分の体がうまく反応しないようで、不安になる。」
O(客観的情報)性行為に関する不安やストレスが増加しており、身体的・心理的な問題が関与している可能性がある。
パートナーとのコミュニケーションが不足しており、性に関する話題を避ける傾向が見られる。
身体的な健康問題(例:慢性疾患、ホルモンバランスの変化、薬物療法の影響)が背景に存在する場合がある。
心理的負担(例:ストレス、うつ症状、自己評価の低下)が影響している様子がある。
A(評価)身体的・心理的要因が複合的に影響し、性機能に障害が生じている状態である。これにより、本人の自己評価やパートナーシップに悪影響を及ぼしている可能性がある。
P(計画)性機能障害の原因を明確にするため、医師(例:泌尿器科、婦人科)や専門医(例:セラピスト)の診察を受けるよう勧める。
ストレスや心理的要因が関与している場合は、心理カウンセリングやリラクゼーション法(例:瞑想、深呼吸)を導入する。
パートナーとのオープンなコミュニケーションを促進し、性行為に対する不安や期待を共有する場を作る。
性機能を支援するための具体的な方法(例:段階的な親密さの構築、性に関する正しい知識の提供)を提案する。
必要に応じて、薬物療法や治療器具の利用を検討し、医師と連携して対処する。
パートナーとの信頼関係を強化するため、カップルセラピーの利用を提案し、性機能障害の影響を共同で乗り越える支援を行う。

類③-母親/胎児二者関係障害リスク状態

コード:00349

定義
共存疾患や妊娠に関係する健康状態の結果として、妊娠中の生理的交換や感情-情動相互作用に影響する、母親と胎児の共生的二者関係が崩壊しやすい状態

看護記録(SOAP)の記載例

看護診断
(看護問題)
母親/胎児二者関係障害リスク状態
S(主観的情報)「お腹の赤ちゃんに対して実感が湧かないことがある。」「ちゃんと母親になれるか不安。」
O(客観的情報)妊娠に対する感情が不安定で、胎児との関係に積極的に向き合えない様子が見られる。
妊娠に関する知識が不足しており、胎児の発達や妊娠中の母親の役割について理解が十分でない。
ストレスや外部要因(例:妊娠中の健康問題、家庭環境の不安定さ、社会的サポートの不足)が観察される。
母親になることへのプレッシャーや不安が強調され、胎児への意識が希薄になる傾向がある。
A(評価)妊娠への不安やサポート不足により、母親と胎児の二者関係が十分に形成されず、混乱が生じるリスクが高い状態にある。適切な支援を通じて、母親としての役割認識と胎児への愛着形成を促進する必要がある。
P(計画)妊娠に関する知識を提供し、胎児の発達や母親としての役割について理解を深めるための支援を行う。
胎児への愛着形成を促進するため、妊娠中のケア(例:胎動を感じる時間を持つ、胎児に話しかける)を提案する。
ストレス管理の方法(例:リラクゼーション法、ヨガ、瞑想)を導入し、心理的な負担を軽減する。
妊婦健診や母親学級への参加を勧め、妊娠に対する安心感とポジティブな経験を増やす。
家族やパートナーとの協力体制を強化し、妊娠期を支える環境を整える。
必要に応じて心理カウンセリングや支援グループを紹介し、母親としての不安や葛藤を軽減するための専門的なサポートを提供する。

NANDA-Iの看護診断に基づく看護記録(SOAP)&看護計画の記載例まとめ

当サイトでは、今回ご紹介した領域の他にも、NANDA-Iの看護診断に基づく看護記録(SOAP)&看護計画の記載例を多数まとめています。

ぜひ、日々の業務のご活用ください!

看護記録(SOAP)の記載例

領域1領域2領域3
領域4領域5領域6
領域7領域8領域9
領域10領域11領域12
領域13

看護計画の記載例

領域1領域2領域3
領域4領域5領域6
領域7領域8領域9
領域10領域11領域12
領域13

引用・参考文献
T. ヘザー・ハードマン 編,上鶴 重美 訳:NANDA-I看護診断 定義と分類 2020-2023.医学書院.

-看護記録, NANDA-Iに基づく記載例, 領域8