領域1 看護計画 NANDA-Iに基づく記載例

【NANDA-I看護診断】領域1「ヘルスプロモーション」の看護計画の記載例まとめ【コピペ可】

【最新版:2024-2026】

この記事では、NANDA-Iの看護診断に基づく看護計画の記載例を公開しています。

今回は領域1「ヘルスプロモーション」です。

看護計画の書き方が分からない…と悩んでいる看護実習生、新人の方々はぜひ参考にしてみてください!

トコル
トコル

看護計画の作成ルールに関しては、コチラの記事(【完全保存版】看護計画の作成ルールと記載例まとめ【NANDA- I】)を参考にしてください!

【完全保存版】看護計画の作成ルールと記載例まとめ【NANDA- I】

続きを見る

新人看護師
新人看護師

他の領域の記載例を知りたい!という人は、この記事最後にまとめているので見てみてね!

*ご紹介しているのはあくまでも記載例ですので、実際は担当する患者にあわせて修正してご使用ください。
*特に看護目標の部分はあえて抽象的な内容を含めています。参考の上、患者にあった具体的な目標に修正することをお勧めします。

【NANDA-I看護診断】領域1「ヘルスプロモーション」の看護記録(SOAP)の記載例まとめ【コピペ可】

続きを見る

NANDA-I領域1「ヘルスプロモーション」の看護診断名一覧

NANDA-I領域1「ヘルスプロモーション」は、類①〜②に分けられます。

それぞれの看護診断名一覧は以下の通りです。

類① 健康自覚
・気分転換活動減少
・気分転換活動減少リスク状態
・座位行動過剰
・座位行動過剰リスク状態
・エネルギーフィールドバランス異常

類② 健康管理
・健康自己管理不良
・健康自己管理不良リスク状態
・健康自己管理促進準備状態
・家族健康管理不良
・家族健康管理不良リスク状態
・コミュニティ健康管理不良
・コミュニティ健康管理不良リスク状態
・血糖自己管理不良リスク状態
・ドライアイ自己管理不良
・ドライマウス自己管理不良
・ドライマウス自己管理不良リスク状態
・倦怠感自己管理不良
・リンパ浮腫自己管理不良
・リンパ浮腫自己管理不良リスク状態
・悪心自己管理不良
・疼痛自己管理不良
・体重自己管理促進準備状態
・過体重自己管理不良
・過体重自己管理不良リスク状態
・低体重自己管理不良
・低体重自己管理不良リスク状態
・健康維持行動不良
・健康維持行動不良リスク状態
・家事行動不良
・家事行動不良リスク状態
・家事行動促進準備状態
・ヘルスリテラシー不足
・ヘルスリテラシー不足リスク状態
・ヘルスリテラシー促進準備状態
・ヘルシーエイジング促進準備状態
・高齢者フレイルシンドローム
・高齢者フレイルシンドロームリスク状態

類①-気分転換活動減少

コード:00097

定義
レクリエーションやレジャー活動からの刺激、または、そのような活動への関心や関与が低下した状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 気分転換活動減少
長期目標定期的に気分転換活動に参加し、精神的・身体的健康を維持できる
短期目標2週間以内に、少なくとも1回は気分転換活動(趣味やレクリエーション)に参加する
1週間以内に、気分転換活動に対して興味や意欲を少しでも示すことができる
観察計画
(O-P)
気分転換活動への興味や関心の有無の観察
気分や感情の変化(不安、抑うつ、無気力感など)の観察
活動に対するエネルギーレベルや疲労感の評価
社会的交流の頻度や人間関係の状態の観察
患者の生活リズム(食事、睡眠、活動)の観察
患者の自己評価(活動に対する自信や成功体験)の観察
医師からの処方薬の影響(鎮静作用や意欲低下の有無)の確認
患者の日常生活での関心事や好きな活動に関する聴取
活動に参加しない理由(身体的制限、心理的抵抗感など)の確認
精神状態に関連する身体的症状(食欲低下、睡眠障害など)の観察
援助計画
(T-P)
小さな活動から始めるよう、簡単なレクリエーションや趣味を提案
患者の好みに合わせた気分転換活動(読書、音楽、散歩など)を提供
可能な範囲で、グループ活動への参加を促し、社会的交流をサポート
患者の体力や気分に応じた活動の頻度や内容を調整
成功体験を積み重ねるために、小さな目標を設定し達成感を与える
活動前後の休息時間を確保し、無理なく参加できる環境を整える
活動に参加する際に心理的支援を行い、安心感を提供
友人や家族との交流機会を増やすための調整を行う(電話、訪問など)
精神的なリラクゼーションやリフレッシュを促す環境(静かな場所やリラックスできる空間)を整備
気分転換活動の選択肢を増やすため、患者に多様な活動を紹介
教育計画
(E-P)
気分転換活動の重要性と精神的・身体的健康への効果について説明
活動に参加することで得られるリフレッシュ効果やストレス解消について説明
無理なく活動に取り組むための方法(小さなステップから始める)の指導
活動に参加できないときでも、心をリフレッシュする方法(深呼吸や短時間のリラクゼーション)について指導
家族に対し、患者の興味や関心に基づいた活動への協力と支援の重要性について説明
活動の成功体験を通じて自信を取り戻す方法を指導
気分が沈んでいるときの活動や休息のバランスについて指導
医療チームとの協力体制を強調し、活動参加のモチベーション向上策について説明
活動中に生じる不安やストレスの対処法(カウンセリングや話し合い)の指導
活動を通じた社会的交流の意義について説明し、参加を促す方法を提案

類①-気分転換活動減少リスク状態

コード:00448

定義
レクリエーションやレジャー活動からの刺激、または、そのような活動への関心や関与が低下しやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 気分転換活動減少リスク状態
長期目標気分転換となる活動に意欲的に取り組むことができる
短期目標1日1回、好きな気分転換活動を行うことができる
観察計画
(O-P)
表情や言動から気分の変化を観察する
活動への関心や意欲の有無を観察する
日中の活動量(ベッド上・離床時間)を確認する
睡眠状態の把握(睡眠時間・中途覚醒の有無)
食欲の変化の有無
家族や他者との交流状況の観察
患者の過去の趣味・嗜好に関する情報収集
看護師との会話頻度・応答の様子
体調(痛み・倦怠感など)の変化の有無
抑うつ傾向を示す言動の有無(「死にたい」「つらい」など)
援助計画
(T-P)
気分転換となる活動の提案と環境調整(テレビ視聴、本、音楽など)
趣味活動や余暇活動のサポート(手作業、書き物など)
他者(他患者、家族、スタッフ)との交流の機会をつくる
日中の離床を促す(ベッド周辺で過ごす、デイルームの利用など)
季節や天候に応じて、散歩や外気浴の機会を提供
会話の機会を積極的に持つ(傾聴・共感)
痛みや倦怠感など身体的不快への対応
活動後の達成感を言語化するよう支援
興味のあるテレビ番組や雑誌などを提供
入浴や整容など清潔援助を通して爽快感を促す
教育計画
(E-P)
気分転換活動の重要性を説明する
好きな活動を継続することの意味を説明する
無理のない範囲での活動計画の立て方を指導する
抑うつ的な感情を持つことは自然であることを伝える
自己表現や感情表出の大切さを説明する
体調や気分の変化を看護師に伝えるよう説明する
できたことに目を向けるよう助言する
家族にも声かけや気分転換の協力を依頼する
日常生活の中に楽しみを取り入れる工夫を紹介する
無理に頑張らなくてよいという安心感を伝える

類①-座位行動過剰

コード:00355

定義
覚醒時間中の活動のパターンが不十分で、エネルギー消費量が少ない状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 座位行動過剰
長期目標日常生活の中で適度な運動を取り入れ、健康リスクを減少できる
短期目標1週間以内に、1日10分の軽い運動を始める
2週間以内に、座っている時間を1日30分減らす
観察計画
(O-P)
座位で過ごす時間の記録と評価(1日の総座位時間)
座位中心の生活が身体機能に与えている影響(筋力低下、関節の硬さなど)の観察
運動不足に伴う体重増加の有無の観察
座位中の姿勢の確認(正しい姿勢かどうか)
心肺機能の評価(呼吸数、脈拍、血圧など)
筋力や柔軟性の低下度合いの確認(簡単な運動テストの実施)
活動後の疲労感や痛みの有無の観察
患者がどのような理由で座位中心の生活を送っているかの把握(職業、健康問題など)
患者の食事内容と栄養状態の確認
座位中心生活に起因する精神的ストレスや気分の変化の観察
援助計画
(T-P)
簡単なストレッチや軽い運動を提案し、座位時間を減らすための支援を行う
1時間ごとに立ち上がって歩いたり、体を動かすよう促す
椅子に座って行える運動(足踏みや腕の運動など)の指導
正しい姿勢で座るためのクッションやサポート具の提案
日常生活に無理なく取り入れられる活動の提案(家事、買い物、散歩など)
職場や自宅での環境整備を支援し、立ち作業や動きやすい環境を作る
筋力や柔軟性を維持するための軽い筋トレやヨガの提案
運動の重要性を理解してもらうための定期的なモチベーションアップサポート
スマートフォンアプリやフィットネスデバイスの利用を提案し、活動量のモニタリングを支援
水分摂取やバランスの取れた食事を通じて、身体の代謝を促進する支援
教育計画
(E-P)
座位中心の生活が健康に与えるリスク(筋力低下、心血管リスク、体重増加など)について説明
運動不足のデメリットと適度な運動のメリットについて説明
運動を日常生活に取り入れる簡単な方法(階段を使う、歩く機会を増やすなど)を指導
1日に必要な運動量の目安(厚生労働省の推奨運動量)について説明
仕事中や家事の合間に取り入れられる短時間の運動(ストレッチや立ち上がり運動)を指導
適切な座り方や姿勢の重要性について説明
定期的な健康チェック(体重測定や血圧測定)の重要性を説明し、実施を促す
長時間座っていることで発生する健康リスク(血栓症など)の予防法を指導
家族にも座位中心の生活改善のための協力を依頼し、運動を一緒に楽しむ方法を提案
生活習慣全体を見直し、健康的なライフスタイルを作るための情報提供(バランスの取れた食事、規則正しい生活)

類①-座位行動過剰リスク状態

コード:00394

定義
覚醒時間中の活動のパターンが不十分で、エネルギー消費量が少なくなりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 座位行動過剰リスク状態
長期目標適度な身体活動を日常生活に取り入れ、エネルギーを効果的に消費できる
短期目標1日1回、5分以上の離床活動を行うことができる
観察計画
(O-P)
日中の離床・座位・臥床の時間を観察する
活動量(日内の動作量や移動回数)の確認
食事摂取量や食欲の有無
睡眠状況(入眠・中途覚醒・起床時間)
関節可動域の制限や痛みの有無
呼吸・循環機能(SpO₂、呼吸数、心拍数など)の観察
排泄の自立状況および頻度
体重や浮腫の有無
疲労感や倦怠感の訴えの有無
活動に対するモチベーションや自己評価の傾向
援助計画
(T-P)
離床を促す声かけを定期的に行う
座位から立位、歩行への移行を援助する
デイルームやトイレなどへの移動を伴う生活動作の機会を設ける
短時間の散歩や室内移動を支援する
活動に適した衣類や履物の準備を支援する
ベッド上でできる簡単な体操を援助する
活動中の疲労に応じた休憩時間の調整
清拭・整容・更衣などのセルフケアを可能な範囲で促す
体調に応じてリハビリスタッフと連携し、適切な運動量を調整
活動後の達成感を共有する機会を設ける
教育計画
(E-P)
長時間の座位による健康への影響(筋力低下、血流低下など)を説明する
適度な身体活動がもたらす効果(体力維持・便通改善・気分転換など)を説明する
離床・移動ができる時間帯や方法について指導する
疲労がある場合は無理をせず休息を取ることを伝える
自分のペースで活動して良いことを説明する
座りっぱなしを避ける具体的な工夫を指導する(タイマー、日課など)
活動への不安や抵抗感がある場合は看護師に伝えるよう説明する
日々の活動内容を記録し振り返る習慣を提案する
家族にも声かけや見守りの協力を依頼する
動機づけになるような目標設定や声かけの工夫を紹介する

類①-エネルギーフィールドバランス異常

コード:00273

定義
通常は連続体で、独特で、動的で、創造的で、非線形の、人間の電磁場が崩壊した状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 エネルギーフィールドバランス異常
長期目標エネルギーフィールドが安定し、精神的・身体的な調和が保たれた状態を取り戻す
短期目標1週間以内にストレスや不安が軽減し、リラクゼーションを感じられる
観察計画
(O-P)
患者のエネルギーや気分の波の変化を観察
日常生活の中での疲労感やストレスのレベルを確認
睡眠の質やパターンの変化を観察
呼吸の深さやリズムの確認(浅く早い呼吸など)
身体の緊張や筋肉のこわばりの有無
精神的な不安やイライラ感の有無を確認
リラクゼーションの効果やリフレッシュ感の有無を把握
心拍数や血圧などのバイタルサインの変化を観察
自己認識や身体感覚に対する意識の変化を確認
瞑想やリラクゼーションに対する反応の確認
援助計画
(T-P)
リラクゼーション法(深呼吸、瞑想、ヨガ)を指導し、実施を支援
瞑想や呼吸法などを通じてエネルギーフィールドを整える支援
温かい飲み物やアロマセラピーなど、リラックスできる環境を提供
リラクゼーション音楽を使用し、安定したエネルギーバランスをサポート
身体のこわばりを和らげるため、マッサージや軽いストレッチを提供
十分な休息と睡眠を確保できるように日常生活を調整
ストレスや不安の軽減に効果的な活動(アートセラピー、ガーデニングなど)を提案
必要に応じて、自然と接する時間を増やし、自然療法を活用
エネルギーバランスを整えるため、適切な栄養摂取を支援
医師やカウンセラーと連携して、心理的サポートを提供
教育計画
(E-P)
エネルギーフィールドの概念について説明し、バランスが崩れる要因を説明
日常生活でエネルギーのバランスを保つ方法(規則的な生活、十分な休息)の重要性を指導
瞑想や深呼吸など、エネルギーバランスを整えるリラクゼーション法を指導
ストレスを管理するための具体的な方法(趣味やリラクゼーション活動)を提案
睡眠と栄養がエネルギーバランスに与える影響について説明
エネルギーバランスを整えるための適度な運動の重要性を説明
自己認識や心身の調和を促すため、自己ケアの方法を指導
日常のストレス要因を認識し、対処するための方法を教える
家族や介護者に対し、エネルギーバランスを整えるためのサポート方法を説明
エネルギーバランスが整った状態が、心身の健康に与えるプラスの影響を説明

類②-健康自己管理不良

コード:00276

定義
慢性疾患を抱えて生きる上で、症状、治療計画、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 健康自己管理不良
長期目標健康状態を適切に自己管理し、生活の質が向上する
短期目標2週間以内に、自己管理に必要な基本的な知識を習得する
1か月以内に、自己管理に基づく日常的な行動改善を実施し、健康状態が安定する
観察計画
(O-P)
患者の健康状態(バイタルサイン、体重、血糖値など)の観察
患者の自己管理能力(食事管理、服薬遵守、運動習慣など)の評価
既往歴や合併症の有無を確認し、自己管理の影響を把握
患者が自己管理に対してどの程度の知識や理解を持っているかを確認
患者のモチベーションや健康行動への意欲の観察
患者の生活リズムや習慣の観察(食事のタイミング、睡眠パターンなど)
服薬の遵守状況の確認と、薬の副作用の有無を観察
運動や活動レベルの観察
精神的健康状態(不安やストレスなど)の確認
定期的な健康診断や検査結果の確認
援助計画
(T-P)
患者が健康管理の重要性を理解できるように、具体的な自己管理プランを作成する
食事管理に関する指導を行い、栄養士と連携してバランスの取れた食事を提供
患者のライフスタイルに合わせた無理のない運動プランを提案し、実行をサポート
服薬遵守を促進するため、服薬スケジュールやアラームの設定を支援
ストレス管理技術(リラクゼーション、深呼吸など)を指導し、実施を支援
体重や血圧、血糖値などのモニタリング方法を指導し、患者が自発的に記録できるよう支援
健康行動を定期的にフィードバックし、進捗を確認しながら小さな目標を設定
健康状態に変化があった場合、迅速に対応できるよう定期的にチェックを行う
家族やサポートシステムと連携し、患者が自己管理を継続できる体制を整える
自己管理がうまくできない原因を探り、改善策を一緒に考える
教育計画
(E-P)
患者が自分の健康状態を理解し、適切な管理ができるように基礎知識を指導
食事管理の基本(バランスの取れた食事、適切なカロリー摂取)について説明
運動の重要性と、日常生活に取り入れやすい運動方法を指導
服薬遵守の重要性を説明し、薬の副作用や効果についても指導
自己管理に成功するための小さな目標設定方法を指導し、日々の達成感を促進
自分の健康状態をモニタリングする重要性(体重、血圧、血糖値など)を説明
ストレスが健康管理に与える影響を説明し、ストレス軽減法を指導
健康診断や定期的な医療フォローアップの必要性を説明し、定期的な受診を促す
患者が直面する困難に対する対処法を提案し、自己管理の継続をサポート
家族や介護者にも、自己管理を支援するための適切なサポート方法を説明

類②-健康自己管理不良リスク状態

コード:00369

定義
慢性疾患を抱えて生きる上で、症状、治療計画、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 健康自己管理不良リスク状態
長期目標自分の健康状態を理解し、適切な自己管理行動を継続できる
短期目標1日1回、自分の健康状態(例:バイタルサイン、服薬状況)を確認し、記録することができる
観察計画
(O-P)
病気や治療内容に対する理解度
服薬状況(自己管理の有無、飲み忘れの頻度)
食事や運動などの生活習慣の観察
バイタルサイン(血圧・脈拍・体温・血糖値など)
体重の変動
通院状況や医師の指示への遵守状況
疾患による症状の自己観察力の有無
看護師・医師とのコミュニケーション状況
健康に対する本人の意識(関心、価値観)
認知機能や理解力の程度(認知症・障害の有無)
援助計画
(T-P)
服薬管理を援助(セット・確認)
血圧・体温・血糖値などの測定支援
食事内容の見直しと調整支援
排泄・入浴・運動などの日常生活支援
疾患に合わせた生活パターンの調整援助
健康記録(手帳、アプリなど)の導入支援
通院や検査受診のスケジュール管理を支援
自己管理に困難がある場合は、家族や支援者への連携を図る
生活上の不安や困りごとの傾聴と対応
できている自己管理行動を具体的に肯定し、自信を持たせる
教育計画
(E-P)
疾患や治療内容、自己管理の必要性を説明する
服薬の目的・方法・副作用をわかりやすく説明する
バイタルサインや体調の変化に気づくポイントを説明する
健康を維持するための生活習慣の基本(食事・運動・休養)を指導する
自己管理の記録方法(メモ、日記、アプリ)を教える
病状が悪化したときの対応(受診・相談)の手順を説明する
医療者に相談するタイミングや内容を具体的に説明する
再発予防のために注意すべきことを説明する
誤情報や自己判断による危険性を説明する
家族にも自己管理の内容と協力の重要性を説明する

類②-健康自己管理促進準備状態

コード:00293

定義
慢性疾患を抱えて生きる上で、症状、治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応パターンが強固可能な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 健康自己管理促進準備状態
長期目標自分の健康を適切に管理し、生活の質を向上させるための継続的な行動を身につける
短期目標2週間以内に、健康自主管理に必要な基本的知識を習得する
1か月以内に、健康管理に基づく行動を計画的に実施し、自信を持って継続できる
観察計画
(O-P)
患者の現在の健康状態(バイタルサイン、体重、血糖値など)の観察
患者の自己管理に対する理解度と意欲の確認
健康行動の実施状況(食事管理、運動習慣、服薬遵守など)の確認
健康管理に対するモチベーションや障害となる要因の観察(ストレス、不安、生活環境など)
患者のライフスタイルに適した自己管理行動が可能かの評価
精神的な健康状態やストレスレベルの確認
患者の家族やサポートシステムの有無とその効果の観察
健康に関する目標設定の意欲や具体的な目標の確認
生活習慣(食事、運動、睡眠)の改善に対する意欲の確認
患者が自分の健康状態を正確にモニタリングできているかの確認
援助計画
(T-P)
健康自主管理を促進するための個別プランを患者と共に作成
患者の健康状態に合わせた適切な食事や運動の提案
服薬スケジュールを患者の生活に合った形で調整し、服薬遵守をサポート
患者が日常的に自己モニタリングできるよう、体重や血圧測定の方法を指導
リラックス法やストレス管理方法(深呼吸、瞑想、散歩など)を提案し、実施を支援
家族や支援者と連携し、患者がサポートを受けられる体制を整える
健康行動に対する進捗状況を定期的に確認し、フィードバックを提供
患者が継続的に自己管理行動を実践できるよう、小さな目標設定を促す
患者が直面する障害や困難に対する解決策を一緒に考え、具体的な改善策を提供
健康診断や定期検査のスケジュールを確認し、継続的なフォローアップを促進
教育計画
(E-P)
健康自主管理の重要性とその効果について説明し、自己管理の基礎知識を指導
健康維持に必要な生活習慣の改善方法(バランスの取れた食事、運動習慣、禁煙など)を指導
運動の重要性とその効果、日常生活に取り入れやすい運動方法を説明
食事管理の基礎(栄養バランス、食事のタイミング、適切なカロリー摂取など)を指導
ストレスが健康に与える影響を説明し、ストレス管理の具体的な方法を指導
自己管理に成功するための小さな目標設定方法を指導し、達成感を得られるよう支援
定期的な健康診断や自己モニタリングの重要性を説明し、その方法を具体的に指導
服薬遵守の重要性を説明し、薬の効果や副作用についても説明
自己管理が上手くいった成功例を共有し、患者にポジティブな変化を促す
家族や介護者に対し、患者の健康管理を支援する方法を説明し、協力を依頼

類②-家族健康管理不良

コード:00080

定義
家族の特定の健康目標の達成に向け、症状、治療計画、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 家族健康管理不良
長期目標家族全体で健康管理を効果的に行い、健康状態を維持・改善できる
短期目標2週間以内に、家族全体で健康管理に必要な知識を共有し、健康に関する基本的な理解を深める
1か月以内に、家族が協力して健康管理に取り組み、具体的な改善策を実行する
観察計画
(O-P)
家族全体の健康状態(バイタルサイン、体重、食生活など)の観察
家族の健康管理に対する理解度や関心の確認
家族メンバー間での健康管理に対する協力の程度の観察
家族が直面している健康リスクや課題(生活習慣病、食事内容、運動不足など)の確認
家族内での役割分担や、健康管理におけるリーダーシップの確認
健康に関する家族全員の目標や意欲の確認
家族全体のライフスタイルや日常生活のリズムの観察(食事、運動、睡眠パターンなど)
家族が健康管理を進める上での障害(時間、経済的制約、知識不足)の確認
健康管理に対する家族内のコミュニケーションや情報共有の状況
家族の精神的健康状態や、ストレスが健康管理に与えている影響の観察
援助計画
(T-P)
家族全体で健康管理の目標を設定し、実行可能な具体的プランを作成
家族それぞれの役割分担を明確にし、健康管理における責任を分担する
食生活の改善に向け、栄養士と連携し、バランスの取れた食事プランを提案
家族全員が参加できる運動や活動プラン(散歩、家事の協力など)を提案
家族全体で健康に関する情報を共有し、定期的に進捗を確認する場を設ける
家族の生活リズムに合わせた健康管理の習慣化を支援し、実行しやすい方法を提案
服薬が必要な場合、家族全員が適切に服薬管理をサポートできるように支援
定期的に家族で健康チェックを行い、進捗や改善点をフィードバック
健康管理に対するストレスを軽減するため、リラクゼーション法やストレス管理法を提案
家族全員が協力しやすい環境を整え、家族間のコミュニケーションを促進する
教育計画
(E-P)
家族全体に、健康管理の重要性と効果について説明
生活習慣病予防のための食事や運動の重要性について指導
家族全員で取り組める具体的な健康習慣の実践方法を提案
健康に関する目標設定と、その達成のための計画作りの方法を説明
ストレスが健康に与える影響について説明し、家族全員でのストレス管理法を指導
家族メンバーがそれぞれの健康目標を共有し、協力する方法を説明
健康に関する知識や情報を家族内で共有するための手段(健康日記など)を指導
定期的な健康診断や検査の重要性を説明し、家族全員での受診を促す
健康管理における家族全員の役割の明確化と、互いにサポートし合う方法を説明
健康管理を継続するために、家族全員でモチベーションを維持する方法(成功体験の共有、報酬システムなど)を提案

類②-家族健康管理不良リスク状態

コード:00410

定義
家族の特定の健康目標の達成に向け、症状、治療計画、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 家族健康管理不良リスク状態
長期目標家族が健康管理に必要な知識と行動を身につけ、継続的に実践できる
短期目標家族が、患者の健康管理に必要な知識・手段を1日1回確認・実施することができる
観察計画
(O-P)
家族の健康状態や既往歴の把握
家族のセルフケア実施状況(食事・運動・休養など)
家族のストレス・疲労・睡眠の状況
看護・介護に対する家族の理解度・意欲
家族内の役割分担の実際と負担感
経済的・社会的背景(収入、住環境、支援の有無など)
家族の医療・介護に対する知識の有無
家族の支援ネットワーク(親戚、近隣、地域資源など)
家族とのコミュニケーションの質と頻度
家族の健康不安や将来への心配の有無
援助計画
(T-P)
家族の健康状態を配慮した面談・休憩機会の提供
ケア負担の分散を図る支援(行政・地域資源の紹介)
看護・介護に関する実践支援(食事介助、清潔ケアなどの指導)
家族の悩みや不安の傾聴・精神的支援
過労・睡眠不足のある家族には休息時間を促す
医療スタッフとの連携調整支援(家族同席での説明機会の確保)
家族が必要とする支援内容の明確化
家族の体調不良時の医療相談先を紹介
家族と協力して日々のケアスケジュールを調整
家族による誤ったケアの修正・再指導
教育計画
(E-P)
家族の健康管理の重要性を説明する
適切な食事・運動・休息のバランスについて指導する
介護疲れを予防する方法(休息・相談・委ねる)を説明する
医療・介護に関する正しい知識を提供する
ケアの限界を知り、無理をしないことの大切さを説明する
利用可能な社会資源・支援制度について説明する
家族の健康状態を日常的にチェックする方法を説明する
患者との関わり方・声かけの方法を指導する
家族の健康不調時の対応手順(受診・連絡)を伝える
必要時に支援を求めることは弱さではなく大切な行動であることを説明する

類②-コミュニティ健康管理不良

コード:00215

定義
住民の健康問題、ウェルネスを阻む要因、健康問題リスク増大要因への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 コミュニティ健康管理不良
長期目標地域社会のリソースやサポートを利用し、健康状態が維持・改善できる
短期目標2週間以内に、地域の医療・福祉サービスについて理解し、必要な支援を利用できる
1か月以内に、地域活動や健康プログラムに参加する機会を増やす
観察計画
(O-P)
患者の健康状態と既往歴を把握し、どのような地域リソースが必要かを評価
患者の社会的孤立度やサポートネットワークの有無を観察
医療や福祉サービスを利用しているか、過去の利用状況を確認
地域社会との関わりや、参加している活動の有無を観察
経済的な制約や交通手段の有無など、サービス利用に関する障壁の確認
生活環境の評価(安全性、バリアフリーの有無、近隣の医療施設)
患者の精神的健康状態(孤立感、抑うつ症状など)の確認
家族や近隣のサポート体制の確認(家族関係の強さ、協力の有無)
近隣の医療・福祉施設との連携状況の確認
患者が関心を持っている地域リソースや活動について聴取
援助計画
(T-P)
地域包括支援センターや地域福祉サービスへの紹介と連絡調整
近隣のサポートグループや地域活動への参加を促し、社会的交流の機会を提供
交通手段や経済的制約がある場合、公共交通機関の利用方法や支援の確保を支援
医療機関や保健所との連携を行い、定期的な健康チェックを促進
食事や日常生活に関する相談を行い、地域で利用可能なサービスを紹介
自宅での安全性やバリアフリーの評価を行い、必要に応じて環境調整を提案
社会的な孤立感を緩和するために、訪問看護や訪問介護の利用をサポート
地域での健康イベントや運動教室への参加を支援し、健康増進を促す
生活習慣の改善をサポートするために、個別の健康プランを作成し実施
患者の家族や介護者との連携を強化し、サポート体制の整備を図る
教育計画
(E-P)
地域の医療・福祉サービスの利用方法やメリットについて説明
住んでいる地域で利用可能なサポートプログラムやリソースを紹介
健康維持に必要な自己管理(食事、運動、服薬など)の方法を指導
コミュニティとの関わりが、精神的・身体的健康に寄与することを説明
家族や支援者に、患者の状態に応じた適切なサポート方法を指導
公共交通機関や地域の移動支援サービスの利用方法を説明
患者に、定期的な健康診断や予防接種の重要性を説明し、積極的に参加を促す
医療費負担の軽減策や福祉サービスの利用方法について指導
地域の健康プログラム(体操教室、健康講座など)に参加することの重要性を説明
介護やサポートが必要になった場合、どのようにして地域サービスを利用できるかについて説明

類②-コミュニティ健康管理不良リスク状態

コード:00413

定義
住民の健康問題、ウェルネスを阻む要因、健康問題リスク増大要因への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 コミュニティ健康管理不良リスク状態
長期目標地域全体で健康管理に取り組み、健康課題に対して継続的な対策が講じられる
短期目標地域住民が健康課題への理解を深め、月1回以上の健康活動に参加することができる
観察計画
(O-P)
地域住民の主要な健康問題の実態調査(疾患、有病率、年齢構成など)
健康教育や検診の参加率・開催状況
健康格差の存在(独居・高齢世帯、低所得層など)
生活習慣(食習慣、運動、飲酒、喫煙など)の傾向
感染症対策や予防行動の実施状況
健康に関する知識や意識の程度(アンケート、会話などから)
地域の医療・保健・福祉資源の有無と連携状況
支援が届いていない住民層(引きこもり、高齢者、障がい者など)の把握
地域内での健康に関する情報提供体制の有無
災害時や緊急時の健康対応体制の整備状況
援助計画
(T-P)
地域の健康課題に応じた活動計画の策定支援(健康教室、講座など)
住民参加型の健康イベントや検診会の開催支援
地域リーダーやボランティアとの協働体制の構築
保健師や地域包括支援センターとの連携強化
在宅訪問や電話支援による対象者への直接支援の実施
高齢者・障がい者も参加できる活動環境の整備
行政機関や地域団体との情報共有・共同支援の場の設置
公共の場への健康啓発掲示物や広報物の設置支援
住民ニーズに応じたサポート内容の調整
健康的な生活を実践できる場(公園、運動施設など)の活用支援
教育計画
(E-P)
地域住民へ健康リスク・予防行動の必要性をわかりやすく説明
栄養・運動・休養など生活習慣改善に関する知識を提供
健康診断・予防接種などの利用促進の重要性を説明
感染症対策や衛生管理の知識を普及する
地域内の保健・医療資源や相談窓口の活用方法を案内
自助・互助・共助の考え方とその実践方法を説明
災害や緊急時における健康維持行動の必要性を説明
特定健康診査・がん検診など行政サービスの利用方法を紹介
住民同士の助け合いや見守り活動の必要性を啓発
健康行動を「地域全体の力」として意識づける教育の実施

類②-血糖自己管理不良リスク状態

コード:00489

定義
望ましい範囲外に繰り返す変動する血糖値を抱えて生きる上で、症状、治療計画、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 血糖自己管理不良リスク状態
長期目標血糖値が安定し、健康状態を維持しながら、低血糖および高血糖のリスクを最小限に抑える
短期目標1週間以内に、血糖値を安定させるための食事や運動の習慣を確立する
2週間以内に、血糖値の変動が少なく、低血糖や高血糖の兆候が減少できる
観察計画
(O-P)
血糖値を定期的にモニタリングし、安定しているか確認(空腹時血糖、食後血糖、HbA1cなど)
低血糖や高血糖の兆候(発汗、震え、頭痛、口渇、頻尿など)の有無を観察
食事内容(摂取カロリー、糖質、脂質、たんぱく質のバランス)を確認し、食事が血糖値に与える影響を評価
身体活動の頻度、強度、持続時間を確認し、運動が血糖値に与える影響を観察
低血糖を引き起こす可能性のある薬物(インスリン、経口血糖降下薬)の使用状況を確認
血圧や体重、BMIを定期的に測定し、血糖値と健康状態の関連を観察
患者のストレスや精神的な健康状態を確認し、血糖値に影響しているか評価
食事、運動、薬の使用に対する患者の理解度と遵守状況を観察
夜間の低血糖エピソードの有無を確認し、必要に応じて就寝前の血糖値をチェック
患者の生活習慣や社会的なサポート体制を確認し、血糖コントロールに影響する要因を評価
援助計画
(T-P)
血糖値を安定させるため、栄養士と連携し、カロリーコントロールされた食事プランを作成
食事時間を規則的にし、特に糖質の摂取量を管理しやすくするためのアドバイスを提供
低血糖を予防するため、持ち歩き可能な糖質(砂糖、ジュースなど)を常備するよう指導
適度な運動を日常生活に取り入れ、血糖値を安定させるための運動計画を作成
インスリンや経口薬の投与スケジュールを適切に管理し、過剰な投与による低血糖のリスクを減らす
ストレス管理法(リラクゼーション、呼吸法、瞑想など)を提案し、ストレスによる血糖値変動を軽減
低血糖エピソードが起こりやすい場合は、血糖値をより頻繁に測定し、適時の介入を行う
夜間低血糖を防ぐため、寝る前に適量の間食を摂ることを推奨
生活習慣の改善が難しい場合、専門家(糖尿病専門医、薬剤師など)と連携してサポートを提供
家族や介護者にも血糖コントロールの重要性を説明し、食事管理や薬の服用を支援するよう促す
教育計画
(E-P)
血糖値を安定させるための食事管理の基本(バランスの取れた栄養、糖質の適切な摂取)を指導
高血糖・低血糖の兆候とその対応方法(低血糖時の即時対応、血糖値の早急な確認方法など)を説明
血糖値に影響を与える食事や運動、ストレスの関係について理解を深めるよう指導
食事の際、糖質の摂取量をコントロールするため、適切なポーションサイズと食品選びの方法を説明
血糖値の自己測定の方法(タイミング、測定器の使い方)を指導し、正確な記録の重要性を説明
薬の適切な服用スケジュールと、服薬が血糖に与える影響について説明
低血糖を予防するために、食事を抜かないことの重要性や、規則正しい食事の必要性を強調
ストレス管理や十分な睡眠が血糖値を安定させる効果について説明し、日常生活に取り入れる方法を提案
低血糖が頻繁に発生する場合、家族や同僚に対処法を説明し、迅速に対応できる環境を整える
定期的な健康診断や血糖値のチェックを継続し、医療機関との連携を強化する重要性を説明

類②-ドライアイ自己管理不良

コード:00277

定義
涙液不足に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ドライアイ自己管理不良
長期目標ドライアイの症状を適切に管理し、快適な生活を送ることができるようになる
短期目標ドライアイの症状が悪化しないよう、適切な自己管理方法を身につける
観察計画
(O-P)
目の乾燥感や異物感、痛みが軽減されているか確認
眼の充血や炎症、目やにの有無を観察
人工涙液や眼の保湿剤の使用状況を確認し、適切に行われているか観察
目のかすみや視力低下がないか確認
眼科での定期的なフォローアップが行われているか確認
ドライアイによる日常生活への影響(読書、パソコン作業など)を観察
コンタクトレンズの使用状況や装着時間を確認
目の健康に影響を与える環境要因(湿度、エアコンの使用など)が適切に管理されているか確認
目の疲れや不快感が強くなる時間帯や状況を観察
ドライアイに対する自己管理の理解度や実践度を確認
援助計画
(T-P)
人工涙液や目薬を適切な頻度で使用できるよう、使用タイミングを具体的に指導
パソコン作業や読書中に定期的に休憩を取り、瞬きを増やす方法を教える
室内の湿度を保つため、加湿器の使用や定期的な換気を推奨
エアコンや暖房の風が直接目に当たらないよう、環境を整える支援
コンタクトレンズの装着時間を短縮し、眼鏡への切り替えを勧める
目の疲れを感じた際に目を温めるケア(ホットアイマスクなど)を実施
夜間や乾燥しやすい環境下での保湿対策を強化(寝る前に目薬を使用、加湿器の使用)
ドライアイの症状が悪化した場合、早めに眼科受診を促す
スクリーンタイムを減らし、目を休める時間を意識的に確保する
目の健康に良い栄養素(ビタミンAやオメガ3脂肪酸など)の摂取をサポート
教育計画
(E-P)
ドライアイの症状と悪化を防ぐための自己管理の重要性について説明
人工涙液や目薬の正しい使用方法と頻度を指導
環境管理(湿度管理、エアコンの使用)による目の保護方法を教える
パソコンやスマートフォンを長時間使用する際の目のケア方法(休憩や瞬きの意識的な増加)を説明
コンタクトレンズの正しい使用方法、装着時間の短縮、および眼鏡使用の重要性を説明
目の乾燥や疲労を感じたときの温め方やマッサージ方法を教え、日常的に実践できるよう指導
定期的に眼科受診を行い、ドライアイの状態を管理することの重要性を説明
目に良い栄養素(ビタミンA、オメガ3など)を多く含む食事の重要性を説明
スクリーンタイムを適切に管理し、目の健康を守るための方法を指導
ドライアイの自己管理を習慣化するための生活リズムの調整方法を教え、実践できるよう支援

類②-ドライマウス自己管理不良

コード:00352

定義
唾液分泌減少に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ドライマウス自己管理不良
長期目標口腔内の乾燥症状を適切に自己管理できる
短期目標1日3回以上、唾液分泌を促す自己ケア(口腔湿潤、マッサージなど)を行うことができる
観察計画
(O-P)
口腔内の乾燥の程度(舌・歯肉の状態、粘膜の乾燥)
唾液分泌の有無・量の確認(視診・問診)
口渇の訴えの有無・頻度・時間帯
食事摂取状況(食べづらさ、味覚低下、飲み込み)
飲水量・水分摂取状況
薬剤服用の有無(抗コリン薬、利尿薬など)
口腔清潔の状態(舌苔、歯垢、口臭)
会話・発声の様子(話しづらさ、声のかすれ)
睡眠時の口呼吸の有無(家族からの情報含む)
口腔ケア用品の使用状況(保湿剤、うがい薬、ガムなど)
援助計画
(T-P)
口腔内の保湿(口腔保湿剤やジェルの使用)を支援
唾液腺マッサージの実施援助
水分摂取のタイミングと量の調整を援助
ガムや飴など唾液分泌促進物の使用支援(糖分・義歯に配慮)
食事の工夫(とろみ・水分の多い食品など)の提案
就寝前の口腔ケアの援助(湿潤保持、歯磨き)
含嗽(うがい)の励行と方法の指導・援助
保湿効果のあるマスクの着用支援
医師・歯科医との連携(薬の副作用調整の必要時)
義歯使用者への義歯管理とケアの支援
教育計画
(E-P)
ドライマウスの原因と悪化因子(薬、加齢、口呼吸など)を説明
唾液分泌を促す方法(マッサージ、水分摂取、咀嚼刺激)を指導
保湿剤・洗口液の適切な使用方法を説明
食事時の工夫や注意点(乾燥食品の回避など)を指導
水分摂取の必要性と目安を説明(脱水予防も含む)
睡眠中の乾燥対策(湿度管理、口呼吸対策)を説明
薬剤による副作用について医師に相談する重要性を伝える
口腔内を清潔に保つことの大切さを説明
ドライマウスによる合併症(虫歯、嚥下障害、口臭など)を説明
自己管理の継続が症状軽減に有効であることを説明し、動機づけを図る

類②-ドライマウス自己管理不良リスク状態

コード:00412

定義
唾液分泌減少に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ドライマウス自己管理不良リスク状態
長期目標口腔内の適切な湿潤状態を維持し、口腔乾燥を予防する
短期目標口腔乾燥のリスク要因を減らし、適切な口腔ケアを実施できる
観察計画
(O-P)
唾液分泌量や口腔内の湿潤状態を観察し、乾燥の兆候がないか確認
口腔粘膜や舌の状態を確認し、発赤や炎症、亀裂の有無を観察
患者が口腔内の乾燥感を訴えていないか確認
水分摂取量を確認し、適切な水分補給が行われているか観察
口呼吸の有無を確認し、必要に応じて対策が行われているか確認
服薬中の薬剤(抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、利尿薬など)が唾液分泌に影響を与えていないか確認
食事摂取後の口腔内の状態を観察し、食べ物の残留や口内の清潔さを確認
患者の生活環境(室内の湿度、エアコンの使用状況など)が口腔乾燥に影響を与えていないか確認
口腔ケアが適切に実施されているか、口腔衛生状態を観察
患者の食事内容や栄養状態が口腔内の健康に影響していないか確認
援助計画
(T-P)
定期的に水分補給を行うよう促し、適切な水分摂取をサポート
唾液の分泌を促進するため、ガムや飴を使用することを推奨
室内の湿度を適切に保つため、加湿器の使用を提案
口呼吸が原因で口腔乾燥が進行する場合、口呼吸改善のための指導を行う
必要に応じて、人工唾液や口腔保湿剤の使用を提案し、乾燥を防ぐ
口腔ケアを徹底し、食事後の口内清掃を適切に行うサポートを実施
服用している薬剤の副作用としての口腔乾燥がある場合、医師と連携し適切な対応を行う
患者の食事内容を見直し、口腔内に刺激を与える食品を避けるよう指導
口腔マッサージや舌のストレッチを指導し、唾液腺の刺激を促進
口腔乾燥が進行した場合、早期に適切な治療や介入を行う
教育計画
(E-P)
口腔乾燥のリスクと予防方法について説明し、日常的な対策を指導
水分摂取の重要性を説明し、適切な水分補給を習慣づける方法を指導
唾液の分泌を促すため、ガムや飴などを日常的に利用することの利点を説明
口呼吸が口腔乾燥を引き起こすことを説明し、鼻呼吸を意識するよう指導
室内の湿度管理の重要性を説明し、加湿器の使用や適切な換気方法を教える
口腔乾燥に対する人工唾液や口腔保湿剤の使用方法を説明し、適切に使用できるよう指導
口腔ケアの重要性を説明し、正しい歯磨き方法や口腔内清掃の方法を指導
口腔乾燥に影響を与える薬剤について説明し、医師に相談する必要性を説明
口腔内を刺激する食品や飲料を避ける方法を指導し、バランスの取れた食事を推奨
口腔マッサージや舌の運動を日常生活に取り入れる方法を教え、唾液分泌を促す習慣を作る

類②-倦怠感自己管理不良

コード:00397

定義
日常活動に対する持続的で極度の消耗感と低エネルギーレベルに関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 倦怠感自己管理不良
長期目標倦怠感を適切に評価・対応し、日常生活を安定して送ることができる
短期目標1日1回、自身の倦怠感の程度を把握し、必要な対処行動をとることができる
観察計画
(O-P)
倦怠感の訴えの有無、程度、時間帯(NRSや表情)
日中の活動状況(離床時間、歩行回数など)
睡眠の質と量(中途覚醒、入眠困難など)
食事摂取量と栄養バランス
服薬内容(副作用による倦怠感の有無)
バイタルサインの変動(特に体温・血圧・心拍数)
精神的な状態(抑うつ傾向、不安の有無)
疾患や治療に伴う倦怠感の可能性(例:化学療法中)
排泄状況の変化(便秘・下痢などによる倦怠感)
倦怠感による生活への影響(意欲の低下、活動制限)
援助計画
(T-P)
倦怠感の原因と程度に応じた休息時間の確保
活動と休息のバランスを調整(過活動を防ぐ)
倦怠感が強い時間帯の活動制限を支援
睡眠環境の調整(音・光・温度など)
栄養補助食品や水分摂取の援助
身体的負担が少ないセルフケア支援(清拭・更衣など)
ストレッチや軽い運動などの導入支援(状態に応じて)
医師との連携による薬剤副作用や治療影響の調整
気分転換となる活動の提案と実施支援
倦怠感の記録や変化のモニタリング支援
教育計画
(E-P)
倦怠感の原因と種類(身体的・精神的)について説明
倦怠感を悪化させない生活習慣(過労、無計画な活動など)を指導
倦怠感を記録する重要性と方法(日誌、アプリなど)を説明
活動スケジュールの工夫(ピーク時間帯を避けるなど)を説明
十分な睡眠・休息の取り方を指導
倦怠感のあるときに無理せず休むことの重要性を伝える
栄養バランスのとれた食事の取り方について指導
倦怠感が強く継続する場合は医療者に相談する必要性を説明
ストレス管理やリラクゼーション法の活用方法を指導
「自分に合ったペースで生活する」ことの大切さを伝え、自己管理意識を高める

類②-リンパ浮腫自己管理不良

コード:00278

定義
リンパ管・節の閉塞や障害に伴う浮腫に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 リンパ浮腫自己管理不良
長期目標リンパ浮腫の悪化を防ぎ、自己管理を通じて日常生活を快適に過ごせるようになる
短期目標1週間以内にリンパ浮腫の自己管理に必要な知識と技術を習得し、実践できる
観察計画
(O-P)
リンパ浮腫の部位や範囲、腫脹の程度を定期的に観察
患肢の皮膚状態(紅斑、損傷、感染の兆候など)の確認
日常生活でのリンパ浮腫の影響(動作の制限や不快感)の把握
患者の自己管理の実施状況(弾性着衣の使用状況、圧迫療法の実施状況など)
患者の浮腫に対する意識や心理的な負担の確認
体液バランスや水分摂取量の観察
日常の活動レベルや運動による浮腫の変化の確認
感染兆候の有無(発熱、皮膚の発赤、痛み)の確認
患者のリンパ浮腫自己管理に対する理解度や意欲を評価
医師の指示に基づいた治療計画の遵守状況
援助計画
(T-P)
患肢の圧迫療法(弾性包帯や弾性ストッキング)の適切な使用をサポート
患肢を心臓より高く上げるポジショニングを指導し、浮腫の軽減を図る
日常生活動作中に無理のない範囲で適度な運動を推奨し、リンパ流の促進をサポート
皮膚ケアを実施し、感染や損傷を予防
患肢のリンパドレナージ(軽いマッサージ)を行い、リンパの流れを促進
患者が自宅で行える自己管理法を指導(圧迫療法、マッサージ、スキンケア)
必要に応じて、理学療法士やリンパ浮腫専門看護師と連携し、専門的なケアを提供
水分摂取を適度に管理し、体液バランスを維持
患者が日常生活で適切にリンパ浮腫を管理できるよう、生活リズムを調整
患者の心理的な負担を軽減するため、リラックス法を取り入れた支援を行う
教育計画
(E-P)
リンパ浮腫の原因と悪化を防ぐための自己管理方法を説明
圧迫療法の重要性と、弾性ストッキングや包帯の正しい使用方法を指導
患肢の適切なポジショニング(心臓より高く保つ)の方法を教える
皮膚感染や損傷の予防策(スキンケアや皮膚の保湿)の重要性を説明
適度な運動がリンパ流を促進することを説明し、簡単にできるエクササイズを指導
リンパドレナージ(軽いマッサージ)の方法を説明し、自己実施を促す
水分摂取の適切な量と浮腫への影響について説明
感染やリンパ浮腫の悪化の兆候(皮膚の赤みや発熱)が見られた場合の対処法を説明
日常生活における浮腫の管理方法や注意点(長時間の座位や立位を避ける)を指導
患者や家族に対し、リンパ浮腫管理の重要性と継続的な自己管理の必要性を説明

類②-リンパ浮腫自己管理不良リスク状態

コード:00281

定義
リンパ管・節の閉塞や障害に伴う浮腫に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 リンパ浮腫自己管理不良リスク状態
長期目標リンパ浮腫の自己管理スキルを身につけ、悪化を防ぎながら日常生活を維持できる
短期目標1週間以内にリンパ浮腫の管理に必要な知識と自己管理方法を習得する
観察計画
(O-P)
リンパ浮腫の発生部位や範囲、腫脹の程度を観察
患肢の皮膚状態(発赤、炎症、感染の兆候)の確認
リンパ浮腫の進行や症状の変化の有無
日常生活活動に対するリンパ浮腫の影響を把握
患者の自己管理スキルやリンパ浮腫に対する意識の確認
患者の浮腫に対する不安や心理的負担の評価
圧迫療法や弾性着衣の使用状況の確認
水分摂取や体液バランスの状況を確認
適切な運動や体位変換の実施状況の観察
リンパ浮腫に関連する合併症(感染症、皮膚障害など)の有無を確認
援助計画
(T-P)
リンパ浮腫に対する圧迫療法の適切な方法を指導(弾性包帯、弾性ストッキングの使用)
患肢のポジショニング(心臓より高く保つ)を促進し、浮腫を軽減
リンパ浮腫を悪化させないために、無理のない範囲で適度な運動を推奨
日常生活における体位変換や休息の調整をサポート
皮膚ケアを指導し、感染や皮膚トラブルの予防を行う
リンパドレナージやマッサージなど、リンパ液の流れを促進するケアを実施
必要に応じて、医師やリンパ浮腫専門のケアチームと連携し、リハビリや専門的ケアを提供
水分摂取を促進し、体液バランスを維持
患者が自宅でもリンパ浮腫の管理を実践できるよう、適切な自己管理方法を指導
患者の心理的なストレスを軽減するため、リラクゼーション法を提供
教育計画
(E-P)
リンパ浮腫の原因と予防策について説明し、悪化を防ぐための日常管理の重要性を指導
圧迫療法の正しい方法(弾性ストッキングや包帯の使用方法)を教え、実践方法を説明
患肢のポジショニングや適度な運動がリンパ液の流れを改善することを説明
リンパ浮腫を悪化させないために、日常生活での動作や運動の工夫を指導
皮膚ケアの重要性と皮膚を清潔に保つ方法を説明し、感染の予防策を教える
日常的にできる軽いリンパドレナージやセルフマッサージの方法を指導
水分摂取がリンパ浮腫に与える影響について説明し、適切な水分補給の方法を指導
リンパ浮腫が悪化した場合の対応方法(発赤、痛み、腫れが増した場合など)を説明
家族や介護者に対して、リンパ浮腫管理のサポート方法を説明し、協力体制を整える
定期的なフォローアップや専門医の受診の重要性を説明し、継続的な管理を促す

類②-悪心自己管理不良

コード:00384

定義
嘔吐することもある胃の不快感に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 悪心自己管理不良
長期目標悪心を軽減・予防し、快適な生活を送ることができる
短期目標悪心の症状を早期に緩和し、日常生活に支障をきたさないようになる
観察計画
(O-P)
悪心の頻度、持続時間、発生状況を観察し、症状が悪化していないか確認
患者のバイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数)を観察し、悪心に伴う身体的変化がないか確認
悪心に関連する他の症状(嘔吐、発汗、めまい、腹痛など)を観察
悪心のトリガー(食事、薬物、体位、ストレスなど)を特定し、症状の悪化要因を確認
患者の食事摂取量や内容を観察し、食事が悪心に影響していないか評価
薬物治療歴を確認し、悪心を引き起こす可能性のある薬剤(化学療法薬、麻酔薬、抗生物質など)の有無を評価
悪心による脱水や栄養不良の兆候(尿量減少、皮膚の乾燥、体重減少など)を観察
患者が悪心を感じる主観的な程度を評価し、VAS(視覚アナログスケール)などで定量化
患者の心理的ストレスや不安が悪心に影響を与えていないか確認
患者の姿勢や体位を観察し、体位が悪心に与える影響を評価
援助計画
(T-P)
悪心が強い場合は、医師の指示に従い、制吐薬(メトクロプラミド、オンダンセトロンなど)を投与
悪心の軽減のために、患者に楽な体位を取らせ、半座位などで胃内容物の逆流を防止
悪心のトリガーとなる食事や飲み物を避け、消化に良い食事(少量頻回の食事、脂肪分の少ない食事)を提供
脱水予防のため、少量の水分をこまめに摂取させ、必要に応じて輸液を行う
悪心が引き起こされる可能性がある薬剤の投与スケジュールを調整し、症状の軽減を図る
病室内の匂いや騒音を取り除き、患者にとって快適な環境を整備
患者の精神的な不安を軽減するため、リラクゼーション法や呼吸法を指導し、リラックスを促す
身体的負担を軽減するために、体位変換を行い、悪心が軽減される姿勢を保つ
嘔吐を防ぐために、食後にすぐに横になることを避け、少なくとも30分は座位を保つよう指導
悪心が強い場合は、冷たい飲み物やゼリー状の食品を摂取させ、胃の負担を軽減
教育計画
(E-P)
悪心の原因や予防策について患者や家族に説明し、悪心を引き起こすトリガーを理解させる
悪心を感じた際の対処法(制吐薬の服用、体位の調整)を指導し、早期に対応できるようにする
食事の取り方(少量頻回、消化に良い食材の選択、脂肪分の少ない食事など)について指導し、悪心の予防を図る
悪心が起こりやすい状況(ストレス、空腹、過食、特定の薬の服用など)を避けるよう指導
悪心が続く場合は、水分摂取を促し、脱水症状を防ぐために必要な水分量を摂取するよう指導
悪心の症状が悪化する場合は、医療機関に速やかに連絡する重要性を説明
精神的なストレスや不安が悪心に影響を与えることを説明し、リラクゼーション法やストレス管理の重要性を教える
薬剤が悪心に影響している場合は、服用方法を確認し、医師や看護師に報告するよう指導
悪心を引き起こす可能性のある匂いや味(特定の食べ物、飲み物)を避けるように指導
悪心の予防や軽減のために、患者自身ができるセルフケア方法を指導し、積極的に実践できるよう支援

類②-疼痛自己管理不良

コード:00384

定義
実際のまたは潜在的な組織損傷などに伴う、不快な感覚および情動的体験に関連した治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 疼痛自己管理不良
長期目標疼痛を適切に把握・対処し、日常生活を支障なく送ることができる
短期目標1日1回、自身の疼痛の程度を評価し、適切な対処行動(薬の使用、休息、報告など)を実施できる
観察計画
(O-P)
疼痛の有無・部位・性質・程度(NRS・VASでの評価)
疼痛の出現頻度と持続時間
疼痛による生活への影響(睡眠、食事、動作、気分)
疼痛に対する訴えの表出状況(言語・非言語的表現)
使用中の鎮痛薬の種類・用量・効果・副作用の有無
疼痛の発現に関連する要因(動作・体位・時間帯など)
疼痛対処行動の有無(冷罨法、休息、呼吸法など)
疼痛に対する理解度・対処への意欲
疼痛管理に対する不安・誤解・拒否感の有無
疼痛に関連する疾患や治療の内容と経過
援助計画
(T-P)
疼痛の強さ・特徴に応じた疼痛スケールの使用支援
医師の指示に基づく鎮痛薬の適正使用の支援
疼痛部位の安楽な体位の調整援助
冷罨法・温罨法などの非薬物療法の実施支援
疼痛が強いときの安静環境の整備(照明・音・姿勢など)
疼痛出現時の記録(いつ・どこで・どう痛むか)の援助
疼痛による活動制限が出ないように段階的な運動支援
リラクゼーション法(深呼吸、音楽療法など)の導入支援
疼痛に伴う不安や恐怖感への傾聴と精神的支援
疼痛がコントロールできない場合の医療者との連携強化
教育計画
(E-P)
疼痛の種類・原因・持続性についてわかりやすく説明
疼痛は「我慢するものではなく、管理すべきもの」であることを説明
鎮痛薬の正しい服用方法・タイミング・副作用について指導
疼痛が強くなる前に対処する「先手ケア」の重要性を説明
疼痛を記録する方法(痛み日誌・スケール活用)を教える
非薬物療法(姿勢調整、呼吸法、温冷罨法など)の活用方法を説明
疼痛によって活動を完全に避けないようにする考え方を伝える
疼痛の程度や変化を医療者に正確に伝える重要性を説明
疼痛コントロールがQOLに与える影響について説明
家族にも疼痛に対する適切な理解と対応方法を説明

類②-体重自己管理促進準備状態

コード:00447

定義
健康的な体重を追求や維持するパターンが強化可能な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 体重自己管理促進準備状態
長期目標体重の変化を自らモニタリングし、健康的な体重を維持できる
短期目標毎日1回、体重を測定し、記録することができる
観察計画
(O-P)
現在の体重・BMI・体脂肪率など身体指標の確認
食事摂取状況(量・バランス・時間帯)の観察
運動習慣の有無・内容・頻度
体重変動の傾向(過去の記録や自己申告)
自己管理に対する意欲や関心の程度
認知機能・理解力(記録や指導の理解が可能か)
体重に関する目標や動機の明確さ(本人の言動)
生活リズムの安定性(睡眠・活動パターン)
食べ過ぎ・ストレス食い・拒食などの行動の有無
過去の減量/増量経験とその結果への評価
援助計画
(T-P)
毎日同じ時間に体重測定を行うよう支援
体重・食事・運動の記録用紙やアプリの使用を援助
食事内容の記録支援と食生活の傾向分析の手伝い
栄養士や医師との連携による目標体重の設定支援
バランスのとれた食事メニューの提案と準備支援
無理のない運動習慣(散歩・ストレッチなど)の導入支援
成功体験の共有と継続意欲の維持を援助
測定記録のフィードバックと肯定的評価の提供
情緒的支援(焦り・挫折感への共感と対応)
家族との協力体制づくり(食事・運動の支援)
教育計画
(E-P)
健康的な体重管理の重要性(疾患予防・再発予防)を説明
正確な体重測定方法と測定タイミングを説明
エネルギー収支(摂取と消費)の基本を説明
健康的な減量・増量の目安(1週間で0.5〜1kgなど)を説明
栄養バランスのとれた食事内容について指導
継続的な記録の大切さとその方法を説明
ストレスによる食行動の影響と対処法を説明
過度な食事制限や極端な方法の危険性を説明
周囲の支援を受けながら行動することの有用性を説明
減量/増量だけでなく「健康管理」としての視点を伝える

類②-過体重自己管理不良

コード:00398

定義
年齢と性別に対して過剰な脂肪の蓄積に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 過体重自己管理不良
長期目標適切な体重管理を継続し、健康的な体重に近づけることができる
短期目標毎日1回、体重を測定し、記録することができる
観察計画
(O-P)
現在の体重・BMI・体脂肪率の確認
過去の体重変動と減量経験の有無
食事摂取内容・量・時間帯・間食の有無
運動習慣(頻度・種類・時間)
睡眠時間・生活リズムの乱れの有無
体重増加に対する本人の認識・危機感の有無
食事や運動に対する知識と意欲の程度
ストレス・感情による過食傾向の有無
合併症の有無(糖尿病・高血圧・脂質異常症など)
家族の食習慣や生活習慣の影響
援助計画
(T-P)
毎日の体重測定を習慣化できるよう支援
食事・運動・体重の記録帳やアプリ導入の支援
栄養士との連携による食事内容の調整支援
少量・回数を増やすなどの食事方法の工夫支援
継続可能な軽運動(散歩・体操など)の実施援助
成功体験や行動の肯定を通じて自己効力感を高める
間食・夜食の抑制を援助(代替食品や時間調整)
食事・運動習慣の家族ぐるみでの改善支援
情緒的ストレスの傾聴と精神的支援
医師による減量治療(薬物・指導等)との連携
教育計画
(E-P)
過体重による健康リスク(糖尿病・心疾患など)を説明
健康的な減量ペース(週0.5~1kgなど)を説明
バランスの取れた食事の内容(主食・主菜・副菜)を指導
食事摂取量と運動量のエネルギーバランスについて説明
ストレスによる過食とその対処法について説明
減量の停滞期があることと、それを乗り越える心構えを説明
家庭でできる運動方法の紹介(簡単な筋トレ・ストレッチ)
外食や間食時の選び方・量の調整方法を指導
減量成功後も継続すべき行動(リバウンド予防)を説明
自己管理は「一時的なダイエット」ではなく「生活習慣改善」であることを説明

類②-過体重自己管理不良リスク状態

コード:00487

定義
年齢と性別に対して過剰な脂肪の蓄積に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 過体重自己管理不良リスク状態
長期目標体重管理に必要な知識と方法を身につけ、自己管理行動を継続できるようになる
短期目標毎日1回、体重を測定し、記録することができる
観察計画
(O-P)
現在の体重・BMI・体脂肪率の確認
食事内容・摂取量・食習慣の傾向
運動習慣の有無と内容(頻度・時間・種類)
睡眠時間や生活リズムの安定性
過体重に関する本人の理解度・危機感の有無
体重管理へのモチベーション・自己効力感の程度
食事・運動に関する知識の有無
精神的・感情的な影響(ストレス食い、抑うつ傾向など)
家族の健康習慣や食事環境の影響
既往歴や体重管理に影響を与える治療(薬剤など)
援助計画
(T-P)
毎日決まった時間での体重測定を促す
食事・体重・運動記録帳やアプリの導入支援
食事のバランスや量についての助言・サポート
軽い運動(散歩、室内運動など)の導入支援
体重管理に成功した経験の共有と振り返り支援
栄養士や医師との連携支援(継続できる内容の調整)
ストレス緩和のためのリラクゼーション支援
外食や間食時の工夫を具体的に提案
家族と協力して取り組める体重管理計画の支援
減量に関する無理な期待や焦りへの心理的サポート
教育計画
(E-P)
過体重がもたらす健康リスク(糖尿病・高血圧・関節症など)を説明
体重管理の基本(食事・運動・生活リズム)について説明
健康的な減量ペースとリバウンドのリスクについて説明
食事内容の見直し方法(主食・主菜・副菜のバランス)を説明
間食・夜食の取り方と代替案を提案
継続できる運動習慣の選び方を指導
ストレスによる過食のリスクと対処法を説明
記録による行動変容の効果を伝える
家族の協力が継続のカギであることを説明
減量は一時的な目標ではなく、「生活習慣の再構築」であると説明

類②-低体重自己管理不良

コード:00485

定義
年齢と性別に対する標準を下回る体重に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 低体重自己管理不良
長期目標栄養状態と体重を自己管理し、適正体重に近づけることができる
短期目標1日3食、食事を摂取し、体重を週1回記録することができる
観察計画
(O-P)
現在の体重・BMI・体脂肪率の確認
食事摂取量・内容・回数の把握
嚥下・咀嚼機能の有無と程度
食欲の有無と変動(時間帯・気分との関連)
消化器症状の有無(吐き気、下痢、便秘など)
栄養に関する知識や理解度の把握
服薬内容とその副作用の有無(食欲抑制など)
睡眠・活動量・生活リズムの安定性
精神的要因の影響(うつ、不安、摂食障害の可能性など)
過去の体重変動や減少傾向、背景因子の確認
援助計画
(T-P)
食事量・内容の調整(高カロリー・高栄養の食事)を支援
少量頻回食の導入援助(1日4〜5回)
補助食品(栄養補助飲料・間食)の導入支援
食事に対する不安・抵抗感の緩和支援
食事環境の整備(静かで安心できる空間づくり)
食事記録や体重記録の支援
栄養士や医師との連携による食事計画の調整
身体不調(口内炎、嚥下困難など)へのケア実施
精神的ケア(孤独感や拒食傾向への対応)
家族への食事介助・サポート方法の指導と支援
教育計画
(E-P)
低体重による健康リスク(感染症、骨粗鬆症、貧血など)を説明
栄養バランスの重要性と必要な栄養素(たんぱく質・脂質・ビタミンなど)を説明
少量で高カロリーな食品の取り方を指導
無理に量を増やさず、少しずつ摂取量を増やす方法を説明
食事摂取に伴う苦痛や不快感への対処法を説明
食べやすくする工夫(見た目、香り、温度など)を指導
食事を楽しむことの重要性を伝える
食欲低下の要因を自己評価できるよう説明(体調・気分との関連など)
家族にも体重増加を支援する重要性と協力方法を説明
適正体重に戻すことが「健康を取り戻す一歩」であると伝え、動機づけを行う

類②-低体重自己管理不良リスク状態

コード:00486

定義
年齢と性別に対する標準を下回る体重に関連する治療計画、影響、ライフスタイル変化への対応が不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 低体重自己管理不良リスク状態
長期目標適正体重に向けた自己管理行動を継続し、健康的な体重を維持できる
短期目標1日3食の食事を意識し、週3回以上、体重を測定・記録することができる
観察計画
(O-P)
現在の体重・BMI・体脂肪率の測定
食事摂取量・内容・回数の把握
食欲の有無・変化の傾向(時間帯・気分との関連)
消化器症状の有無(吐き気・下痢・便秘など)
嚥下・咀嚼機能の有無
栄養知識とその理解度
服薬の内容と副作用(食欲抑制など)
精神的影響(うつ状態、不安、摂食障害の傾向など)
過去の体重変動や食事制限歴の確認
家族・生活環境の影響(支援体制の有無)
援助計画
(T-P)
栄養補助食品や高栄養食品の摂取を支援
少量頻回食の導入を援助
食事摂取量と体重の記録方法の支援
食事環境の整備(快適な食卓づくり、好きなメニューの提供)
食事に対する不安・拒否反応がある場合の心理的サポート
食後の不快症状(膨満感・吐き気など)への対応
医師・栄養士との連携による食事計画の調整支援
ADLが低下している場合の食事介助の提供
精神的ケア(孤独感や無気力への関わり)
家族との連携によるサポート体制づくり
教育計画
(E-P)
低体重による健康リスク(感染症、骨折、筋力低下など)を説明
適正な体重を維持する意義を説明
高エネルギー・高たんぱく食の取り方を指導
食べやすく、工夫された調理方法(香り、温度、見た目)を説明
少量から始めて無理なく増やす食事方法を説明
体重のこまめな記録が自己管理に役立つことを説明
食事摂取量・内容の記録方法を指導
家族にも協力を依頼し、支援方法を説明
食事・体重管理の習慣化が将来の健康に直結することを伝える
体調や気分に左右されず、継続できる食事管理の工夫を紹介

類②-健康維持行動不良

コード:00292

定義
健康行動の基礎となる健康に関する知識や態度、健康習慣の管理が、ウェルビーイングの維持や向上、または病気や怪我の予防に不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 健康維持行動不良
長期目標健康的な生活習慣を確立し、効果的に健康を維持できる
短期目標2週間以内に、健康維持のための基本的な知識を習得し、日常生活に取り入れる
1か月以内に、健康的な生活習慣を自発的に継続するための行動計画を作成し、実行できる
観察計画
(O-P)
現在の生活習慣(食事、運動、睡眠、ストレス管理)の観察
健康管理に関する知識と理解度の確認
既存の健康状態や持病、体調の確認(既往歴、健康診断の結果など)
健康維持の障害となっている要因の観察(生活リズム、家族サポートの有無など)
患者のモチベーションや行動変容に対する意欲の観察
バイタルサインの定期的な観察(血圧、脈拍、体重など)
食事摂取量や栄養バランスの観察
運動習慣の有無や運動量の確認
睡眠パターンと質の観察(睡眠不足や不眠症の有無)
精神的健康状態やストレスレベルの観察
援助計画
(T-P)
健康的な生活習慣を身につけるための具体的な行動計画を患者と共に作成
栄養バランスの取れた食事プランを提案し、食生活の改善を支援
適度な運動プランを提供し、日常生活に無理なく取り入れる支援を行う
睡眠の質を向上させるため、就寝環境の改善やリラックス方法を提案
ストレス管理技法(リラクゼーション、呼吸法、瞑想など)を提案し、実施を支援
患者が生活の中で小さな目標を達成できるよう、日常の進捗を定期的に確認
健康に関する正確な情報を提供し、患者が自己管理できるようサポート
家族やサポートシステムと連携し、継続的な支援体制を整える
健康チェックや定期的な医療フォローアップを促し、健康維持の意識を高める
行動変容の進展を定期的に評価し、必要に応じて計画を修正
教育計画
(E-P)
効果的な健康維持行動の重要性と、その影響について説明
健康的な食事の基礎(バランス、適切なカロリー、栄養素)について指導
運動の重要性と日常生活に取り入れやすい運動方法を説明
睡眠の質を向上させるための睡眠習慣や環境調整の方法を指導
ストレスが健康に与える影響を説明し、ストレス管理の方法を具体的に提案
自己管理能力を高めるため、日常の健康状態を記録する方法(食事日記、運動記録)を指導
患者が自身の健康に対して積極的な役割を果たすことの重要性を説明
家族にも健康管理の協力を依頼し、サポートの重要性を指導
予防的な健康診断や検査の重要性を説明し、定期的な受診を促す
健康維持に成功した事例を紹介し、患者に成功のイメージを持たせる

類②-健康維持行動不良リスク状態

コード:00395

定義
健康行動の基礎となる健康に関する知識や態度、健康習慣の管理が、ウェルビーイングの維持や向上、または病気や怪我の予防に不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 健康維持行動不良リスク状態
長期目標自らの健康維持に必要な行動を理解し、継続して取り組むことができる
短期目標1日1回、自分の健康状態を意識した行動(運動・食事・記録など)を実施することができる
観察計画
(O-P)
生活習慣(食事、運動、睡眠)の状況把握
健康意識や自己評価の傾向(無関心、過信など)
健康診断の受診歴や医療機関受診状況
日常的な体調管理(体重、血圧、血糖など)の有無
食事バランス・栄養の偏りの有無
運動習慣の有無と内容
睡眠の質と量
ストレス対処行動の有無
健康維持に対する知識の理解度
医療者とのコミュニケーション状況(相談・質問の有無)
援助計画
(T-P)
健康状態の把握を支援(体重、バイタル測定など)
食事・運動・体調の記録を導入し継続できるよう支援
健康維持のための1日の生活スケジュールの調整を援助
栄養バランスのとれた食事内容の提案と実践支援
継続できる軽運動(散歩、ストレッチなど)の導入支援
睡眠環境の整備や就寝習慣の見直しを援助
医師や保健師、栄養士との連携による専門的支援の調整
ストレス対処法(リラクゼーション、趣味など)の提案と実践支援
成功体験の共有と行動の振り返り支援
家族や周囲の協力体制づくりを支援
教育計画
(E-P)
健康維持行動の重要性と具体例(食事、運動、休養など)を説明
健康を損なう生活習慣(喫煙、過食、運動不足など)の影響を説明
健康維持は「継続する行動」であることを強調し、計画立案を支援
自分に合った行動目標の立て方(SMARTの原則など)を説明
健康行動を妨げる要因(環境、心理面)の整理方法を指導
健康記録(日誌・アプリ)の活用方法を説明
健康診断や定期受診の必要性を説明
周囲の支援(家族、友人、医療者)を活用することの大切さを説明
モチベーションを維持する方法(ご褒美、記録、仲間との共有)を説明
健康行動を「自分のための投資」と捉える視点を説明

類②-家事行動不良

コード:00300

定義
安全な自宅の維持管理に必要な知識と活動パターンが不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 家事行動不良
長期目標日常の家事や家政行動を効果的に管理し、生活の質が向上する
短期目標2週間以内に、家事管理の基本的なスキルを習得し、日常生活をよりスムーズに行えるようになる
1か月以内に、家事や家政行動の負担を軽減し、効果的に時間とエネルギーを使うことができる
観察計画
(O-P)
患者の現在の家事能力や家政行動のパターンの観察(掃除、洗濯、料理の頻度と方法など)
家事や家政行動に対する患者の疲労感やストレスの有無を確認
患者の時間管理能力やエネルギー配分の評価
患者の身体的能力や健康状態が家事に与えている影響を観察(関節痛、筋力低下など)
家事における家族やサポートの有無、家族間の役割分担の確認
患者の精神的状態や家事に対するモチベーションの評価
家事の優先順位付けや効率的な実行ができているかの観察
家事に使用している器具や設備の適切さ(掃除道具、キッチン用品など)の確認
家事や家政行動の進行状況と、その中での困難や問題点の確認
家事が生活の中でどのような影響を与えているか(生活リズム、健康への影響)の観察
援助計画
(T-P)
家事や家政行動の優先順位を明確にし、負担を軽減するための具体的なプランを作成
体力に応じた適切な家事の分担や休息時間の設定を支援
家事の効率を上げるための方法(スケジュール管理、道具の工夫など)を提案
重労働を避けるため、身体に負担の少ない家事のやり方や道具を提案
家族や介護者と連携し、家事の分担やサポート体制を整える
食事の準備や掃除の時間を減らすために、簡単な料理方法や効率的な掃除方法を指導
時間管理やスケジュール作成の方法を教え、計画的に家事を行えるよう支援
疲労やストレスを感じた際の対処法(休憩、リラクゼーション)の提案
日常的に使う家事道具の整理や整備を支援し、作業効率を向上させる
家事や家政行動を効果的に管理するためのアプリやツールの利用を提案
教育計画
(E-P)
効果的な家事のやり方や優先順位のつけ方を指導し、無理のない計画を立てる方法を説明
家事にかかる時間を効率化するためのスケジュール管理方法を説明
簡単にできる料理や掃除のテクニックを指導し、負担を軽減
身体に無理なく家事を行うための姿勢や道具の使い方を指導
家事中に感じるストレスや疲労の対処方法(休憩の取り方、リラクゼーション技術)を説明
家事を行う際の家族との協力や役割分担の重要性を指導
家事を効率よく行うための整理整頓や道具管理の方法を説明
家事による体への負担を軽減するため、適度な運動やストレッチの必要性を指導
家事の効率を上げるために、家電製品や便利グッズの活用方法を紹介
家事と自分の健康管理を両立させるためのバランスの取り方を説明

類②-家事行動不良リスク状態

コード:00308

定義
安全な自宅の維持管理に必要な知識と活動パターンが不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 家事行動不良
長期目標家事や家政行動が適切に行えるようになり、生活環境を整え、健康を維持する
短期目標2週間以内に、家事や家政行動を適切に行うための基本的な知識を習得する
1か月以内に、家事の負担を軽減し、効率的に管理できる方法を実践する
観察計画
(O-P)
患者の身体的・精神的な状態(疲労感、筋力低下、不安など)の観察
家事や家政行動に対するモチベーションや意欲の確認
生活環境(家庭内の清潔さ、安全性、整理整頓の状況)の確認
家事の負担度や家事行動の習慣の有無を観察
家事を行う際の時間管理能力や優先順位付けの状況を評価
家族やサポート体制の有無(家事を手伝う家族やサポートサービス)を確認
家事を行う際の具体的な困難や制約(時間、体力、健康状態)の確認
家事に関する知識やスキルの不足状況を確認
身体的な不調が家事に与える影響(関節痛、腰痛など)の観察
ストレスや不安など、精神的健康状態が家事行動に与える影響の確認
援助計画
(T-P)
家事の優先順位をつけ、無理なく進めるためのスケジュール作成を支援
家族やサポートシステムと協力し、家事の分担や支援体制を整える
身体的負担を軽減するために、重労働を避ける方法や道具の使い方を提案
家事を効率よく行うための具体的な技術や工夫(整理整頓、道具の使い方)を紹介
疲労や体力低下に対処するため、定期的な休憩やエネルギー配分をサポート
身体的な不調がある場合、医師や理学療法士と連携して適切なケアを提供
日常的な家事を減らすため、食事の準備や掃除を簡素化する方法を提案
精神的な負担を軽減するため、ストレス管理やリラクゼーション技術を提案
家事の効率化をサポートするため、家電製品や便利グッズの活用を促進
自己管理能力を高めるため、家事の進捗を確認し、フィードバックを提供
教育計画
(E-P)
家事や家政行動の効率的な進め方(優先順位の付け方、スケジュール管理)を指導
身体に負担をかけない家事の方法(正しい姿勢、道具の使い方)を説明
ストレスや疲労を感じた場合の対処法(休憩の取り方、リラクゼーション)を指導
家族やサポートシステムとの協力体制を強化し、家事の分担を促進
運動やストレッチの重要性を説明し、体力を維持しながら家事を行う方法を指導
家庭内の安全性を確保するため、整理整頓や環境整備の重要性を説明
家事を減らすための便利グッズやサービスの活用方法(宅配、掃除サービスなど)を紹介
適切な栄養と休息が家事効率を向上させることを説明し、自己ケアの重要性を指導
体力や気力が低下した場合、家事を無理なく進める工夫(分割して行うなど)を提案
家事を楽しむための工夫(音楽を聴きながら、時間を区切って行うなど)を説明

類②-家事行動促進準備状態

コード:00309

定義
安全な自宅の維持管理に必要な知識と活動パターンが強化可能な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 家事行動促進準備状態
長期目標家事を効率的かつ無理なく行い、生活環境を整え、生活の質が向上する
短期目標1週間以内に、家事管理の基本的な知識やスキルを習得する
1か月以内に、家事を自発的に行い、無理のない範囲で日常的に継続できる
観察計画
(O-P)
家事に対する患者の意欲やモチベーションの確認
家事や家政行動に対する具体的な目標設定の有無を確認
患者の家事に対する身体的・精神的な準備状況の観察
家事を行う際の患者の体力や筋力の評価
家事の優先順位やスケジュール設定の能力の確認
家事や家政行動に対する家族のサポートや協力体制の確認
家庭内の環境や設備(掃除道具、キッチン用品など)が適切に整っているかの確認
家事に取り組む上での障害や困難(時間、健康、知識不足など)の有無の確認
ストレスや疲労が家事行動に及ぼす影響の観察
患者の生活リズムや家事を行う時間の確保状況の確認
援助計画
(T-P)
家事行動を無理なく行えるよう、優先順位を設定し、具体的な行動計画を作成
家事や家政行動を小分けにし、段階的に取り組むよう支援
家事の効率を上げるための具体的なスキルやテクニックを指導
患者の体力に応じた適切な休息を取り入れた家事スケジュールを提案
家族やサポートシステムとの協力体制を強化し、家事の分担を促進
家事用具や便利グッズを活用し、作業の負担を軽減
家事に取り組む際の時間管理を支援し、効果的なスケジュール作成をサポート
精神的なストレスや疲労が家事行動に影響を与えないよう、リラクゼーション法を提案
家事の進捗や成果を確認し、ポジティブなフィードバックを提供
家事に対する成功体験を共有し、患者の自信を高めるサポートを行う
教育計画
(E-P)
家事や家政行動の基本的なスキル(掃除、整理整頓、洗濯、料理)の指導
家事を効率よく進めるためのスケジュール作成方法を説明
無理のない範囲で家事を行うための工夫やコツを指導(時間の区切り方、家電の活用)
身体に負担をかけない家事の方法(正しい姿勢、軽作業の取り入れ方)を指導
家事に取り組む際の休息やリラクゼーションの重要性を説明
家族の協力を得るため、家事の分担の仕方や協力体制の重要性を説明
家事用具や便利グッズの活用方法を紹介し、負担軽減のための工夫を提案
家事を効果的に管理するために、優先順位をつけて計画的に進める方法を指導
家事行動を継続できるよう、達成感を得るための小さな目標設定方法を説明
家事を楽しむ工夫(音楽を聴きながら行う、家族と一緒に行うなど)を提案

類②-運動習慣促進準備状態

コード:00307

定義
計画的で、構造化され、反復的な運動を特徴とする身体活動への関心パターンが強化可能な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 運動習慣促進準備状態
長期目標定期的な運動習慣を取り入れ、健康維持と向上を図る
短期目標2週間以内に、週3回の軽い運動(散歩やストレッチ)を始める
1か月以内に、運動に対する理解と意欲を高め、自発的に運動を継続できる
観察計画
(O-P)
患者の運動に対する意欲や興味の程度を観察
運動の必要性に対する理解度の確認
身体的能力や体力レベルの評価(歩行距離、バランス、筋力など)
既存の健康問題(関節痛、呼吸器疾患など)が運動に及ぼす影響の確認
日常生活での活動レベルの観察(運動習慣の有無、移動の頻度)
バイタルサインの観察(血圧、脈拍、呼吸状態)
体重や体脂肪の変化の観察
運動後の疲労感や痛みの有無の確認
患者の生活リズムや運動時間の確保状況の確認
運動に対する心理的な障害(不安、恐怖感、失敗経験)の観察
援助計画
(T-P)
患者の体力に応じた軽い運動プログラム(散歩、ストレッチ、筋力トレーニングなど)を提供
運動を習慣化できるよう、具体的な目標設定(時間や頻度)を支援
無理なく継続できる運動方法を紹介し、負担の少ない運動から始める
屋内でできる運動(椅子に座った状態でのストレッチなど)を提案
患者の好みに応じた運動(音楽に合わせた運動、グループでの活動)を推奨
身体的な負担を減らすため、適切なウォームアップやクールダウンの指導
運動中に痛みや異常があれば、適切に対応し運動プログラムを調整
モチベーションを維持できるように、進捗の記録や成果をフィードバック
運動用具(軽いダンベルやゴムバンドなど)の使用方法を指導
定期的な運動の振り返りと改善点の確認を行い、適切なサポートを継続
教育計画
(E-P)
運動の健康への効果(筋力維持、心肺機能向上、転倒予防など)について説明
適度な運動がストレス解消や気分の向上に役立つことを説明
運動習慣が病気予防(糖尿病、高血圧など)に与える影響について指導
無理なく運動を始め、少しずつ習慣化する方法を説明
身体能力に応じた運動強度の選び方について説明し、無理をしないよう指導
運動後の体の反応(筋肉痛、疲労感)の正常範囲を説明し、リカバリーの重要性を説明
家族や友人と一緒に運動することで、楽しく継続できる方法を提案
運動を日常生活に取り入れる方法(エレベーターではなく階段を使うなど)を指導
患者の体力や体調に応じた運動量と頻度の調整方法を説明
モチベーション維持のために、進捗を記録する方法(運動日記など)を指導

類②-ヘルスリテラシー不足

コード:00339

定義
健康に関する意思決定に必要な基本的な健康情報やサービスの入手、評価、適用パターンが不十分な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ヘルスリテラシー不足
長期目標健康に関する情報を正しく理解し、生活の中で適切に活用できるようになる
短期目標1日1回、健康や治療に関する情報を自ら確認・理解しようとする行動がとれる
観察計画
(O-P)
健康や治療に関する情報への理解度
医療用語や指示内容の理解状況
服薬や検査の指示に対する反応・遵守状況
説明時の質問や反応の有無
情報を得る手段(テレビ、ネット、家族、パンフレット等)の確認
健康に関する誤解や迷信の有無
意思決定や治療選択の際の判断力
説明後の理解度確認(リピート・フィードバック)
社会的支援(家族、友人、ケアスタッフ)の有無
読み書き・言語能力・認知機能の程度
援助計画
(T-P)
わかりやすい言葉や表現で説明を補足する
絵や図を用いた説明資料の提供
情報のポイントをまとめたメモや配布物の作成・提供
理解度を確認しながら段階的に情報を伝える
情報を読み上げたり、繰り返して説明する
本人の理解ペースに合わせた説明の調整
医療スタッフ間で説明内容の一貫性を保つ
質問しやすい雰囲気づくり(プライバシーや時間配慮)
必要に応じて家族への説明を併用
医療機関の地域資源(相談窓口・支援制度)との連携
教育計画
(E-P)
ヘルスリテラシーの意味と重要性を説明
医師・看護師・薬剤師など専門職の役割を説明
情報源の選び方(信頼性の高い情報の見極め方)を説明
医療用語・略語の意味をわかりやすく解説
医療指示(薬・検査・食事)の意味と理由を説明
情報のメモの取り方や質問の仕方を指導
家族に説明内容を共有する必要性を伝える
インターネット情報の活用時の注意点を説明
疾患や治療内容についての冊子や動画の紹介
理解しづらいことは繰り返し聞いて良いという安心感を伝える

類②-ヘルスリテラシー不足リスク状態

コード:00411

定義
健康に関する意思決定に必要な基本的な健康情報やサービスの入手、評価、適用パターンが不十分になりやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ヘルスリテラシー不足リスク状態
長期目標健康に関する情報を自ら収集・理解し、適切な判断に基づいて行動できるようになる
短期目標健康に関する説明や指示を理解しようとする姿勢を1日1回示すことができる
観察計画
(O-P)
健康情報への関心の有無
医療指示・説明に対する理解度の確認
疾患・治療・検査などへの質問の有無
医療スタッフとのコミュニケーション状況
情報源(テレビ・インターネット・家族など)の活用状況
説明を聞く際の集中力や表情
医療行動(受診・服薬・生活指導など)への反応
既存の健康知識と誤情報の有無
理解度に影響する要因(認知機能・視覚・聴覚など)の有無
家族・支援者の有無と関与状況
援助計画
(T-P)
医療情報をわかりやすい言葉に置き換えて伝える
必要に応じて図表やパンフレットを併用する
情報量を分けて段階的に伝える支援
理解度に応じて、繰り返し説明を行う
本人のペースに合わせた説明の調整
フィードバックを求め、誤解がないか確認する
疑問を口に出しやすい環境づくり
情報のメモや記録支援(記録用紙・アプリ等)
家族・支援者と連携して情報提供を補完する
医療チーム内で説明内容の統一を図る
教育計画
(E-P)
ヘルスリテラシーの基本的な考え方を説明
自分の健康に関心を持つことの大切さを伝える
医療スタッフに質問することの重要性を説明
情報源(ネット・テレビ・人づてなど)の信頼性の見極め方を指導
疾患や治療の説明を受けたら、自分の言葉で要約してみる方法を説明
薬や検査の意味と目的について基礎から説明
不安やわからないことはその場で相談するよう指導
受け取った資料を家族と一緒に読むことを勧める
日常的に健康情報に触れる習慣(新聞、広報誌など)を促す
情報活用力を高めることが、自分の健康を守る第一歩であると伝える

類②-ヘルスリテラシー促進準備状態

コード:00262

定義
健康に関する意思決定に必要な基本的な健康情報やサービスの入手、評価、適用パターンが強化可能な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ヘルスリテラシー促進準備状態
長期目標健康に関する情報を主体的に収集・活用し、適切な健康行動を選択・継続できるようになる
短期目標1日1回、健康や医療に関する情報を自ら確認・理解しようとする行動がとれる
観察計画
(O-P)
健康や治療に関する質問の有無・内容
医療スタッフの説明に対する関心や反応
説明後の理解度の確認(言い換え、復唱など)
情報源(テレビ、ネット、パンフレット等)の利用状況
医療指示や健康行動に対する実行意欲の有無
健康に関する不安や疑問の傾向
家族や支援者との情報共有状況
既存の知識や誤解の有無
認知機能・視覚・聴覚の状態(情報理解に影響するか)
健康意識や自己管理への関心の程度
援助計画
(T-P)
わかりやすい言葉や表現で情報提供を行う
必要に応じて図解・パンフレットを使用して説明
情報提供のタイミングや量を調整(負担軽減)
質問や不明点を引き出しやすい対話支援
健康情報の記録方法の支援(ノート・アプリなど)
医療スタッフとの対話機会を定期的に設定
医療者間で説明内容を統一し、繰り返し提供
情報提供後の理解度を確認し、必要時に再説明
家族との共有を促す働きかけ
健康教育の機会(動画、教室、冊子など)の紹介と参加支援
教育計画
(E-P)
ヘルスリテラシーの意味と重要性を説明
健康情報の正しい取得方法(信頼できる情報源)を指導
医療スタッフへの質問の仕方(ポイント・タイミング)を指導
情報の要点をメモする方法を説明
医療指示や薬の説明書を読む習慣を促す
体調変化を把握し、医療者に伝える重要性を説明
インターネット情報の見極め方(誤情報との違い)を指導
資料を家族と共有することで理解を深める方法を説明
自分の健康状態に合った情報を選ぶ力を養う必要性を説明
健康情報の活用が「自分の体を守る手段」であることを動機づけとして伝える

類②-ヘルシーエイジング促進準備状態

コード:00262

定義
加齢に伴い、身体的、精神的、社会的、スピリチュアルなウェルビーイングや機能を、発展・維持するパターンが強化可能な状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 ヘルシーエイジング促進準備状態
長期目標加齢に伴う変化に適応しながら、心身の健康を維持・向上するための行動を継続的に実践できる
短期目標1日1回、ヘルシーエイジングに関する具体的な行動(運動・食事・交流など)を実施しようとする姿勢を示すことができる
観察計画
(O-P)
加齢に伴う身体的変化(筋力・視力・聴力など)の状況
健康状態(慢性疾患の有無・服薬状況・バイタルサインなど)
日常生活動作(ADL・IADL)の自立度
運動習慣・食生活・睡眠の状況
生活に対する満足度や意欲(抑うつ傾向の有無など)
社会的関わり(家族・友人との交流、地域活動の参加など)
健康行動に対する関心・理解度
加齢への受け止め方や適応状況
健康維持に向けた過去の取り組み経験
支援環境(家族・地域・サービス利用の有無)
援助計画
(T-P)
日常的な運動(散歩・体操など)の取り入れを支援
食事バランスの調整(栄養士との連携)の支援
睡眠環境や生活リズムの見直し支援
健康チェック(体重・血圧・血糖など)継続の援助
疾患や加齢変化に応じたセルフケアの援助
地域活動や趣味活動の参加支援
安全な生活環境の調整(転倒予防など)
情報収集や相談ができる環境づくりの支援
健康行動の実践に対する肯定的なフィードバックの提供
家族や地域との連携による支援体制づくり
教育計画
(E-P)
ヘルシーエイジングの概念とその重要性を説明
加齢に伴う変化への対応方法(予防・適応)の説明
栄養バランスの取れた食事の基本を指導
筋力維持や柔軟性を保つ運動の必要性と方法を説明
睡眠と休養のとり方、生活リズムの整え方を指導
病気の早期発見・早期治療の意義を説明
社会参加や人との関わりが健康に及ぼす影響を説明
フレイル予防やサルコペニア対策の基礎知識を指導
健康記録(体調・食事・運動)の活用方法を指導
「年齢に応じた健康づくりは自立を支える力になる」と伝えて動機づけ

類②-高齢者フレイルシンドローム

コード:00353

定義
生理学的システム全体の機能と予備力の低下を伴う、ダイナミックな不均衡状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 高齢者フレイルシンドローム
長期目標筋力やバランスを改善し、日常生活を安全に自立して行えるようになる
短期目標2週間以内に、リハビリテーションや軽い運動に週3回参加できる
1か月以内に、食事やトイレの動作など基本的な日常生活動作(ADL)を介助なしで行える
観察計画
(O-P)
筋力低下の程度を評価(握力テスト、下肢筋力テスト)
バイタルサインの定期的な観察(血圧、脈拍、体温)
歩行速度やバランス能力の評価(立ち上がりや歩行テスト)
食事摂取量と栄養状態の観察(カロリー、たんぱく質摂取)
水分バランスの観察(尿量、脱水症状の有無)
疲労感の有無、体力の変化の観察
体重の変化の記録(過剰な体重減少や増加)
皮膚の状態や創傷の有無の観察
生活リズムや睡眠の質の観察
認知機能や精神状態の観察(認知症状や抑うつの有無)
援助計画
(T-P)
日常生活動作のサポート(食事、トイレ、入浴の介助)
筋力強化のためのリハビリテーションやバランス訓練の提供
座位や立位からの立ち上がりをサポートし、転倒を防止
転倒リスクを軽減するための環境整備(手すりの設置、家具の配置変更)
高たんぱく・高カロリーの栄養サポート
十分な水分摂取の促進(1日1.5〜2リットルの水分摂取)
皮膚の清潔保持や保湿のケアを実施
夜間の安眠をサポートするための環境調整(照明や音の管理)
定期的な体重測定と栄養状態の確認
患者ができる範囲で自己管理を促進(自己食事、自己トイレ利用など)
教育計画
(E-P)
栄養バランスの取れた食事の重要性を説明し、適切な食事内容を提案
転倒予防のための注意点を説明(環境の危険因子や運動の重要性)
適度な運動が筋力とバランスを向上させることを説明し、運動の取り組みを指導
水分摂取の重要性を説明し、1日1.5〜2リットルの摂取を推奨
認知機能の低下防止のために、日常的な活動や知的刺激の必要性を説明
家族に対し、虚弱状態に対する理解とサポート方法について説明
睡眠と休養の重要性を説明し、適切な睡眠環境の整備を指導
社会的な交流や活動の参加が精神的健康を促進することを説明
定期的な医療検査やフォローアップの重要性を説明
患者自身ができるセルフケア方法(リハビリや軽い運動の方法)を指導

類②-高齢者フレイルシンドロームリスク状態

コード:00357

定義
生理学的システム全体の機能と予備力の低下を伴う、ダイナミックな不均衡状態が起きやすい状態

看護計画の記載例

看護診断
(看護問題)
#1 高齢者フレイルシンドロームリスク状態
長期目標高齢者虚弱シンドロームの発症を予防し、日常生活を安全かつ自立して送ることができる
短期目標2週間以内に、週3回の軽い運動や活動を開始できる
1か月以内に、バランスの取れた栄養を摂取し、適正な体重を維持できる
観察計画
(O-P)
筋力や柔軟性の低下の有無を定期的に観察(握力や下肢筋力の評価)
歩行速度やバランスの評価(立ち上がりや歩行テスト)
食事摂取量や栄養状態の観察(たんぱく質、ビタミン、ミネラルの摂取量)
体重の変化を定期的に記録し、減少や増加の有無を確認
バイタルサインの定期的な観察(血圧、脈拍、体温)
日常生活動作(ADL)の観察(食事、入浴、トイレ利用など)
水分摂取量の確認と、脱水症状の有無の観察
睡眠の質と時間の確認(夜間の覚醒や昼間の眠気)
疲労感や身体のだるさの程度の観察
社会的な孤立感や精神的な不安、うつ症状の有無の確認
援助計画
(T-P)
軽い筋力強化運動やストレッチ、バランス訓練を提案し、実施を支援
日常生活において、活動量を増やすためのサポート(階段利用、散歩など)
栄養士と連携し、高たんぱく・高栄養な食事を提供
食事や水分摂取をサポートし、栄養不足や脱水を予防
患者が自分のペースでできるリハビリテーションプログラムを提供
体重減少や筋力低下が見られた場合、早期に医師と相談し、対策を講じる
環境整備を行い、転倒リスクを減らす(手すりの設置、床の障害物除去)
定期的な体重測定や栄養評価を実施し、栄養状態の維持を支援
睡眠環境の改善を図り、適切な休養が取れるようにする
社会的な交流機会を増やし、孤立や抑うつ状態の予防を図る
教育計画
(E-P)
軽い運動や日常生活での活動が筋力低下や虚弱を防ぐことを説明
栄養バランスの取れた食事の重要性と、たんぱく質摂取のメリットを指導
水分摂取の重要性を説明し、1日1.5〜2リットルの水分摂取を促す
社会的活動への参加が、精神的健康と身体の活力維持に役立つことを説明
睡眠の質を向上させるための工夫(就寝前のリラクゼーション、環境改善)を指導
家族にも、虚弱シンドロームの予防とケア方法について説明し、協力を依頼
転倒予防のための注意点や環境調整について説明(手すり設置、履物選び)
日常的な活動や運動が身体機能の維持に役立つことを強調
体重増減や食事量に変化があった場合の対応方法について指導
自己管理能力を高めるためのセルフモニタリング方法(体重や食事記録)を指導

NANDA-Iの看護診断に基づく看護計画記載例のまとめ

当サイトでは、今回ご紹介した領域の他にも、NANDA-Iの看護診断に基づく看護計画の記載例を多数まとめています。

ぜひ、日々の業務のご活用ください!

領域1領域2領域3
領域4領域5領域6
領域7領域8領域9
領域10領域11領域12
領域13

引用・参考文献
T. ヘザー・ハードマン 編,上鶴 重美 訳:NANDA-I看護診断 定義と分類 2024-2026.医学書院.

-領域1, 看護計画, NANDA-Iに基づく記載例