この記事では、NANDA-Iの看護診断に基づく看護計画の記載例を公開しています。
今回は領域11「安全/防御」です。
看護計画の書き方が分からない…と悩んでいる看護実習生、新人の方々はぜひ参考にしてみてください!
看護計画の作成ルールに関しては、コチラの記事(【完全保存版】看護計画の作成ルールと記載例まとめ【NANDA- I】)を参考にしてください!
【完全保存版】看護計画の作成ルールと記載例まとめ【NANDA- I】
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他の領域の記載例を知りたい!という人は、この記事最後にまとめているので見てみてね!
*ご紹介しているのはあくまでも記載例ですので、実際は担当する患者にあわせて修正してご使用ください。
*特に看護目標の部分はあえて抽象的な内容を含めています。参考の上、患者にあった具体的な目標に修正することをお勧めします。
【NANDA-I看護診断】領域11「安全/防御」の看護記録(SOAP)の記載例まとめ【コピペ可】
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NANDA-I領域11「安全/防御」の看護診断名一覧
NANDA-I領域11「安全/防御」は、類①〜⑥に分けられます。
それぞれの診断名一覧は以下の通りです。
- 類① 感染
- ・感染リスク状態
・手術部位感染リスク状態
- 類② 身体損傷
- ・非効果的気道浄化
・誤嚥リスク状態
・出血リスク状態
・歯列障害
・ドライアイリスク状態
・非効果的ドライアイ自主管理
・口腔乾燥リスク状態
・成人転倒転落リスク状態
・小児転倒転落リスク状態
・損傷リスク状態
・角膜損傷リスク状態
・乳頭乳輪複合体損傷
・乳頭乳輪複合体損傷リスク状態
・尿路損傷リスク状態
・周術期体位性損傷リスク状態
・熱傷凍傷リスク状態
・口腔粘膜結合性障害
・口腔粘膜結合性障害リスク状態
・末梢性神経血管機能障害リスク状態
・身体外傷リスク状態
・血管外傷リスク状態
・成人褥瘡
・成人褥瘡リスク状態
・小児褥瘡
・小児褥瘡リスク状態
・新生児褥瘡
・新生児褥瘡リスク状態
・ショックリスク状態
・皮膚統合性障害
・皮膚統合性障害リスク状態
・乳児突然死リスク状態
・窒息リスク状態
・術後回復遅延
・術後回復遅延リスク状態
・組織統合性障害
・組織統合性障害リスク状態
- 類③ 暴力
- ・女性器切除リスク状態
・対他者暴力リスク状態
・対自己暴力リスク状態
・自傷行為
・自傷行為リスク状態
・自殺行動リスク状態
- 類④ 環境危険
- ・汚染
・汚染リスク状態
・労働災害リスク状態
・中毒リスク状態
- 類⑤ 防御的プロセス
- ・ヨード造影剤有害反応リスク状態
・アレルギー反応リスク状態
・ラテックスアレルギー反応リスク状態
- 類⑥ 体温調節
- ・高体温
・低体温
・低体温リスク状態
・新生児低体温
・新生児低体温リスク状態
・周術期低体温リスク状態
・非効果的体温調節
・非効果的体温調節リスク状態
類①-感染リスク状態
コード:00004
- 定義
- 病原体が侵入して増殖しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 感染リスク状態 |
長期目標 | 感染を予防し、健康な状態を維持する |
短期目標 | 感染リスク要因を減らし、適切な感染予防対策が実行できる |
観察計画 (O-P) | 体温、脈拍、呼吸数などバイタルサインを定期的に観察し、異常の有無を確認 傷口やカテーテル挿入部位など、感染の可能性がある箇所を定期的に観察 排泄物(尿、便)の状態や色、臭いなどに異常がないか確認 皮膚や粘膜の状態を観察し、発赤、腫れ、熱感など感染兆候の有無を確認 免疫力を低下させる要因(栄養不良、慢性疾患、服薬内容など)がないか確認 患者が自分で感染予防策(手洗い、マスク着用など)を実行できているか観察 衛生環境(室内の清潔さ、換気状態など)が保たれているか確認 身体的な疲労やストレスが、免疫機能に悪影響を与えていないか確認 感染リスクのある医療処置(カテーテル、ドレーンなど)が適切に管理されているか確認 患者や家族が感染予防に対する理解や意識を持っているか確認 |
援助計画 (T-P) | 感染リスクを減らすために、手洗いや手指消毒を徹底するよう指導 感染予防のためにマスク着用や咳エチケットを励行 傷口やカテーテル挿入部位の消毒と適切なドレッシング交換を行う 免疫機能を強化するため、バランスの取れた栄養摂取と十分な休養を促す 感染予防のため、定期的に室内の換気を行い、清潔な環境を維持 感染予防に関する指導を行い、患者が自己管理できるよう支援 排泄物処理や衛生管理において、清潔を保つための手順を指導 定期的に体温測定を行い、感染兆候を早期に発見する 免疫抑制剤や抗生物質の服用管理を行い、医師と連携し適切に使用する 感染症予防のため、必要に応じて予防接種を提案し、実施をサポート |
教育計画 (E-P) | 感染リスクについて説明し、手洗いや手指消毒の重要性を指導 感染を予防するための基本的な衛生対策(咳エチケット、換気の重要性など)を教える 傷口やカテーテル挿入部位のケア方法を説明し、感染予防に必要な手順を指導 免疫力を高めるための栄養管理や生活習慣(十分な睡眠、ストレス管理)の重要性を説明 感染兆候(発熱、腫れ、痛みなど)を早期に発見し、適切な対応を取る方法を教える 患者や家族に対し、日常生活での感染予防策の具体例を説明(定期的な換気、物品の消毒など) カテーテルやドレーンの管理方法を説明し、感染のリスクを減らす手順を指導 感染のリスクが高まる状況(免疫抑制、慢性疾患、栄養不良など)について理解を深める 予防接種や定期的な健康チェックが感染予防に役立つことを説明し、実施を推奨 感染予防のための自宅での衛生管理(トイレやキッチンの清潔保持)の方法を指導 |
類①-手術部位感染リスク状態
コード:00266
- 定義
- 手術部位に病原体が侵入しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 手術部位感染リスク状態 |
長期目標 | 手術部位の感染を予防し、術後の回復を順調に進める |
短期目標 | 手術部位の清潔を保ち、感染リスクを最小限に抑えるための適切なケアができる |
観察計画 (O-P) | 手術部位の皮膚状態(発赤、腫れ、熱感、膿などの感染兆候)を定期的に観察 手術部位のドレッシング(包帯やガーゼ)の状態を確認し、滲出液の有無や量を観察 患者の体温、脈拍、呼吸数などバイタルサインを観察し、発熱や感染兆候がないか確認 手術後の創部の痛みの程度を観察し、感染による痛みの増悪がないか確認 排泄物(尿、便)の状態や色、臭いに異常がないか確認し、全身状態を把握 手術部位周辺のむくみや硬化がないか確認 抗生物質や免疫抑制剤の服用状況を観察し、適切な使用が行われているか確認 患者が手術部位を無意識に触ったり、汚したりしていないか観察 手術部位のドレーン(排液管)の管理が適切に行われているか確認 患者の免疫状態や栄養状態が良好であるか確認し、感染リスクの要因を観察 |
援助計画 (T-P) | 手術部位のドレッシングを適切に交換し、清潔を保つためのケアを実施 手術部位の消毒を定期的に行い、感染リスクを減らす 抗生物質や免疫抑制剤の服薬を適切に管理し、感染予防を強化 患者が手術部位を無意識に触れないよう、手を清潔に保ち、保護するサポートを提供 手術部位の負担を軽減するため、適切な体位を保持し、無理な動きを避ける ドレーン(排液管)が適切に管理され、排液が正常に行われているか確認し、必要な処置を実施 栄養状態を改善するため、バランスの取れた食事やサプリメントを提供し、回復を促進 定期的に体温測定を行い、感染兆候が早期に発見されるようにする 患者や家族に対して、手術部位のケア方法を指導し、自己管理できるよう支援 手術部位の安静を保ち、無理な動作や外部からの圧力を避ける環境を整える |
教育計画 (E-P) | 手術部位の感染リスクについて説明し、感染予防のための基本的なケア手順(手洗い、消毒)を指導 手術後のドレッシング交換や消毒の方法を具体的に教え、適切なケアが行えるようにする 手術部位に負担をかけない動作や姿勢の取り方を指導し、術後の回復を促進 感染兆候(発赤、腫れ、熱感、膿など)を早期に発見し、速やかに対応する重要性を説明 抗生物質の服用方法や重要性について説明し、指示通りに服用するよう指導 患者や家族に対して、手術部位を清潔に保つための環境整備(室内の清潔、適切な換気)を指導 栄養状態を改善し、免疫力を強化するための食事指導を行い、感染予防に役立つ情報を提供 手術部位のケアに必要な物品(消毒液、包帯など)の使用方法を教え、正しく使用できるよう指導 手術後の生活習慣(適度な運動、十分な休息)が感染予防と回復に役立つことを説明 感染リスクを減らすために、自己管理能力を向上させ、ケアを継続的に行う重要性を強調 |
類②-非効果的気道浄化
コード:00031
- 定義
- きれいな気道を維持するために、分泌物または閉塞物を気道から取り除く力が低下した状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 非効果的気道浄化 |
長期目標 | 効果的に気道を浄化し、十分な酸素供給と呼吸機能を維持できる |
短期目標 | 痰の排出がスムーズに行えるようになり、呼吸が楽になる |
観察計画 (O-P) | 呼吸音(喘鳴、湿性ラ音など)の有無や呼吸パターンを観察し、気道閉塞の兆候を確認 呼吸数、呼吸の深さ、努力呼吸の有無を観察 痰の量、性状(色、粘度、臭い)を確認し、異常がないか観察 酸素飽和度(SpO2)を定期的に測定し、低酸素状態を早期に発見 咳嗽の有無と、その効果的な排痰が行えているかを観察 力を要する呼吸や胸部の張り、痛みの有無を観察 気道分泌物の貯留による呼吸困難感の有無を観察 チアノーゼ(唇や指先の青紫色変化)の有無を確認 吸引が必要な場合、頻度と効果を確認 過去の呼吸器疾患の有無や既往歴を把握し、気道浄化が不十分な要因を確認 |
援助計画 (T-P) | 定期的な体位変換を行い、痰の排出を促進 効果的な排痰のために、深呼吸や咳嗽を指導し、適切な体位を保持 必要に応じて吸引を実施し、気道を浄化する 加湿器の使用や吸入療法を行い、気道の乾燥を防ぎ、痰を柔らかくする 胸部理学療法(タッピングや体位ドレナージ)を実施し、痰の排出をサポート 酸素療法を導入し、酸素飽和度を維持 水分摂取を促し、気道分泌物を薄くして排出しやすくする 痰の性状や量に応じて、医師と相談の上、去痰薬や吸入薬の投与を検討 呼吸困難や痰の詰まりが急性に悪化した場合、迅速に対応する 呼吸器の感染予防のため、日常的な清潔管理(手洗い、口腔ケアなど)を徹底 |
教育計画 (E-P) | 効果的な排痰方法(咳嗽、深呼吸)の重要性を説明し、実践方法を指導 十分な水分摂取が気道分泌物の排出を助けることを説明し、推奨摂取量を指導 呼吸器感染症予防のための日常的な手洗いや清潔習慣の重要性を指導 加湿器や吸入療法の使用方法を説明し、適切な環境を整える方法を教える 胸部理学療法(タッピング、体位ドレナージ)の実施方法を家族に説明し、家庭でのケア方法を指導 気道浄化が不十分な場合に現れる兆候(呼吸困難、痰の色や量の変化)を説明し、早期発見を促す 適切な体位を保持し、痰の排出を助けるための体位管理の方法を説明 適切な栄養と十分な水分摂取が呼吸機能の維持に重要であることを説明 酸素療法の正しい使用方法を説明し、自己管理できるよう指導 呼吸困難や排痰困難が続く場合、医師への速やかな相談を促す |
類②-誤嚥リスク状態
コード:00039
- 定義
- 気管や気管支に消化管分泌物・口腔咽頭分泌物・固形物・液体が侵入しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 誤嚥リスク状態 |
長期目標 | 誤嚥を防ぎ、安全に食事や飲水ができる |
短期目標 | 誤嚥のリスクを低減し、適切な食事方法や姿勢を実践できる |
観察計画 (O-P) | 食事中や飲水時のむせ込みや咳嗽の有無を観察 飲み込む際の表情や喉の動きを観察し、嚥下障害の兆候を確認 食事摂取後の呼吸音(ゴロゴロ音、喘鳴)を確認し、誤嚥の兆候を観察 食事摂取後の呼吸困難感やチアノーゼの有無を確認 体重減少や栄養不良の兆候が見られるかを観察 患者が食事に対して恐怖感や不安を抱いていないか確認 誤嚥を引き起こす可能性のある薬剤の使用(鎮静薬、睡眠薬など)を確認 食事摂取時の姿勢や環境が適切かどうかを観察 唾液や痰の量、性状を確認し、誤嚥の兆候を早期に発見 患者の認知機能や嚥下能力が低下していないか観察 |
援助計画 (T-P) | 食事時に適切な体位(座位や前屈姿勢)を保持し、誤嚥のリスクを低減 飲み込みやすい食形態(とろみをつけた飲料や刻み食など)に調整 必要に応じて嚥下訓練を導入し、嚥下機能を強化 食事中に小さな一口ずつゆっくりと摂取するよう指導 食後に30分~1時間程度、座位を保持し、胃内容物の逆流を防止 口腔内の清潔を保つため、食事後の口腔ケアを実施し、感染予防 飲み込みにくい場合、吸引器具を用いて口腔内や喉の分泌物を除去 誤嚥を防ぐため、必要に応じて看護師や家族による食事介助を提供 栄養状態が不十分な場合、経腸栄養や補助食品を提案 誤嚥による肺炎の兆候(発熱、咳嗽、呼吸困難)を早期に発見し、対応 |
教育計画 (E-P) | 誤嚥のリスクについて患者や家族に説明し、誤嚥防止のための基本的な対策を指導 適切な食事姿勢や食形態(刻み食やとろみ食)の重要性を説明し、実践方法を指導 ゆっくりとしたペースで食事を摂ることが誤嚥防止に役立つことを教える 嚥下訓練や嚥下機能強化のためのエクササイズを指導し、家庭でも継続できるよう支援 食事中にむせたり咳が出たりした場合の対応方法を家族に説明 誤嚥による合併症(誤嚥性肺炎など)の予防方法を説明し、早期発見の重要性を強調 食事後の口腔ケアの重要性を説明し、適切なケア方法を指導 誤嚥のリスクがある場合、食事介助やサポートを行う際の注意点を説明 飲み込みやすい食材の選び方や調理法を指導し、日常的に実践できるようにする 患者が食事に対して恐怖感を抱かないよう、安心して食事を楽しめる環境作りを支援 |
類②-出血リスク状態
コード:00206
- 定義
- 血液量が減少しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 出血リスク状態 |
長期目標 | 出血を予防し、健康な状態を維持できる |
短期目標 | 出血リスク要因を減らし、安全な生活を送れるようになる |
観察計画 (O-P) | バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数)を定期的に観察し、異常の有無を確認 出血の兆候(皮膚のあざ、歯茎からの出血、鼻血など)を観察 患者の皮膚状態を観察し、出血しやすい部位や痣の有無を確認 尿や便の色や性状を確認し、血尿や血便の兆候がないか観察 出血傾向が強まる薬(抗凝固薬、抗血小板薬など)の使用状況を確認 患者の凝固機能に関する検査結果(PT、INR、血小板数など)を定期的に確認 手術後や外傷後の出血傾向がないか観察 歯磨きや口腔ケア時に歯茎から出血していないか確認 患者の活動レベルや転倒リスクの有無を確認し、出血につながる要因を把握 月経過多や異常な出血がないかを観察(女性の場合) |
援助計画 (T-P) | 患者に対して、出血を予防するために無理な動作や激しい運動を控えるよう指導 出血リスクを低減するため、柔らかい歯ブラシや電動歯ブラシを使用するよう提案 皮膚や粘膜に負担をかけないよう、日常生活での安全対策を提供 転倒リスクを軽減するため、室内の安全確保(滑り止めマット、手すりの設置)を行う 血圧管理を行い、適切な範囲内で維持するために指導を行う 抗凝固薬や抗血小板薬の服薬管理を適切に行い、過剰な服薬がないか医師と連携 出血しやすい状況が発生した場合、すぐに圧迫止血を行い、適切な処置を実施 口腔ケア時に出血が見られた場合、適切な口腔ケア方法を指導し、定期的に歯科検診を推奨 外傷や手術後、感染予防と創部の清潔管理を徹底 栄養バランスの取れた食事を提供し、出血傾向を抑えるためにビタミンKの適切な摂取を促進 |
教育計画 (E-P) | 出血リスクの高い状況や日常生活で注意すべきポイントを説明し、予防策を指導 抗凝固薬や抗血小板薬の服用方法と、出血リスクを高める可能性があることを説明 出血の兆候(皮下出血、鼻血、血尿など)を早期に発見し、適切に対応する方法を教える 日常生活での転倒や外傷を防ぐための安全対策(靴選びや室内環境整備)を指導 血圧管理の重要性とその方法について説明し、自己管理を促進 口腔ケア時に出血を予防するため、適切なケア方法(柔らかい歯ブラシの使用など)を教える 栄養バランスを整えることで、血液凝固機能を保つためのビタミンK摂取の重要性を説明 転倒リスクを減らすための生活習慣(適度な運動、無理のない活動)の重要性を説明 出血リスクが高まる薬剤について理解を深め、医師の指示に従って服薬するよう指導 早期発見と適切な対応が出血リスクを軽減することを強調し、自己管理能力を高めるための支援を行う |
類②-歯列障害
コード:00048
- 定義
- 歯の発達や萌出パターンあるいは個々の歯の構造的安全性が、破綻している状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 歯列障害 |
長期目標 | 適切な歯列矯正を行い、機能的かつ審美的に整った歯列を維持できるようになる |
短期目標 | 歯列障害による咀嚼や発音への影響を最小限に抑え、矯正治療に対する準備を整える |
観察計画 (O-P) | 歯列や咬合の状態を観察し、不正咬合や歯列異常の程度を確認 咀嚼や嚥下に関する問題(食事中の痛み、食べ物が噛みにくいなど)の有無を観察 発音に影響が出ていないか、特定の音の発音が困難になっていないか確認 歯磨きや口腔内の清潔状態を観察し、虫歯や歯周病の兆候を確認 患者が歯列の外見に対して感じる心理的な影響やストレスを確認 食事摂取量や栄養状態が歯列障害により悪化していないか観察 顎や歯の成長に影響を与える習慣(指しゃぶり、舌突き、口呼吸など)の有無を確認 歯や顎にかかる力(歯ぎしり、食いしばり)がないかを確認 患者の既往歴に歯列矯正の経験や、矯正の必要性が過去に指摘されていたか確認 歯科矯正の準備として、患者や家族の治療に対する理解度を確認 |
援助計画 (T-P) | 定期的な歯科検診や専門的な矯正歯科の受診を推奨し、適切な治療を開始できるようサポート 矯正治療を必要とする場合、治療の流れや期間について患者と家族に説明 咀嚼や嚥下が難しい場合、柔らかい食事や栄養補助食品を提供し、適切な栄養摂取を促す 発音に問題がある場合、発声訓練や言語療法を提案し、発音の改善をサポート 口腔ケアを徹底し、歯列矯正中の虫歯や歯周病のリスクを予防する 顎や歯への不必要な力を避けるため、歯ぎしりや食いしばりがある場合はナイトガードの使用を勧める 口呼吸や舌突きなどの習慣がある場合、それを改善するための訓練を行う 歯列矯正に対する不安やストレスが軽減されるよう、心理的なサポートを提供 歯列障害に伴う身体的な負担(顎関節の痛みなど)がある場合は、早期に治療を提供 必要に応じて矯正歯科医と連携し、患者の治療計画を調整 |
教育計画 (E-P) | 歯列矯正の必要性と治療の流れについて、患者や家族に詳しく説明 歯列矯正中の口腔ケアの重要性を説明し、正しい歯磨きやフロッシングの方法を指導 咀嚼や嚥下が難しい場合の食事管理や栄養補助の重要性を説明 歯ぎしりや食いしばりを予防するためのナイトガードの使用方法を教える 口呼吸や舌突きの習慣が歯列障害に影響を与えることを説明し、改善方法を指導 歯列矯正の期間中に発生する可能性のある痛みや不快感について説明し、対処方法を教える 矯正治療による外見や心理的な影響について理解を深め、治療後の結果に対する期待感を高める 歯列障害がある場合の適切な口腔ケア用品(電動歯ブラシ、デンタルフロスなど)の選び方を教える 矯正中の生活習慣(食事、運動、睡眠)の重要性を説明し、自己管理のサポートを行う 歯列矯正後のメンテナンスの重要性と、定期的なフォローアップの必要性を説明 |
類②-ドライアイリスク状態
コード:00219
- 定義
- 涙液層が不十分になりやすいことで、目の不快感および眼表面の損傷を引き起こす可能性があり、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 ドライアイリスク状態 |
長期目標 | ドライアイを予防し、眼の健康を維持できる |
短期目標 | ドライアイのリスク要因を減らし、眼の乾燥を予防するケアが実施できる |
観察計画 (O-P) | 目の乾燥感や異物感の有無を定期的に観察 瞬きの頻度や質を確認し、目が乾燥しやすいかどうかを観察 目の充血や赤みがないか確認し、眼の状態を観察 涙液の量や質が減少していないか、涙の分泌状況を確認 スクリーン作業や読書時の目の疲労感を観察 エアコンや暖房の使用状況を確認し、環境要因が乾燥を悪化させていないか観察 コンタクトレンズの使用状況や適切なケアが行われているか確認 使用中の薬剤(抗ヒスタミン薬、抗うつ薬など)がドライアイのリスクを高めていないか確認 目のかゆみや痛みの有無を確認 目の周辺の皮膚やまぶたに乾燥や炎症が見られないか観察 |
援助計画 (T-P) | ドライアイを防ぐために、適切な瞬きの回数を増やすよう促す スクリーン作業や読書の際には定期的に休憩を取り、目の疲労を軽減 人工涙液や眼の保湿剤の使用を提案し、目の乾燥を防ぐ 室内の湿度を適切に保つため、加湿器の使用を推奨 エアコンや暖房の風が直接目に当たらないように環境を整える コンタクトレンズの適切な使用とケアを指導し、長時間の使用を避ける 目を酷使しないよう、パソコンやスマートフォン使用時にブルーライトカットメガネの着用を推奨 ドライアイを悪化させる薬剤の使用状況を把握し、医師と相談しながら適切な管理を行う 外出時に風や乾燥から目を守るため、サングラスの使用を提案 目のマッサージや温めるケアを推奨し、血流を改善させてドライアイを予防 |
教育計画 (E-P) | ドライアイのリスク要因(環境要因や生活習慣など)について説明し、予防方法を指導 スクリーン作業や読書時の適切な休憩方法を教え、目の負担を減らす方法を指導 人工涙液や目薬の使用方法を説明し、適切な頻度で使用できるよう指導 室内の湿度管理の重要性を説明し、加湿器の使用や定期的な換気を推奨 コンタクトレンズの正しい装着方法やケア方法を説明し、ドライアイを予防する方法を指導 ドライアイを悪化させる可能性のある薬剤の影響について説明し、医師への相談の重要性を説明 外出時や風の強い場所でのサングラスの使用が目を守ることを説明 瞬きの重要性や、目の疲れを防ぐために意識して瞬きを増やす方法を教える 目を保護するための適切な生活習慣(十分な睡眠、バランスの取れた食事)の重要性を指導 目の乾燥や疲労を感じた際に行う目の温めやマッサージ方法を指導し、実践できるよう支援 |
類②-非効果的ドライアイ自主管理
コード:00277
- 定義
- 十分でない涙液層を抱えた生活に固有の、症状や治療計画の管理、身体・心理社会・スピリチュアル面への影響の管理、ライフスタイル変化の管理が不十分な状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 非効果的ドライアイ自主管理 |
長期目標 | ドライアイの症状を適切に管理し、快適な生活を送ることができるようになる |
短期目標 | ドライアイの症状が悪化しないよう、適切な自己管理方法を身につける |
観察計画 (O-P) | 目の乾燥感や異物感、痛みが軽減されているか確認 眼の充血や炎症、目やにの有無を観察 人工涙液や眼の保湿剤の使用状況を確認し、適切に行われているか観察 目のかすみや視力低下がないか確認 眼科での定期的なフォローアップが行われているか確認 ドライアイによる日常生活への影響(読書、パソコン作業など)を観察 コンタクトレンズの使用状況や装着時間を確認 目の健康に影響を与える環境要因(湿度、エアコンの使用など)が適切に管理されているか確認 目の疲れや不快感が強くなる時間帯や状況を観察 ドライアイに対する自己管理の理解度や実践度を確認 |
援助計画 (T-P) | 人工涙液や目薬を適切な頻度で使用できるよう、使用タイミングを具体的に指導 パソコン作業や読書中に定期的に休憩を取り、瞬きを増やす方法を教える 室内の湿度を保つため、加湿器の使用や定期的な換気を推奨 エアコンや暖房の風が直接目に当たらないよう、環境を整える支援 コンタクトレンズの装着時間を短縮し、眼鏡への切り替えを勧める 目の疲れを感じた際に目を温めるケア(ホットアイマスクなど)を実施 夜間や乾燥しやすい環境下での保湿対策を強化(寝る前に目薬を使用、加湿器の使用) ドライアイの症状が悪化した場合、早めに眼科受診を促す スクリーンタイムを減らし、目を休める時間を意識的に確保する 目の健康に良い栄養素(ビタミンAやオメガ3脂肪酸など)の摂取をサポート |
教育計画 (E-P) | ドライアイの症状と悪化を防ぐための自己管理の重要性について説明 人工涙液や目薬の正しい使用方法と頻度を指導 環境管理(湿度管理、エアコンの使用)による目の保護方法を教える パソコンやスマートフォンを長時間使用する際の目のケア方法(休憩や瞬きの意識的な増加)を説明 コンタクトレンズの正しい使用方法、装着時間の短縮、および眼鏡使用の重要性を説明 目の乾燥や疲労を感じたときの温め方やマッサージ方法を教え、日常的に実践できるよう指導 定期的に眼科受診を行い、ドライアイの状態を管理することの重要性を説明 目に良い栄養素(ビタミンA、オメガ3など)を多く含む食事の重要性を説明 スクリーンタイムを適切に管理し、目の健康を守るための方法を指導 ドライアイの自己管理を習慣化するための生活リズムの調整方法を教え、実践できるよう支援 |
類②-口腔乾燥リスク状態
コード:00261
- 定義
- 粘膜を湿らせる唾液の量や質の低下によって、口腔粘膜に不快感や損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 口腔乾燥リスク状態 |
長期目標 | 口腔内の適切な湿潤状態を維持し、口腔乾燥を予防する |
短期目標 | 口腔乾燥のリスク要因を減らし、適切な口腔ケアを実施できる |
観察計画 (O-P) | 唾液分泌量や口腔内の湿潤状態を観察し、乾燥の兆候がないか確認 口腔粘膜や舌の状態を確認し、発赤や炎症、亀裂の有無を観察 患者が口腔内の乾燥感を訴えていないか確認 水分摂取量を確認し、適切な水分補給が行われているか観察 口呼吸の有無を確認し、必要に応じて対策が行われているか確認 服薬中の薬剤(抗ヒスタミン薬、抗うつ薬、利尿薬など)が唾液分泌に影響を与えていないか確認 食事摂取後の口腔内の状態を観察し、食べ物の残留や口内の清潔さを確認 患者の生活環境(室内の湿度、エアコンの使用状況など)が口腔乾燥に影響を与えていないか確認 口腔ケアが適切に実施されているか、口腔衛生状態を観察 患者の食事内容や栄養状態が口腔内の健康に影響していないか確認 |
援助計画 (T-P) | 定期的に水分補給を行うよう促し、適切な水分摂取をサポート 唾液の分泌を促進するため、ガムや飴を使用することを推奨 室内の湿度を適切に保つため、加湿器の使用を提案 口呼吸が原因で口腔乾燥が進行する場合、口呼吸改善のための指導を行う 必要に応じて、人工唾液や口腔保湿剤の使用を提案し、乾燥を防ぐ 口腔ケアを徹底し、食事後の口内清掃を適切に行うサポートを実施 服用している薬剤の副作用としての口腔乾燥がある場合、医師と連携し適切な対応を行う 患者の食事内容を見直し、口腔内に刺激を与える食品を避けるよう指導 口腔マッサージや舌のストレッチを指導し、唾液腺の刺激を促進 口腔乾燥が進行した場合、早期に適切な治療や介入を行う |
教育計画 (E-P) | 口腔乾燥のリスクと予防方法について説明し、日常的な対策を指導 水分摂取の重要性を説明し、適切な水分補給を習慣づける方法を指導 唾液の分泌を促すため、ガムや飴などを日常的に利用することの利点を説明 口呼吸が口腔乾燥を引き起こすことを説明し、鼻呼吸を意識するよう指導 室内の湿度管理の重要性を説明し、加湿器の使用や適切な換気方法を教える 口腔乾燥に対する人工唾液や口腔保湿剤の使用方法を説明し、適切に使用できるよう指導 口腔ケアの重要性を説明し、正しい歯磨き方法や口腔内清掃の方法を指導 口腔乾燥に影響を与える薬剤について説明し、医師に相談する必要性を説明 口腔内を刺激する食品や飲料を避ける方法を指導し、バランスの取れた食事を推奨 口腔マッサージや舌の運動を日常生活に取り入れる方法を教え、唾液分泌を促す習慣を作る |
類②-成人転倒転落リスク状態
コード:00303
- 定義
- 成人がうっかりして、地面や床などの低い高さのところに着地する事故を経験しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 成人転倒転落リスク状態 |
長期目標 | 転倒・転落を予防し、安全な生活を維持する |
短期目標 | 転倒・転落のリスク要因を減らし、安全に移動できるようになる |
観察計画 (O-P) | 歩行時や移動時のふらつきやバランスの崩れを観察 筋力や下肢の可動域の低下がないか確認 視力や聴力の状態を確認し、感覚機能が低下していないか観察 転倒歴や転倒の兆候がないか、既往歴を確認 使用している自助具(杖、歩行器など)が適切に使用されているか観察 薬剤の服用(鎮静剤や降圧薬など)がふらつきや転倒リスクを高めていないか確認 足元の状態や靴の適切な選択がされているか確認 室内環境(段差、滑りやすい床、暗所など)が転倒リスクを高めていないか確認 排泄時や入浴時など、転倒しやすい場面を観察 疲労や体調不良によるふらつきが見られないか確認 |
援助計画 (T-P) | 室内外の環境を整理し、転倒のリスクを減らす(段差解消、カーペットのずれ防止など) 安全な歩行や移動のために、適切な自助具を使用するよう指導し、必要に応じて装具を調整 筋力やバランスを維持・強化するための運動やリハビリテーションを促進 トイレや入浴時には手すりや滑り止めマットを設置 転倒予防のため、適切な履物(滑りにくい靴)を提案し、着用を指導 ベッドや椅子からの立ち上がり時に、ゆっくりと動作するよう促す 家庭内の照明を調整し、夜間の転倒リスクを減らすために明るい照明を確保 定期的に体調や疲労感を確認し、疲労が強い場合は安静を促す 転倒リスクが高い場合は、必要に応じて家族や介助者によるサポートを提供 薬剤の服用管理を徹底し、副作用の有無を確認、必要に応じて医師と相談 |
教育計画 (E-P) | 転倒リスク要因と予防方法について説明し、日常生活で注意すべきポイントを指導 室内外の環境整備の重要性を説明し、家族にも協力を促す 自助具の正しい使用方法や、使用が転倒予防に役立つことを説明 筋力やバランスを維持するための簡単な運動や体操を指導 歩行時に注意すべき点(ゆっくりと動く、周囲を確認する)を指導 トイレや入浴時の安全対策(手すり、滑り止めの設置)を説明 転倒防止のための靴選びのポイントを説明し、適切な履物を選ぶよう指導 転倒しそうになった場合の対処法や、転倒後の対応について指導 薬の副作用や服用に関する注意点について説明し、転倒リスクを軽減する方法を教える 家族や介助者にも転倒リスク管理の重要性を説明し、協力を促す |
類②-小児転倒転落リスク状態
コード:00306
- 定義
- 小児がうっかりして、地面や床などの低い高さのところに着地する事故を経験しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 小児転倒転落リスク状態 |
長期目標 | 転倒・転落を防ぎ、安全に遊びや日常生活を送ることができるようになる |
短期目標 | 転倒・転落のリスクを減らし、安全に移動や活動ができるようになる |
観察計画 (O-P) | 小児の歩行や走行時のふらつき、バランスの崩れがないか観察 遊びや日常生活での移動時、転倒や転落しそうな行動の有無を確認 小児の筋力やバランス、運動能力の発達状況を確認 家庭内や遊び場の環境(階段、段差、滑りやすい床など)が安全かどうかを観察 転倒や転落の既往歴、またはそのリスク要因がないか確認 小児が使用する遊具や家具の安全性を観察 屋外活動や遊びでの周囲の状況(交通、障害物など)を確認 服装や靴が活動に適しているか、転倒のリスクを高めていないか観察 見守りが十分であるか、監督の適切さを確認 疲労や体調不良が、動作に影響を与えていないか観察 |
援助計画 (T-P) | 家庭や遊び場の安全を確保し、転倒リスクを減らす(段差防止、滑り止め設置など) 小児の運動能力に合った活動範囲を設定し、危険な場所へのアクセスを制限 適切な履物を選び、滑りにくく、動きやすい靴を着用するよう指導 遊具や家具の周囲にクッション材や安全ガードを設置 運動や遊びの前後に適度な休憩を促し、疲労を軽減 小児が階段や高い場所から落ちないよう、柵やゲートの設置を推奨 屋外活動では、道路や自転車などの危険から守るため、周囲をしっかりと監視 転倒・転落のリスクが高い活動(例えば高いところから飛び降りるなど)に注意を促し、代替の安全な遊びを提案 服装や靴の着脱を手伝い、適切な装いで安全に遊べるようサポート 保護者や介助者に転倒リスクの高い場面を伝え、監督を強化する |
教育計画 (E-P) | 転倒・転落のリスクについて保護者や介助者に説明し、予防策を指導 小児の運動能力や発達段階に応じた安全な遊び場の作り方を教える 家庭内での安全な環境整備(段差防止、滑り止め設置、危険物の排除)の重要性を説明 外出時における小児の監督のポイント(交通や周囲の環境に気をつけること)を指導 適切な服装や靴の選び方を説明し、転倒を予防するための対策を教える 保護者や介助者に対して、転倒・転落時の応急処置の方法を説明し、対応力を高める 小児に対しても、自分で注意すべきこと(階段で手すりを持つ、走らないなど)を遊びを通じて教える 小児が疲れを感じた際、無理せず休憩することの重要性を伝える 高いところで遊ぶ際の注意点や、転落リスクが高い遊びに対する代替案を提案 日常生活での安全習慣(ゆっくり歩く、走らないなど)の重要性を教え、小児自身にも意識させる |
類②-損傷リスク状態
コード:00035
- 定義
- 個人の適応力や防御力と相互作用している環境条件によって、負傷しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 損傷リスク状態 |
長期目標 | 損傷を予防し、安全で健康な生活を維持する |
短期目標 | 損傷のリスク要因を減らし、事故や怪我を防止できるようになる |
観察計画 (O-P) | 日常生活での危険な行動や環境(転倒しやすい場所、鋭利な物、火器など)の有無を観察 体のバランスや筋力低下による転倒や衝突のリスクがないか確認 使用している補助具や移動手段(車椅子、杖など)が適切か確認 精神的・認知的な状態(混乱、集中力の低下)が損傷リスクを高めていないか観察 患者の身体の動きや歩行において、ふらつきやバランスの崩れがないか確認 周囲の環境が安全か、滑りやすい床や段差などがないか確認 患者の疲労や睡眠不足が、事故や怪我のリスクを高めていないか観察 患者が運動や作業を行う際に、不適切な動作や姿勢がないか観察 痛みや痺れが動作に影響を与えていないか確認 家庭内の設備や生活環境(階段、浴室など)が損傷リスクを高めていないか確認 |
援助計画 (T-P) | 家庭や生活環境の危険な箇所を整理・改善し、転倒や損傷のリスクを軽減する(段差解消、滑り止めの設置など) 日常的な活動や移動中に適切な補助具(杖、手すり、歩行器など)を使用するよう指導 筋力やバランスを強化するため、リハビリや体力向上のための運動を提案 安全な移動方法や体位変換の方法を指導し、無理な動作を避けるようにサポート 屋内外の環境を整理し、危険物や障害物を取り除き、滑りやすい場所をカーペットやマットで保護 入浴やトイレなど、転倒しやすい場所に手すりや補助具を設置 必要に応じて、家族や介助者がサポートできるよう指導し、見守り体制を強化 疲労や体調不良時は活動を控えるよう促し、安静を取るタイミングを見極める 衝撃吸収のため、床にクッション材を敷いたり、角のある家具にカバーをつける 適切な履物を選び、滑りにくく、足にフィットするものを着用するよう指導 |
教育計画 (E-P) | 損傷リスク要因について患者や家族に説明し、日常生活での注意点を指導 安全な歩行や移動方法、補助具の正しい使用方法について指導 家庭内や職場の環境を整え、転倒や事故を防ぐための工夫を説明(手すり設置、段差解消など) 筋力やバランスを保つための運動やストレッチの重要性を説明し、適切な運動を指導 体調不良時や疲労を感じた場合の休息の重要性を説明 事故や損傷の予防のために、適切な靴選びや装具の使用を指導 認知機能が低下している場合、周囲の環境整備の重要性を説明し、家族に協力を求める 転倒や損傷を防ぐため、危険な作業や動作を避けるよう説明 損傷リスクのある活動(例えば重い物の持ち上げなど)を行う際の注意点を指導 家族や介助者に対しても、損傷リスクの管理や日常生活での監督の重要性を説明し、協力を促す |
類②-角膜損傷リスク状態
コード:00245
- 定義
- 角膜組織の表層や深層に影響する、感染または炎症性損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 角膜損傷リスク状態 |
長期目標 | 角膜を損傷から保護し、視力を維持する |
短期目標 | 角膜損傷のリスク要因を減らし、適切な眼の保護とケアができるようになる |
観察計画 (O-P) | 目の充血や異物感、痛みがないか観察 目の乾燥状態を確認し、潤いが不足していないか確認 瞬きの頻度や質が正常か、目が乾きやすいか観察 コンタクトレンズの装着状態や使用時間を確認し、角膜に負担がかかっていないか確認 目に対する物理的な外傷(ほこり、異物、擦る動作など)の有無を確認 屋外活動時や強風、埃の多い場所での眼保護具(ゴーグル、サングラスなど)の使用状況を確認 ドライアイ症状の有無や眼の疲労感を観察 使用中の薬剤(抗ヒスタミン薬、利尿薬など)が角膜に影響を与えていないか確認 目を無意識にこする動作がないか観察 患者の環境(乾燥した部屋、エアコンの使用状況など)が角膜に悪影響を与えていないか確認 |
援助計画 (T-P) | 人工涙液や眼の保湿剤を定期的に使用し、角膜の乾燥を防ぐ 長時間のコンタクトレンズ装着を避け、適切なケアを行うよう指導 目に異物が入らないよう、屋外活動時や埃の多い場所でのゴーグルやサングラスの着用を推奨 目を無意識にこすらないように注意を促し、眼を保護する習慣をつける 乾燥を防ぐため、加湿器を使用し、部屋の湿度を適切に保つ 目の疲労感がある場合、温湿布や目を休ませるためのケアを提案 定期的に眼科を受診し、角膜の状態を確認しながら治療やケアを行う 強風や砂ぼこりが舞う場所では、目を保護するために安全対策を行うよう促す 眼の周囲を清潔に保ち、感染や炎症のリスクを低減する 適切な瞬きの習慣を身につけ、目の乾燥を防ぐよう指導 |
教育計画 (E-P) | 角膜損傷のリスク要因について説明し、日常生活での眼の保護方法を指導 目の乾燥や異物感を感じた場合の対処法(人工涙液の使用など)を説明 コンタクトレンズの正しい使用方法やケア方法を説明し、長時間装着を避けるよう指導 目を無意識にこすらないことの重要性を説明し、目に異物が入った場合の正しい対処法を教える ゴーグルやサングラスなどの眼保護具の重要性を説明し、適切な使用方法を指導 室内環境での湿度管理の重要性を説明し、加湿器の使用や適切な換気を促す 強風や埃の多い場所での外出時に、目を保護するための方法(保護具、手で覆うなど)を教える 目の疲労を感じた際のケア方法(温湿布、目を休ませる方法)を指導し、適切に実践できるよう支援 目の健康を維持するための定期的な眼科検診の重要性を説明 目の乾燥を防ぐための瞬きの習慣や、適切な目の保護について指導 |
類②-乳頭乳輪複合体損傷
コード:00320
- 定義
- 母乳育児プロセスによって、乳頭乳輪複合体に限局性の損傷が起きた状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 乳頭乳輪複合体損傷 |
長期目標 | 乳頭乳輪複合体の損傷を防ぎ、正常な外観と機能を維持する |
短期目標 | 乳頭乳輪複合体の損傷リスクを軽減し、適切なケアができるようになる |
観察計画 (O-P) | 乳頭乳輪部の皮膚状態(発赤、腫れ、出血、潰瘍など)を定期的に観察 痛みや不快感の有無を確認し、損傷の兆候がないか観察 患者が乳頭乳輪部に刺激や摩擦を感じていないか、装着している下着や衣服の影響を確認 授乳中の乳頭乳輪部への負担や裂傷の有無を観察 手術後や外傷後の創傷治癒の進行状況を確認 乳頭乳輪部の乾燥やかさつきが見られないか確認 血液循環が悪くなっていないか、皮膚の色や冷感を確認 患者が自己ケアを適切に実施しているか確認 感染の兆候(膿、悪臭、発熱など)がないか観察 乳頭乳輪複合体の感覚の変化や痺れがないか確認 |
援助計画 (T-P) | 乳頭乳輪部を保護するため、摩擦を防ぐ柔らかい下着やパッドの使用を推奨 授乳中は乳頭保護クリームを使用し、損傷を予防 乳頭乳輪部の乾燥を防ぐため、保湿剤や軟膏を適切に使用するよう指導 手術後の創傷管理を徹底し、適切なドレッシングを使用 乳頭乳輪部に過度な刺激や圧迫を与えないよう、患者に注意を促す 必要に応じて医療用パッドやクッションを提供し、摩擦や圧力を軽減 損傷や感染の兆候が見られた場合、迅速に対応し、適切な処置を行う 創傷の治癒を促進するため、栄養バランスの取れた食事をサポート 感染予防のため、手洗いや清潔な環境を徹底 感覚異常がある場合、専門医の診察を受けるよう指導 |
教育計画 (E-P) | 乳頭乳輪複合体の損傷リスクについて説明し、日常的なケア方法を指導 授乳中に乳頭を保護するための方法(正しい授乳姿勢、乳頭保護クリームの使用)を教える 乳頭乳輪部を保湿し、乾燥やひび割れを防ぐためのケア方法を指導 手術後や外傷後の創傷ケアについて説明し、感染予防の重要性を教える 乳頭乳輪部に刺激を与えない適切な下着の選び方や、衣服の素材について指導 感染の兆候(発熱、膿、悪臭など)を早期に発見し、速やかに対応する方法を教える 乳頭乳輪部の感覚に変化が生じた際の対応方法を指導 乳頭乳輪部のケアに必要な物品(保湿剤、軟膏、パッドなど)の正しい使用方法を説明 創傷治癒を促すための適切な栄養摂取や、水分補給の重要性を教える 乳頭乳輪部の損傷を防ぐため、定期的なセルフチェックの方法を指導 |
類②-乳頭乳輪複合体損傷リスク状態
コード:00321
- 定義
- 母乳育児プロセスによって、乳頭乳輪複合体に限局性の損傷が起こりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 乳頭乳輪複合体損傷リスク状態 |
長期目標 | 乳頭乳輪複合体を損傷から保護し、健全な状態を維持する |
短期目標 | 乳頭乳輪複合体の損傷リスクを減らし、適切なケアができるようになる |
観察計画 (O-P) | 乳頭乳輪部の皮膚状態(乾燥、赤み、発赤、炎症、亀裂)の有無を定期的に確認 乳頭乳輪部に痛みや不快感、痒みがないか確認 授乳中や外的刺激による皮膚の負担や裂傷の兆候を観察 患者が使用している下着や衣類が乳頭乳輪部に摩擦や圧迫を与えていないか確認 乳頭乳輪部に乾燥や皮膚のかさつきが見られないか確認 血行不良や循環障害が乳頭乳輪部に影響を与えていないか確認 乳頭乳輪部の手術歴や治療歴がある場合、その部位の皮膚状態や感覚を確認 日常生活で乳頭乳輪部に摩擦や圧力がかかる習慣(例:過度な運動、授乳)がないか確認 患者の自己ケアの習慣や理解度を確認し、ケアが不十分な兆候がないか確認 乳頭乳輪部の感覚異常(痺れや感覚鈍麻)がないか観察 |
援助計画 (T-P) | 乳頭乳輪部の皮膚を保護するために、柔らかい下着やパッドを使用するよう指導 授乳中や外的刺激による皮膚の損傷を予防するため、乳頭保護クリームや保湿剤の使用を提案 乳頭乳輪部を清潔に保つため、適切な洗浄方法と保湿の重要性を指導 手術後や治療後の傷跡がある場合、保護用のパッドや専用の下着を使用して損傷を防ぐ 必要に応じて医療用パッドやクッション材を提供し、摩擦や圧力を軽減 損傷リスクの高い場合、適切なドレッシング材を使用し、保護する 血行不良が原因で乾燥や皮膚損傷が進行しないよう、温かい湿布などで血流を改善 患者が日常生活で摩擦や圧迫を減らすための具体的な方法を提供 日常的なケアが適切に行われるよう、定期的にフォローアップし、必要に応じて支援 皮膚損傷の早期発見のため、自己チェックの方法を教え、自己管理能力を高める |
教育計画 (E-P) | 乳頭乳輪複合体の損傷リスクについて説明し、皮膚保護の重要性を強調 授乳中の乳頭を保護するための方法(授乳後の保湿ケア、乳頭保護器具の使用)を教える 皮膚の乾燥を防ぐため、保湿剤や軟膏の使用方法を説明し、日常的にケアを実践できるよう指導 乳頭乳輪部に刺激や圧迫を与えない下着の選び方や着用方法を教える 授乳中の母親には、授乳後の乳頭ケアや適切な授乳姿勢について説明し、損傷を防ぐ方法を指導 手術後の傷跡ケアや皮膚保護の重要性を説明し、適切なドレッシング材の使用方法を教える 日常的な乳頭乳輪部のチェック方法(鏡を使った観察や手での触診)を教え、自己管理を促す 乳頭乳輪部にかかる圧力や摩擦を減らすため、適切な運動や生活習慣を提案 感覚の変化や異常があった場合に、速やかに報告するように指導し、早期対応を促す 乳頭乳輪部に損傷が見られた場合、早期に医師に相談し、適切な治療を受ける重要性を説明 |
類②-尿路損傷リスク状態
コード:00250
- 定義
- カテーテル使用により尿路構造の損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 尿路損傷リスク状態 |
長期目標 | 尿路を損傷から保護し、正常な排尿機能を維持する |
短期目標 | 尿路損傷のリスク要因を減らし、適切な予防策を講じる |
観察計画 (O-P) | 排尿時の痛みや不快感、血尿の有無を観察 尿量や尿の色、性状を定期的に確認 尿カテーテルを使用している場合、挿入部位の炎症や感染の有無を観察 膀胱や尿道に負担がかかる手術や処置後の創傷状態を確認 腹部や骨盤部に手術歴がある場合、尿路への影響がないか確認 尿道カテーテルや他の医療器具による刺激や圧迫の兆候を観察 尿閉や排尿困難の症状がないか確認し、尿路の状態を定期的に把握 患者の動きや体位変換時に、尿路に負担がかからないか確認 水分摂取量を確認し、適切な尿量が維持されているか観察 尿路損傷に影響を与える薬剤(抗凝固薬など)の使用状況を確認 |
援助計画 (T-P) | 尿路カテーテル挿入時は、適切な技術で実施し、損傷を防止 カテーテルや医療器具の適切な固定と定期的な位置確認を行い、尿道への圧迫を防ぐ 手術後や処置後、尿路への負担を減らすため、早期に無理な体位変換を行わない 膀胱や尿道を保護するため、適切な水分摂取を促し、尿を薄く保つ 排尿困難や尿閉の兆候があれば、直ちに対応し、尿路に負担をかけないようにする 必要に応じて、膀胱訓練や定期的な排尿の習慣を促す 尿路損傷のリスクが高い場合、医師と連携し、適切な治療計画を立てる 外的な圧力を防ぐため、体位変換や移動時のサポートを提供 手術後や処置後の尿路保護のため、ガーゼやパッドの適切な使用を指導 尿路の損傷が疑われる場合、早期に診察を受けるよう促し、適切な治療を受ける |
教育計画 (E-P) | 尿路損傷のリスク要因と予防策について患者や家族に説明 尿カテーテルや他の医療器具の適切な管理と衛生対策を教える 水分摂取の重要性を説明し、適切な水分補給の方法を指導 排尿困難や尿路感染症の兆候を早期に発見し、報告するよう指導 手術後や処置後の適切な尿路ケア方法を教え、自己管理を促す 尿路に負担をかけないよう、無理な体位変換や動作を避けることの重要性を説明 定期的な膀胱訓練や排尿習慣を身につける方法を教え、実践できるよう支援 医師の指示に従い、尿路損傷を防ぐための治療や処置に関する情報を提供 衣類や下着が尿路に圧迫を与えないよう、適切な着用方法を指導 尿路に損傷が起こった場合の応急処置と、迅速に医療機関を受診する重要性を説明 |
類②-周術期体位性損傷リスク状態
コード:00087
- 定義
- 侵襲的処置や外科的処置の間に用いる姿勢や体位固定具が原因で、想定外の解剖学的変化や身体的変化が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 周術期体位性損傷リスク状態 |
長期目標 | 手術中および術後に体位性損傷を防ぎ、安全な回復を促進する |
短期目標 | 周術期の体位による損傷リスクを軽減し、適切な体位管理を実施する |
観察計画 (O-P) | 手術中および術後の皮膚の状態(発赤、圧痕、血行不良)を観察 体位の変化による血流の変化や、末梢の冷感・しびれの有無を確認 手術中の体位が筋肉や関節に負担をかけていないか観察 術後の神経圧迫による痺れや痛み、運動障害がないか確認 周術期の体位による圧迫部位(仙骨部、かかと、肘、肩など)に圧迫痕や潰瘍の兆候がないか確認 患者の全身状態(血圧、心拍数、呼吸数)を確認し、体位による循環・呼吸障害がないか観察 手術後の早期回復のため、体位変換や活動状況を観察 患者の麻酔や鎮静の影響による体位変化への反応を確認 手術中に使用された支援具(固定具、クッションなど)が適切に使用されていたか確認 患者の自覚症状(痛み、しびれ、不快感)を確認し、体位による問題がないか確認 |
援助計画 (T-P) | 手術前に適切な体位を選定し、体位に合わせたクッションや支援具を使用して圧迫を軽減 手術中、体位に応じた定期的な体位調整を行い、圧迫や損傷を防ぐ 手術後の早期に体位変換を促し、血流を促進し、圧迫部位を軽減 麻酔後の患者の感覚が回復した時点で、体位性損傷の有無を確認し、圧迫部位をケア 体位による圧迫を軽減するため、柔らかいクッションやパッドを使用して保護 患者の手術部位に負担がかからないよう、術後の体位を工夫し、痛みを最小限にする 患者が体位により不快感を感じた場合、すぐに体位を調整し、圧迫を解除 術後の血行不良や神経障害を予防するため、リハビリや適切な運動を早期に開始 長時間の手術の場合、定期的に血流を促すマッサージや運動を行う 体位変換が難しい患者には、適切な体位保持器具を導入し、長時間同じ体位を避ける |
教育計画 (E-P) | 周術期の体位性損傷リスクについて患者や家族に説明し、予防の重要性を強調 手術後の体位管理の重要性を説明し、適切な体位変換方法を指導 体位性損傷を予防するためのクッションやパッドの使用方法を教え、正しい使い方を指導 術後の早期回復を促すため、体位変換やリハビリテーションの必要性を説明 圧迫部位のセルフチェック方法を教え、損傷を早期に発見できるよう支援 患者の麻酔後の感覚回復時に、体位による痛みや痺れを報告するよう指導 術後の圧迫部位に適切なケアを行う方法を説明し、傷や潰瘍の予防を支援 体位変換や移動を手助けする家族や介助者にも、適切なサポート方法を指導 体位による血流不良や神経圧迫のリスクについて説明し、注意すべき症状を指導 術後の回復に向けた栄養補給や水分摂取の重要性を説明し、患者の体調管理をサポート |
類②-熱傷凍傷リスク状態
コード:00220
- 定義
- 両極端の温度によって皮膚や粘膜に損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 熱傷凍傷リスク状態 |
長期目標 | 熱傷・凍傷を予防し、皮膚の健全性を維持する |
短期目標 | 熱傷・凍傷のリスクを減らし、適切な皮膚保護とケアを実施できる |
観察計画 (O-P) | 皮膚の色、湿潤、乾燥、発赤、白斑などの変化を観察 皮膚の露出部位(手、顔、耳、足など)に冷感や熱感の異常がないか確認 患者の衣類や住環境が、過剰な冷暖房や湿度による影響を受けていないか確認 暑熱や寒冷下での活動の有無を確認し、長時間の外出や作業がないか観察 患者が外出時に適切な保護具(手袋、帽子、マフラーなど)を使用しているか確認 身体が冷えたり、過熱状態になっている際の自覚症状(痺れ、痛みなど)の有無を確認 血行不良や末梢神経障害がないか確認し、特に手足の循環を観察 水分摂取状況を確認し、脱水や循環不全の兆候がないか観察 高温または低温環境における皮膚の状態(発汗や乾燥)を確認 使用している暖房器具や電気毛布が皮膚に直接触れ、過剰な熱が加わっていないか確認 |
援助計画 (T-P) | 熱傷予防のために、直射日光や熱源から身体を保護し、適切な衣類を着用するよう指導 寒冷下では、手袋や帽子、暖かい衣類を着用して体を保護するよう助言 室内の適切な温度管理(過剰な冷暖房を避ける)を行うよう提案 皮膚が乾燥しないよう、保湿剤の使用を勧め、乾燥による損傷を予防 外出前に天候や気温を確認し、天候に応じた適切な対策を取るよう指導 身体が冷えた場合は、温かい飲み物や毛布などで体を温め、血行を促進する 高温や寒冷環境での長時間の作業を避け、必要に応じて休憩を取るよう助言 特に冷感や熱感を感じた際には、速やかに冷暖を調整し、過剰な体温変化を防ぐ 末梢神経障害がある場合、手足の保護を徹底し、感覚鈍麻による損傷を予防 暖房器具の使用時は皮膚との距離を保ち、熱による火傷を防ぐ |
教育計画 (E-P) | 熱傷・凍傷のリスク要因について説明し、日常生活での予防方法を指導 暑熱・寒冷環境での正しい衣類の選び方や保護具の使用方法を教える 皮膚を乾燥や刺激から守るための保湿ケアの重要性を説明し、正しい方法を指導 室内環境の温度調整と、適切な暖房器具や冷房器具の使用方法を説明 熱傷や凍傷の早期兆候(発赤、冷感、しびれなど)を患者に説明し、速やかに対応するよう指導 体温が極端に変化した際の対処方法(冷却や温める方法)を教える 高温または低温環境下での長時間の外出や作業を避けることの重要性を説明 血行不良や末梢神経障害のリスクがある場合、特に手足の保護を強化するよう指導 患者が使用している暖房器具や電気毛布の適切な使い方を説明し、火傷予防を強調 脱水や栄養不良が熱傷や凍傷のリスクを高めるため、十分な水分補給とバランスの取れた食事の重要性を説明 |
類②-口腔粘膜結合性障害
コード:00045
- 定義
- 口唇、軟部組織、口腔前庭、中咽頭に損傷がある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 口腔粘膜結合性障害 |
長期目標 | 口腔粘膜の健全性を維持し、正常な口腔機能を回復する |
短期目標 | 口腔粘膜の損傷を最小限にし、適切なケアを行うことで早期に改善する |
観察計画 (O-P) | 口腔粘膜の発赤、潰瘍、びらん、乾燥などの異常を観察 患者が口腔内に痛みや不快感、灼熱感を訴えていないか確認 唾液の分泌量を確認し、口腔内の乾燥や潤いの不足がないか観察 口腔ケアの実施状況を確認し、清潔が保たれているか観察 口腔粘膜の出血や腫れ、感染兆候がないか確認 飲食時や会話時の口腔内の動作が正常か、痛みがないかを確認 使用している薬剤(抗がん剤、免疫抑制剤、抗生物質など)が口腔粘膜に影響を与えていないか観察 患者の食事内容を確認し、刺激の強い食物が粘膜に悪影響を与えていないか確認 口腔内の潤滑剤や保湿剤の使用状況を確認し、効果を観察 口腔内の保護を促進するため、入れ歯や矯正器具の使用状況を確認 |
援助計画 (T-P) | 口腔内を清潔に保つため、適切な口腔ケア(歯磨き、うがい)を行うよう支援 口腔粘膜の潤いを保つため、唾液代用薬や保湿剤を使用することを提案 口腔内の損傷がひどい場合、柔らかい歯ブラシや洗口液を使用し、粘膜を保護 刺激の強い食べ物や飲み物(辛味、酸味、熱すぎるもの)を避けるよう指導 口腔内に痛みがある場合は、痛みを和らげるために局所麻酔薬や鎮痛剤の使用を検討 栄養バランスを考慮した食事を提供し、特に口腔内に負担をかけない食事形態(柔らかい食事、冷たい食事)を提案 必要に応じて、口腔外科や歯科医と連携し、専門的なケアを提供 入れ歯や矯正器具が原因で口腔粘膜に負担がかかっている場合、調整や緩和を提案 口腔粘膜に潰瘍やびらんがある場合、適切な外用薬を使用し、症状の悪化を防ぐ 口腔内の乾燥を防ぐため、定期的な水分摂取を促し、口腔の保湿を維持 |
教育計画 (E-P) | 口腔粘膜結合性障害のリスク要因と予防方法について患者や家族に説明 口腔ケアの重要性を説明し、適切な歯磨きやうがいの方法を指導 刺激の強い食べ物や飲み物が口腔粘膜に与える影響を説明し、適切な食事の選び方を教える 唾液分泌を促すため、定期的に水分を摂取することの重要性を指導 口腔粘膜が乾燥しやすい環境を避けるため、室内の湿度を適切に保つ方法を説明 痛みや不快感を感じた場合に使用できる鎮痛薬や保湿剤の正しい使用方法を指導 口腔粘膜が損傷した場合、早期に適切な治療を受ける重要性を説明 入れ歯や矯正器具の正しい使用方法と、粘膜への負担を減らすケア方法を教える 抗がん剤やその他の薬剤使用による口腔粘膜の影響を理解し、早期に対処する方法を説明 口腔粘膜結合性障害が改善するために、日常的に実践すべきケア方法を家族と共有し、協力を促す |
類②-口腔粘膜結合性障害リスク状態
コード:00247
- 定義
- 口唇、軟部組織、口腔前庭、中咽頭に損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 口腔粘膜結合性障害リスク状態 |
長期目標 | 口腔粘膜と周囲の軟部組織の健康を維持し、損傷の悪化を防ぐ |
短期目標 | 口腔内の損傷を適切に管理し、早期の治癒を促進する |
観察計画 (O-P) | 口腔粘膜および周囲組織の発赤、腫れ、潰瘍、出血の有無を観察 患者が口唇や中咽頭に痛み、灼熱感、異物感を訴えていないか確認 口腔乾燥の有無と唾液分泌の量を確認し、潤いが保たれているか観察 損傷部位の出血や感染兆候(膿、発熱)の有無を確認 食事や飲水時に痛みや不快感があるか観察し、摂食状態を確認 患者が無意識に口唇や頬を噛んでいないか、外的要因による損傷がないか確認 使用中の薬剤(抗がん剤、抗生物質、免疫抑制剤など)が粘膜に与える影響を観察 口腔内のケアが適切に行われているか、口腔衛生状態を確認 口腔前庭や中咽頭の損傷部位に圧痛や感染の兆候がないか確認 口腔内の乾燥や刺激を引き起こす要因(環境、習慣)を確認し、改善できるか観察 |
援助計画 (T-P) | 口腔内を清潔に保つため、適切な口腔ケアを指導(柔らかい歯ブラシやマウスウォッシュの使用) 口腔内の保湿を維持するため、保湿剤や唾液代用薬の使用を提案 口唇や口腔前庭の潰瘍や損傷に対して、適切な軟膏や保護薬の使用を推奨 刺激の強い食べ物(酸味、辛味、熱い食事)を避けるように指導し、負担の少ない食事形態(柔らかい、冷たい食事)を推奨 損傷部位の感染を予防するため、定期的な口腔内洗浄を実施 必要に応じて、局所麻酔薬や鎮痛剤を使用し、痛みの軽減を図る 口唇や中咽頭に損傷がある場合、過度な摩擦や圧迫を避けるため、適切なケアを提供 患者の自発的な唾液分泌を促進するため、ガムやキャンディーを提案 口腔前庭や中咽頭の損傷が著しい場合、外科的な処置や専門医の診察を推奨 外的損傷を防ぐため、入れ歯や矯正器具の調整を行い、口腔内の圧迫や摩擦を軽減 |
教育計画 (E-P) | 口腔粘膜結合性障害リスクの要因について説明し、適切なケアの重要性を強調 口腔乾燥を防ぐための水分摂取や保湿の方法を教え、定期的に水分補給を促す 刺激の少ない食事と、口腔内を保護するための適切な食事形態を指導 口腔内の損傷が悪化しないよう、口腔ケア用品(柔らかい歯ブラシ、保湿剤)の正しい使用方法を説明 口腔内損傷が見られた際、早期に医師に相談することの重要性を説明 使用している薬剤が口腔粘膜に影響を与える場合、その副作用を理解し、予防策を実践できるよう指導 口腔衛生の維持と、細菌感染予防のためのケア方法を説明し、定期的な口腔ケアの重要性を伝える 口腔内を乾燥させないための環境整備(加湿器の使用、口呼吸の改善)を教える 口腔前庭や中咽頭の損傷がある場合、セルフチェックの方法を教え、早期発見・対応を促す 外的要因(入れ歯や器具など)による損傷のリスクを理解し、適切な調整を行うよう指導 |
類②-末梢性神経血管機能障害リスク状態
コード:00086
- 定義
- 四肢の循環・感覚・動きの機能が破綻しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 末梢性神経血管機能障害リスク状態 |
長期目標 | 末梢神経および血管機能の健全性を維持し、損傷や障害を予防する |
短期目標 | 末梢性神経および血管機能障害のリスクを軽減し、適切なケアと予防策を実施する |
観察計画 (O-P) | 末梢部位(手足など)の皮膚の色、温度、乾燥、冷感、発赤や紫色変化を観察 手足のしびれ、感覚鈍麻、刺すような痛みなどの神経症状がないか確認 末梢の浮腫や血行不良によるむくみの有無を観察 末梢部位の脈拍(橈骨動脈、足背動脈など)を触知し、脈拍が弱くなっていないか確認 動作時に痛みや痺れが強くなっていないか観察し、神経圧迫の兆候がないか確認 患者の歩行や運動能力の低下、バランス感覚の喪失がないか確認 末梢神経や血管に負担をかける既往歴(糖尿病、高血圧、動脈硬化、外傷など)の有無を確認 足や手の冷えやしびれが長時間続く場合、その症状の持続時間や頻度を確認 長時間同じ体位を保っている際に、末梢循環が悪化していないか確認 患者が使用している薬(抗凝固薬、降圧薬など)が末梢神経や血管に影響を与えていないか確認 |
援助計画 (T-P) | 手足の血流を促進するため、適度な体位変換や足・手の運動を指導 末梢の冷えを防ぐため、暖かい靴下や手袋を着用するよう提案し、末梢部を保護 長時間の座位や立位を避け、定期的に足を動かすよう促す マッサージや温罨法を用いて末梢血流を改善し、血行不良を予防 足や手の保湿を促し、乾燥や皮膚損傷を防ぐために保湿剤を使用するよう指導 動脈硬化や血管障害を予防するため、適切な食事療法や運動を提案し、血行を促進 患者が糖尿病などの基礎疾患を有する場合、定期的な血糖管理を指導し、神経障害の進行を防ぐ 足底の圧力を軽減するため、適切な履物を選び、歩行中の負担を軽減 神経圧迫を避けるため、過度な体重や圧力をかける姿勢を改善するよう指導 長時間同じ体位を続ける必要がある場合、体位変換を頻繁に行うようサポート |
教育計画 (E-P) | 末梢性神経および血管機能障害のリスク要因について説明し、日常的な予防策を指導 適切な運動やストレッチが末梢の血流改善に役立つことを説明し、具体的な運動方法を指導 手足の冷えを防ぐため、適切な保温方法(靴下、手袋の着用、温かい飲み物の摂取)を指導 血行不良やしびれがある場合の早期発見と、医療機関受診の重要性を強調 長時間同じ姿勢を取らないよう、職場や家庭での定期的な体位変換の習慣化を提案 患者の生活習慣(食事、運動)が末梢の血管・神経機能に及ぼす影響を説明し、健康管理の重要性を強調 末梢部に圧迫を与えないよう、適切な靴の選び方や履物の重要性を指導 糖尿病などの基礎疾患がある患者には、血糖コントロールの重要性とその方法を説明 定期的な足や手のセルフチェック(皮膚の色、冷え、しびれなど)を教え、自己管理を促す 末梢神経障害の進行を予防するために、医師や看護師と定期的に状態を確認し、適切なケアを受ける重要性を説明 |
類②-身体外傷リスク状態
コード:00038
- 定義
- 突然の発症および重症度で、早急な対応を必要とする身体損傷が起こりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 身体外傷リスク状態 |
長期目標 | 身体外傷を予防し、安全な生活を維持する |
短期目標 | 外傷のリスク要因を減らし、日常生活における外傷防止策を実践できるようになる |
観察計画 (O-P) | 患者の行動や運動能力を観察し、外傷を引き起こす可能性がある状況を確認 転倒や衝突のリスクが高い場所(段差、滑りやすい床など)がないか確認 患者の使用する補助具(杖、歩行器、車椅子など)の状態や適切な使用状況を観察 視力や聴力の状態を確認し、感覚障害が外傷リスクを高めていないか確認 患者の認知機能や判断力を確認し、周囲の危険を認識できるか観察 血圧、めまい、立ちくらみの有無などを確認し、突然の転倒リスクがないか観察 外傷歴や過去に転倒した経験があるかを確認し、リスクの評価を行う 外出や家の中での動作中に、無意識に転倒や衝突の危険がないか確認 転倒を引き起こす可能性のある服装や靴、生活習慣がないか観察 家庭環境や生活の中で、事故や怪我を引き起こす危険要因(高い家具、電線など)がないか確認 |
援助計画 (T-P) | 家庭内外の安全環境を整備し、転倒や外傷リスクを減らす(段差の解消、滑り止め設置など) 安全な歩行や移動のために、適切な補助具の使用を促し、必要なサポートを提供 転倒リスクが高い場所(階段、浴室、廊下)に手すりや滑り止めマットを設置 日常生活の中で、バランスを崩さないようにゆっくりとした動作を促す 定期的に体位変換や運動を行い、筋力やバランス感覚を向上させる 患者に適切な靴や服装(滑りにくい靴、動きやすい服)を着用させる 視覚や聴覚に問題がある場合、眼鏡や補聴器を適切に使用するよう指導 転倒リスクがある場合、必要に応じて介助や見守りを行う 患者が疲労感を感じた際には、無理せず休憩を取るよう促す 突然のめまいや立ちくらみを予防するため、立ち上がりや歩行時にはゆっくりと動作するよう指導 |
教育計画 (E-P) | 外傷のリスク要因と予防策について説明し、日常生活での安全対策を指導 患者に対して、適切な動作方法や歩行時の注意点を指導し、転倒を防ぐ習慣を身につける 家庭内外での安全環境を整えるための具体的なアドバイスを提供し、家具や段差などの安全管理を促す 補助具(杖、歩行器)の正しい使用方法を説明し、外傷予防のために適切に使用できるように指導 視力や聴力の低下がある場合、適切な補助具(眼鏡、補聴器)の使用方法を説明 転倒や外傷を防ぐため、適切な靴や服装の選び方を教える 筋力やバランスを向上させるための簡単な運動や体操を指導し、日常的に実践できるよう支援 転倒しそうになった場合の対処方法や、転倒後の対応について家族にも説明し、サポート体制を整える 突然のめまいや立ちくらみがある場合の対応方法を説明し、速やかに医療機関へ相談するよう促す 家族や介助者に対しても、患者の外傷リスクを認識し、適切にサポートする方法を指導 |
類②-血管外傷リスク状態
コード:00213
- 定義
- カテーテルがあることや注入された薬液によって、血管や周辺組織に損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 血管外傷リスク状態 |
長期目標 | 血管外傷を予防し、正常な循環機能を維持する |
短期目標 | 血管外傷のリスク要因を軽減し、適切な予防策を講じる |
観察計画 (O-P) | 静脈や動脈の状態(腫れ、硬結、皮下出血、浮腫)を観察 皮膚の色調や温度を確認し、血行障害や血管外傷の兆候がないか確認 末梢部位(手足)の冷感やしびれ、痛みの有無を確認 患者の血圧や脈拍を定期的に測定し、血行不良の兆候を観察 カテーテルや点滴ラインの挿入部位に圧迫や感染、浮腫の兆候がないか確認 抗凝固薬や血管収縮薬など、血管に影響を与える薬剤の使用状況を確認 患者の移動や体位変換時に、血管に負担がかかっていないか観察 手術後や外傷後の血管損傷の兆候(内出血、圧痛)がないか確認 末梢循環不全(脈拍の弱さ、足や手の冷え、色調変化)の兆候がないか観察 血管に圧力がかかりやすい状況(肥満、圧迫など)の有無を確認 |
援助計画 (T-P) | 血管外傷を予防するため、適切な体位変換を促し、血管への過剰な圧力を軽減 カテーテルや点滴ラインの適切な挿入位置と固定を確認し、不要な摩擦や圧迫を避ける 血行促進のため、末梢部位(手足)の定期的なマッサージや運動を指導 患者に十分な水分摂取を促し、血液の粘性を保ち、血管への負担を軽減 血管外傷のリスクが高い患者(高血圧、糖尿病など)には、血圧管理を徹底し、安静時の負担を軽減 必要に応じて、圧迫ストッキングや弾性包帯を使用し、静脈血のうっ滞を予防 カテーテル抜去時に、適切な圧迫を行い、出血や血腫形成を防止 長時間の同じ姿勢を避け、定期的な体位変換や歩行を促し、血行を促進 血管に負担をかけないため、重い物を持ち上げるなどの無理な動作を避けるよう指導 外科手術や外傷による血管損傷のリスクがある場合、術後の早期ケアと観察を徹底 |
教育計画 (E-P) | 血管外傷のリスク要因について患者や家族に説明し、日常生活での予防策を指導 血行不良を防ぐための体位変換や軽度な運動(足首の回転運動など)の重要性を説明 カテーテルや点滴ラインの正しい管理方法を説明し、挿入部位に負担をかけないよう指導 水分摂取が血液循環に与える効果を説明し、適切な水分摂取量を推奨 血管に負担をかけないため、重労働や過度な運動を避ける方法を説明 高血圧や糖尿病など、基礎疾患がある場合は、血圧や血糖値の自己管理の重要性を指導 長時間同じ体位を続ける際のリスクを説明し、定期的に体位を変える習慣をつけるよう指導 血行を促進するための適切なマッサージやストレッチ方法を教え、日常的に実践できるよう支援 カテーテル抜去後の圧迫方法や出血予防の重要性を説明し、家族や患者に適切な対処法を教える 血管外傷の早期兆候(痛み、腫れ、皮膚の変色)が現れた際に、速やかに医療機関に報告するよう指導 |
類②-成人褥瘡
コード:00312
- 定義
- 成人の皮膚や下層組織に、圧迫または圧力と剪断力(ずれ力)が相まった結果、限局性の損傷がある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 成人褥瘡 |
長期目標 | 褥瘡の発生を防ぎ、皮膚の健全性を維持する |
短期目標 | 褥瘡のリスクを軽減し、適切な予防ケアを行う |
観察計画 (O-P) | 皮膚の発赤、圧痕、潰瘍の有無を定期的に観察し、早期発見に努める 体位変換の頻度と方法が適切に行われているか確認 血行不良や末梢循環障害がないか、皮膚の色や温度を確認 患者の体圧分散具(エアマットレス、クッション)の使用状況を観察 皮膚の湿潤状態や乾燥状態を確認し、過剰な湿気や乾燥がないか確認 褥瘡リスク部位(仙骨部、踵、肘、肩甲骨など)の観察を強化 栄養状態の確認(体重減少、低アルブミン血症の有無など) 患者の活動レベルや動作範囲を確認し、長時間同じ姿勢を取っていないか確認 排泄物が皮膚に長時間接触していないか、適切に管理されているか確認 痛みや痒みの訴えがないか確認し、皮膚トラブルの有無を観察 |
援助計画 (T-P) | 体位変換を2時間ごとに実施し、圧迫部位を定期的に休ませる 体圧分散用具(エアマット、クッション)を適切に使用し、圧迫を軽減 皮膚の保湿ケアを行い、乾燥を防ぐために保湿剤を使用 皮膚が湿潤している場合、通気性のあるドレッシング材を使用し、皮膚を保護 排泄物による皮膚の刺激を防ぐため、清潔を保ち、バリアクリームを使用 患者の動ける範囲内で自主的な動きを促し、活動性を向上させる 栄養状態の改善を図り、高タンパク・高カロリー食を提供 患者が痛みを感じた際には、適切な鎮痛剤を投与し、体位変換時の痛みを軽減 褥瘡予防のために、皮膚の保護用パッドやゲルクッションを使用 褥瘡の初期兆候(発赤、硬化)の場合は早期に専門医と連携し、適切な治療を開始 |
教育計画 (E-P) | 褥瘡のリスク要因と予防方法について患者や家族に説明し、体位変換の重要性を教える 体圧分散具の正しい使用方法とその効果について説明し、継続的な使用を推奨 栄養管理の重要性を説明し、バランスの取れた食事を推奨 皮膚の清潔を保つため、適切な洗浄方法や保湿ケアの重要性を説明 排泄物による皮膚トラブルを防ぐためのケア方法(バリアクリームの使用、清潔保持)を指導 長時間同じ体位を避けるため、適切な体位変換のタイミングと方法を説明 皮膚トラブルの早期発見のため、皮膚状態のセルフチェック方法を指導 家族にも協力を依頼し、体位変換や皮膚ケアのサポートを促す 褥瘡が発生した場合の早期治療の重要性を説明し、異常があれば速やかに医療機関に相談するよう促す 外的圧迫を防ぐため、衣服や寝具が皮膚に適したものであるかを確認し、適切なものを選ぶように指導 |
類②-成人褥瘡リスク状態
コード:00304
- 定義
- 成人の皮膚や下層組織に、圧迫または圧力と剪断力(ずれ力)が相まった結果、限局性の損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 成人褥瘡リスク状態 |
長期目標 | 褥瘡の発生を予防し、皮膚の健全性を維持する |
短期目標 | 褥瘡のリスク要因を減らし、日常的に予防ケアを実施する |
観察計画 (O-P) | 褥瘡リスク部位(仙骨部、踵、肘、肩甲骨など)の皮膚の発赤、圧痕、乾燥、湿潤の有無を定期的に観察 体位変換が適切に行われているか確認し、その頻度を記録 血行不良や末梢循環障害がないか、皮膚の色調や温度を確認 使用中の体圧分散具(エアマットレス、クッションなど)が効果的に機能しているか確認 皮膚が過剰に湿潤している場合、汗や排泄物の影響を確認し、皮膚の清潔を保つ 患者の栄養状態(低アルブミン血症、体重減少など)を観察し、褥瘡リスクを評価 排泄物が皮膚に長時間接触していないか確認し、スキントラブルのリスクを観察 関節の動きや身体の柔軟性が褥瘡リスクに影響していないか確認 床ずれや擦過傷などの外的圧迫や摩擦の影響がないか確認 痛みや不快感の訴えがないか確認し、皮膚損傷の兆候を早期に発見 |
援助計画 (T-P) | 2時間ごとに体位変換を行い、圧迫部位の血行を促進 体圧分散マットレスやクッションを適切に使用し、圧迫を軽減する 皮膚の乾燥や湿潤を予防するため、適切な保湿ケアや乾燥ケアを実施 患者が動ける範囲で自主的に動くよう促し、筋力と血行を維持する 清潔保持のため、排泄後は速やかに皮膚を清潔にし、バリアクリームを使用して刺激を軽減 褥瘡予防のため、柔らかい素材の衣服やシーツを使用し、摩擦や圧迫を最小限に抑える 栄養管理を行い、高タンパク・高カロリーの食事を提供し、皮膚の回復力を向上 足や手のマッサージを行い、末梢循環を促進 必要に応じて、褥瘡リスクの高い部位に保護パッドやドレッシングを使用し、保護 皮膚の乾燥や発赤が見られた場合、適切な外用薬を使用し、早期に処置 |
教育計画 (E-P) | 褥瘡のリスク要因と予防策について患者や家族に説明し、体位変換の重要性を強調 体圧分散用具の適切な使用方法を説明し、日常的に使用することを推奨 栄養管理と水分摂取の重要性を説明し、バランスの取れた食事を摂るように指導 皮膚の清潔保持と保湿ケアの必要性を説明し、適切なケア方法を指導 排泄物が皮膚に長時間接触しないようにするためのケア方法(おむつ交換のタイミング、バリアクリームの使用)を指導 転倒や摩擦による皮膚損傷を防ぐため、安全な環境作りや適切な衣服・寝具の選び方を教える 体位変換のタイミングや方法を家族にも説明し、介助を依頼 自主的な運動や動作の重要性を説明し、日常生活でできる簡単な動作を提案 褥瘡の初期兆候(発赤、皮膚の硬化)を早期に発見するためのセルフチェック方法を指導 皮膚に異常が見られた場合、早期に医療機関に相談することの重要性を説明 |
類②-小児褥瘡
コード:00313
- 定義
- 小児または青年期の若者の皮膚や下層組織に、圧迫または圧力と剪断力(ずれ力)が相まった結果、限局性の損傷がある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 小児褥瘡 |
長期目標 | 小児の褥瘡を予防し、健全な皮膚状態を維持する |
短期目標 | 褥瘡リスクを軽減し、日常生活での適切なケアと予防策を実施する |
観察計画 (O-P) | 皮膚の発赤、圧痕、潰瘍、乾燥や湿潤の有無を定期的に確認し、褥瘡の早期発見を徹底 小児の体位変換が適切に行われているか観察し、その頻度を確認 体圧分散具(エアマット、クッション)の使用状況や効果を確認 皮膚の色、温度、湿潤状態を観察し、湿気や乾燥が褥瘡のリスクに影響していないか確認 血行不良の兆候や皮膚の冷感、紫色の変色がないか確認 小児の活動性を観察し、寝たきりの時間や活動レベルを確認 栄養状態(体重の変動、低アルブミン血症など)を観察し、栄養不足がないか確認 小児が痛みや不快感を訴えていないか確認し、皮膚トラブルの有無を観察 排泄ケアが適切に行われているか、排泄物による皮膚の損傷がないか確認 特に褥瘡ができやすい部位(仙骨部、踵、肘、耳、肩甲骨など)を重点的に観察 |
援助計画 (T-P) | 体位変換を2時間ごとに行い、圧迫部位の血行を促進する 体圧分散具を使用して、圧迫を軽減し、褥瘡予防をサポート 皮膚の乾燥や湿潤を予防するため、適切な保湿ケアや乾燥ケアを行う 排泄物が皮膚に接触しないよう、排泄後は速やかに清潔にし、バリアクリームを使用して皮膚を保護 小児の活動性を促進し、可能な限り自主的な動きをサポート 栄養状態を改善し、バランスの取れた食事を提供して皮膚の再生を促す 摩擦や圧迫を防ぐため、柔らかい衣服や寝具を使用し、皮膚を保護 痛みがある場合、適切な鎮痛薬の使用を検討し、痛みを軽減 小児が転倒や擦り傷を防ぐため、安全な環境を整え、適切なサポートを行う 皮膚に異常が見られた場合は、早期に医師に報告し、治療を開始する |
教育計画 (E-P) | 褥瘡のリスク要因と予防策について家族に説明し、体位変換の重要性を教える 体圧分散具の正しい使用方法と、適切なタイミングでの使用を指導 栄養の重要性について説明し、栄養バランスを考慮した食事を提供する方法を指導 皮膚の清潔を保つための適切な洗浄方法や保湿ケアの重要性を説明 排泄物が皮膚に長時間接触しないようにするためのケア方法を教え、家族にサポートを依頼 小児の活動を支援し、日常生活での運動や動きの促進を家族にも説明 皮膚状態のセルフチェック方法を家族に教え、早期に皮膚の異常を発見できるように指導 転倒や擦り傷を防ぐため、安全な環境を整える方法を家族に説明し、協力を促す 体位変換のタイミングや方法を家族に説明し、家庭でのサポートを依頼 褥瘡が疑われる場合、早期に医療機関を受診する重要性を家族に説明し、迅速な対応を促す |
類②-小児褥瘡リスク状態
コード:00286
- 定義
- 小児または青年期の若者の皮膚や下層組織に、圧迫または圧力と剪断力(ずれ力)が相まった結果、限局性の損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 小児褥瘡リスク状態 |
長期目標 | 小児の褥瘡を予防し、健康な皮膚状態を維持する |
短期目標 | 褥瘡のリスクを軽減し、予防的ケアを日常的に実施する |
観察計画 (O-P) | 褥瘡リスク部位(仙骨部、踵、肘、耳、肩甲骨など)の皮膚の発赤、圧痕、乾燥や湿潤の有無を観察 体位変換の頻度と方法が適切に行われているか確認し、記録 血行不良や末梢循環障害の兆候(皮膚の色調、温度、冷感)を観察 小児が使用している体圧分散具(エアマットレス、クッション)の効果を確認 皮膚が湿潤状態にならないよう、汗や排泄物の影響を観察 栄養状態(体重変動、低アルブミン血症)を観察し、褥瘡リスクを評価 小児の活動レベルや動作範囲を観察し、長時間の同じ体位による影響を確認 排泄物による皮膚の刺激がないか確認し、適切な排泄ケアが行われているか観察 皮膚に異常がないか、痛みや不快感の訴えがあるかを確認 家庭や病院内での環境(寝具や衣類など)による圧迫や摩擦がないか観察 |
援助計画 (T-P) | 2時間ごとに体位変換を行い、圧迫部位を定期的に解放 体圧分散マットレスやクッションを適切に使用し、褥瘡リスクを軽減 皮膚の乾燥や湿潤を予防するため、適切な保湿ケアや乾燥ケアを実施 排泄物が皮膚に長時間接触しないよう、速やかに清潔を保ち、バリアクリームを使用 小児の活動範囲を広げるため、自主的な動きを促し、適切なサポートを行う 栄養管理を行い、十分なタンパク質やカロリーを提供して皮膚の健康を促進 柔らかい寝具や衣類を使用し、皮膚にかかる圧迫や摩擦を最小限に抑える 摩擦や圧迫を予防するため、適切な衣服の着用を指導 排泄ケア後の皮膚の清潔を保つため、適切な洗浄方法と保護ケアを提供 皮膚の異常が見られた場合は、早期に医師と連携して治療を開始する |
教育計画 (E-P) | 褥瘡のリスク要因と予防策について家族に説明し、体位変換の重要性を強調 体圧分散具の正しい使用方法を家族に教え、適切に使用できるよう指導 栄養管理の重要性について説明し、バランスの取れた食事を提供するように指導 皮膚の清潔を保つための適切な洗浄方法や保湿ケアの重要性を説明 排泄物が皮膚に接触しないよう、排泄ケアの正しい方法とタイミングを説明 自主的な動きや運動を促し、家族と一緒に行える簡単な運動を提案 褥瘡リスク部位の早期発見を目的とした皮膚セルフチェックの方法を家族に教え、日常的に実施できるよう指導 小児が快適に過ごせる環境を整えるため、適切な寝具や衣服の選び方を説明 家族にも体位変換のサポート方法を説明し、家庭での協力を依頼 皮膚に異常が見られた場合、早期に医療機関へ相談する重要性を説明し、早期対応を促す |
類②-新生児褥瘡
コード:00287
- 定義
- 新生児の皮膚や下層組織に、圧迫または圧力と剪断力(ずれ力)が相まった結果、限局性の損傷がある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 新生児褥瘡 |
長期目標 | 新生児の褥瘡を予防し、健全な皮膚状態を維持する |
短期目標 | 褥瘡リスクを軽減し、適切なケアを通じて早期に皮膚の異常を防止する |
観察計画 (O-P) | 褥瘡が発生しやすい部位(仙骨部、踵、肘、肩甲骨など)の皮膚の発赤、圧痕、湿潤、乾燥の有無を観察 新生児の体位変換が適切に行われているか確認し、その頻度を記録 血行不良や末梢循環障害がないか、皮膚の色や温度を確認 新生児の活動レベル(手足の動き、寝返りの頻度など)を観察し、長時間同じ体位で過ごしていないか確認 体圧分散具(エアマット、クッション)の使用状況や効果を確認 新生児の栄養状態(体重増加、授乳状況)を観察し、褥瘡リスクに影響していないか確認 皮膚の湿潤状態を確認し、汗や排泄物による皮膚への影響を観察 新生児の排泄物が皮膚に長時間接触していないか確認し、清潔が保たれているか観察 新生児が皮膚の痛みや不快感を示す行動(泣く、身体を動かすなど)を観察 衣類や寝具による摩擦や圧迫がないか確認し、皮膚トラブルのリスクを観察 |
援助計画 (T-P) | 2〜3時間ごとに体位変換を行い、圧迫部位の負担を軽減 新生児の体圧を軽減するため、エアマットレスやクッションを適切に使用 排泄後は速やかに皮膚を清潔にし、バリアクリームを使用して皮膚を保護 新生児の皮膚が乾燥している場合、適切な保湿ケアを実施し、皮膚の健全性を保つ 新生児の皮膚が湿潤しないよう、汗や排泄物の影響を防ぐためのケアを行う 軽いマッサージや適度な体位変換を通じて、血行を促進し、褥瘡リスクを軽減 衣類や寝具が新生児の皮膚に摩擦や圧迫を与えないよう、柔らかい素材を選ぶ 栄養管理を行い、適切な授乳量を維持して新生児の成長をサポート 新生児の姿勢を確認し、体位が片寄らないよう適切に調整 皮膚の発赤や圧痕が見られた場合は、早期に医師と連携し、適切な処置を行う |
教育計画 (E-P) | 新生児の褥瘡リスク要因と予防策について家族に説明し、体位変換の重要性を教える 体圧分散具の適切な使用方法を家族に指導し、正しい使用を促す 排泄後のケア方法(皮膚の清潔保持、バリアクリームの使用)を家族に説明 新生児の皮膚が乾燥しやすいことを伝え、保湿ケアの重要性を強調 新生児の成長と栄養管理の関係を説明し、適切な授乳が皮膚の健康を維持するために重要であることを指導 衣類や寝具の選び方について説明し、柔らかく吸湿性の良い素材を使用するように助言 家族に対し、体位変換のタイミングと方法を具体的に教え、実践を促す 皮膚の異常(発赤、硬化、潰瘍など)の早期発見と迅速な対応が重要であることを家族に説明 家族にも体位変換や皮膚ケアの協力を依頼し、家庭での適切なケアを促進 皮膚の異常が発生した場合には、早期に医療機関に連絡し、適切な対応を取るよう説明 |
類②-新生児褥瘡リスク状態
コード:00288
- 定義
- 新生児の皮膚や下層組織に、圧迫または圧力と剪断力(ずれ力)が相まった結果、限局性の損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 新生児褥瘡リスク状態 |
長期目標 | 新生児の褥瘡を予防し、健全な皮膚状態を維持する |
短期目標 | 褥瘡のリスク要因を軽減し、日常的なケアを通じて褥瘡を予防する |
観察計画 (O-P) | 褥瘡リスクの高い部位(仙骨部、踵、肘、肩甲骨、耳)の皮膚の発赤、圧痕、乾燥や湿潤の有無を観察 新生児の体位変換が適切に行われているか確認し、頻度を記録 皮膚の色や温度、湿潤状態を確認し、血行不良や皮膚のトラブルを早期に発見 新生児が使用している体圧分散具(エアマット、クッション)の適切な使用状況を確認 栄養状態(体重増加、授乳量)の確認と記録を行い、成長の進捗を評価 皮膚が湿潤している場合、汗や排泄物の影響を観察し、湿疹や発赤がないか確認 排泄物が皮膚に長時間接触していないかを確認し、適切に清潔が保たれているか確認 新生児が泣く、動くなどで示す痛みや不快感を観察し、皮膚状態の悪化を早期に発見 衣類や寝具が皮膚に摩擦や圧迫を与えていないか確認し、リスクを最小限にする 皮膚の乾燥や過度な湿潤が見られた場合、即座に対応し、適切な保湿ケアを実施 |
援助計画 (T-P) | 2〜3時間ごとに体位変換を行い、皮膚への圧迫を軽減し、血流を促進 新生児の体圧を分散させるため、エアマットレスやクッションを適切に使用 排泄後は速やかに皮膚を清潔にし、バリアクリームを使用して皮膚を保護 湿潤しすぎないように皮膚の状態を調整し、保湿ケアを適切に実施 栄養管理を行い、適切な授乳量を維持し、皮膚の健全性を保つ 衣類や寝具が皮膚に摩擦や圧迫を与えないよう、柔らかい素材を使用し、適切な環境を整える 新生児の動きを観察し、必要に応じて姿勢を調整して皮膚の圧迫を防ぐ 皮膚の発赤や圧痕が見られた場合は、早期に医師に報告し、適切な治療を開始 新生児の活動を適度に促進し、長時間同じ姿勢を取らないように工夫する 保湿ケアやドレッシング材を使用し、皮膚を乾燥や摩擦から保護 |
教育計画 (E-P) | 新生児の褥瘡リスク要因と予防策について家族に説明し、体位変換の重要性を教える 体圧分散具の適切な使用方法を家族に指導し、正しい使用方法を教える 排泄物による皮膚トラブルを防ぐため、皮膚の清潔保持とバリアクリームの使用方法を説明 皮膚の乾燥や湿潤を防ぐため、保湿ケアの重要性を強調し、適切なケア方法を教える 栄養管理と適切な授乳が褥瘡予防に重要であることを説明し、授乳のタイミングや量について指導 柔らかい衣類や寝具を選び、皮膚への圧迫や摩擦を防ぐ方法を家族に説明 体位変換のタイミングや方法を家族に教え、家庭でのケアに協力してもらう 褥瘡が疑われる場合の早期発見と、適切な対応を家族に説明し、医療機関への速やかな連絡を促す 新生児が快適に過ごせるように、室温や湿度管理の重要性を説明し、家庭環境の整備をサポート 皮膚の異常が発生した場合、早期に対応することの重要性を家族に強調し、速やかに医師に報告するよう促す |
類②-ショックリスク状態
コード:00205
- 定義
- 細胞機能障害につながる可能性のある、組織への不十分な血液供給が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 ショックリスク状態 |
長期目標 | ショックを予防し、循環機能を維持する |
短期目標 | ショックのリスク要因を減らし、早期発見と迅速な対応を行う |
観察計画 (O-P) | バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、体温)を定期的に測定し、異常がないか確認 皮膚の色や湿潤状態を観察し、蒼白、冷感、発汗などのショック初期兆候がないか確認 意識レベル(意識の清明度、混乱、反応の遅れなど)を確認し、低下がないか観察 尿量の変化を確認し、急激な減少や無尿がないか観察(腎血流の低下を示唆) 末梢循環の状態(四肢の冷感、末梢部位の脈拍触知の有無)を確認 呼吸状態(呼吸困難、頻呼吸)を観察し、酸素飽和度(SpO2)を測定 血液検査(血糖、ヘモグロビン、乳酸値など)でショックのリスク兆候を評価 出血の有無や出血量を確認し、急性失血によるショックリスクを評価 心拍出量が低下していないか、心電図(ECG)や心拍数を定期的に確認 脱水症状の兆候(口渇、皮膚弾力低下など)や急激な体重減少を観察 |
援助計画 (T-P) | バイタルサインに異常が見られた場合は、迅速に対応し、必要に応じて医師に報告 酸素療法を適時実施し、必要に応じて酸素投与を行い、適切な酸素化を維持 血圧低下時に、適切な体位(ショック体位)を取らせ、循環をサポート 点滴療法を実施し、必要な液体補充(生理食塩水、輸液)を行い、循環血液量を維持 出血が認められた場合は、速やかに止血処置を行い、輸血が必要な場合は対応を準備 脱水予防のため、適切な水分補給を行い、経口または静脈からの補水を実施 薬剤(昇圧剤、血管拡張薬など)の使用が必要な場合、医師の指示に従い迅速に対応 体温が低下している場合は、保温措置を実施し、寒冷刺激を避ける ショックリスクがある場合、頻回に体位変換を行い、循環を促進 急性ストレス反応を予防するため、安心できる環境を提供し、精神的なサポートを行う |
教育計画 (E-P) | ショックのリスク要因と早期兆候について家族に説明し、早期発見の重要性を強調 脱水や出血のリスクを防ぐため、日常的な水分補給や出血管理の方法を指導 ショックが疑われる場合の応急処置(体位、呼吸補助、救急連絡)の方法を説明 適切な食事管理と栄養補給がショック予防に有効であることを説明 日常生活での安全対策(転倒や外傷予防)を家族に説明し、出血や外傷を防ぐ方法を指導 出血や失血の兆候が現れた際には、速やかに医療機関へ連絡するよう指導 ストレスや不安がショックのリスクを高める可能性があるため、リラクゼーション方法を教え、精神的サポートを提供 血圧や脈拍の自己測定方法を教え、異常を早期に察知できるように指導 薬剤の服用が必要な場合、指示に従って適切に服用する重要性を説明 日常生活での軽度な異常(めまい、倦怠感など)にも注意し、異常があれば早期に対応するように説明 |
類②-皮膚統合性障害
コード:00046
- 定義
- 皮膚と真皮の両方またはどちらか一方が変化した状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 皮膚統合性障害 |
長期目標 | 皮膚の健全性を維持し、正常な皮膚状態を回復する |
短期目標 | 皮膚損傷を最小限に抑え、適切なケアを通じて早期に治癒を促進する |
観察計画 (O-P) | 皮膚の発赤、腫れ、乾燥、びらん、潰瘍の有無を観察し、損傷部位の状態を確認 創傷部の滲出液(量、色、匂い)や感染兆候(発熱、膿、発赤の拡大)がないか確認 患者が痛みや痒みを訴えていないか、皮膚状態に関する主観的な訴えを聞き取り 皮膚の湿潤状態や乾燥状態を確認し、乾燥や過剰な湿潤が見られないか観察 血行不良の兆候(冷感、紫色変化、皮膚の色調変化)がないか確認 皮膚の周辺部位に新たな損傷(摩擦や圧迫による損傷、発赤など)が発生していないか確認 患者の栄養状態(体重減少、低アルブミン血症など)を観察し、皮膚の回復に影響を与えていないか評価 皮膚の乾燥や傷口の状態を悪化させる要因(不適切な衣服、寝具、湿度など)を確認 創傷部位の周囲の血行状態を観察し、治癒の進行状況を確認 感染予防のため、皮膚の清潔度を確認し、適切に清潔が保たれているか観察 |
援助計画 (T-P) | 創傷や損傷部位を清潔に保つため、適切な洗浄(生理食塩水など)を行う 創傷部を保護するために、ドレッシング材やガーゼを使用し、感染予防を徹底 皮膚の乾燥を防ぐため、保湿剤を使用し、適切な湿潤環境を維持 創傷がある場合、適切なドレッシング材(湿潤療法など)を使用し、治癒を促進 患者に適切な栄養を提供し、皮膚の回復をサポート(高タンパク質、高カロリーの食事) 圧迫や摩擦を避けるため、柔らかい寝具や衣類を使用し、皮膚の保護を徹底 患者の体位変換を定期的に行い、圧迫部位の負担を軽減 感染予防のため、手洗いや使用器具の消毒を徹底し、衛生管理を強化 創傷部が治癒した後も、皮膚の乾燥や再損傷を防ぐためのケアを継続 痛みや不快感がある場合、適切な鎮痛薬を使用し、患者の苦痛を軽減 |
教育計画 (E-P) | 皮膚統合性障害のリスク要因と予防方法について患者や家族に説明し、日常的なケアの重要性を強調 皮膚の清潔保持と適切な保湿ケアの方法を指導し、皮膚を乾燥や感染から保護する方法を教える 創傷部位の正しいドレッシング交換方法を説明し、家族にも協力してもらう 栄養管理が皮膚の回復に重要であることを説明し、バランスの取れた食事を推奨 圧迫や摩擦を防ぐため、適切な衣服や寝具の選び方を教え、圧迫を避ける方法を指導 体位変換の重要性とそのタイミングについて説明し、家族にも協力を依頼 創傷部位の観察方法を教え、異常が見られた場合の早期対応方法を指導 感染予防のための手洗いや清潔保持の重要性を説明し、患者や家族に実践してもらう 皮膚に異常が見られた場合は、早期に医療機関へ相談するよう指導し、早期対応を促す 皮膚統合性障害の治癒後も、再発予防のためのケアを継続するよう指導 |
類②-皮膚統合性障害リスク状態
コード:00047
- 定義
- 表皮と真皮の両方またはどちらか一方に変化が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 皮膚統合性障害リスク状態 |
長期目標 | 皮膚の健全性を維持し、皮膚損傷を予防する |
短期目標 | 皮膚統合性障害のリスクを軽減し、予防的ケアを適切に行う |
観察計画 (O-P) | 圧迫部位(仙骨、踵、肘、肩甲骨など)の皮膚状態(発赤、圧痕、乾燥、湿潤)を観察 皮膚の乾燥や湿潤の有無、皮膚表面のひび割れや潰瘍などの早期兆候を確認 患者の体位変換が適切に行われているか、頻度を記録し確認 血行不良や末梢循環障害の兆候(皮膚の冷感、紫色の変色)を確認 使用中の体圧分散具(エアマット、クッションなど)が適切に機能しているか確認 皮膚損傷を悪化させる可能性のある要因(不適切な衣服や寝具、摩擦など)がないか確認 栄養状態(体重減少、低アルブミン血症など)を観察し、皮膚の回復力に影響がないか評価 排泄物による皮膚への影響を確認し、清潔が保たれているか観察 皮膚の感覚(痛み、かゆみ、痺れなど)の異常がないか患者に確認 環境要因(湿度、温度)が皮膚に悪影響を与えていないか観察 |
援助計画 (T-P) | 体位変換を2時間ごとに行い、圧迫部位を定期的に解放 体圧分散マットレスやクッションを使用し、圧迫や摩擦を軽減 皮膚の乾燥を防ぐため、適切な保湿剤を使用し、皮膚を潤すケアを実施 湿潤が見られる場合は、適切な吸水性のあるドレッシング材を使用して皮膚を保護 皮膚に負担がかからないよう、柔らかい衣類や寝具を使用し、圧迫や摩擦を防止 排泄物による皮膚損傷を防ぐため、バリアクリームを使用し、清潔保持を徹底 栄養状態を改善するために、高タンパク質・高カロリー食を提供し、皮膚の回復を促進 患者が自己管理できる場合は、皮膚ケアや体位変換を自主的に行えるよう支援 皮膚が乾燥しやすい環境を避けるため、室内の湿度や温度を調整 感染予防のため、手洗いや創傷部位の清潔管理を徹底 |
教育計画 (E-P) | 皮膚統合性障害リスクの要因と予防策について家族や患者に説明し、体位変換の重要性を強調 体圧分散具の適切な使用方法を指導し、圧迫や摩擦を予防する方法を教える 皮膚の清潔保持と保湿ケアの重要性を説明し、適切な洗浄方法と保湿剤の使用方法を指導 排泄物による皮膚損傷を防ぐため、清潔保持やバリアクリームの使用方法を家族に説明 栄養管理が皮膚の健康維持に重要であることを説明し、バランスの取れた食事を推奨 衣類や寝具が皮膚に与える影響を説明し、適切な素材や種類を選ぶよう指導 皮膚の異常が現れた場合、早期に対応する重要性を家族に伝え、医療機関への相談を促す 感染予防のため、手洗いや皮膚の清潔管理を徹底するよう説明し、実践できるよう支援 皮膚の乾燥や湿潤を予防するため、環境管理(室温、湿度)の重要性を説明 皮膚統合性障害のリスクがある部位を定期的に観察し、異常を早期に発見できるよう指導 |
類②-乳児突然死リスク状態
コード:00156
- 定義
- 乳児に予期せぬ死が起こりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 乳児突然死リスク状態 |
長期目標 | 乳児突然死症候群(SIDS)のリスクを軽減し、健全な成長と発達を支援する |
短期目標 | 乳児の突然死リスク要因を減らし、適切な環境とケアを提供する |
観察計画 (O-P) | 乳児の呼吸状態(呼吸リズム、呼吸停止、浅い呼吸)を定期的に観察 乳児が仰向けで寝ているか確認し、適切な睡眠姿勢が保たれているか確認 乳児の皮膚色(チアノーゼ、蒼白)や冷感の有無を確認 乳児の睡眠中、異常な動きや呼吸の変化を監視し、必要に応じて介入 環境温度や湿度が適切か確認し、過度な寒さや暑さがないか観察 乳児の寝具やベッドが安全に配置されているか(柔らかすぎる寝具、ぬいぐるみ、枕などがないか)確認 両親や保護者の喫煙歴や環境における受動喫煙の有無を確認 乳児の成長状況(体重の増減、授乳状況)を観察し、健康状態を評価 睡眠中の乳児の姿勢が不適切でないか、定期的に確認 乳児が過度に厚着をしていないか、体温調節が適切に行われているか確認 |
援助計画 (T-P) | 乳児が仰向けで寝るよう、寝かせ方を指導し、定期的に確認 乳児の寝具やベッドの安全性を確保し、柔らかい布団や枕、ぬいぐるみを使用しないよう推奨 室内温度を適切に保つため、室温を20〜22°C程度に維持し、乳児が過度に暑くならないよう調整 乳児が過度に厚着をしていないか確認し、適切な衣類を選ぶ 保護者に対し、喫煙の危険性について説明し、家庭内での禁煙を推奨 睡眠時、乳児の顔が布団や寝具に埋もれないようにベッドを整える 保護者に対し、乳児を同じベッドで寝かせず、独立したベビーベッドで寝かせることを指導 乳児がしっかりと授乳できているか確認し、栄養状態を改善 保護者に対して、乳児の睡眠中は定期的に見守るよう助言 乳児の睡眠パターンや体調に変化があれば、迅速に対応し、医療機関と連携 |
教育計画 (E-P) | 乳児突然死症候群(SIDS)のリスク要因と予防策について保護者に説明し、適切な睡眠環境を作るよう指導 乳児を仰向けに寝かせることがSIDSの予防に有効であることを説明 喫煙が乳児の健康に与える影響について説明し、禁煙の重要性を強調 乳児の寝具やベッドの安全な選び方を指導し、窒息のリスクを減らすための注意点を説明 室内の適切な温度と湿度の管理方法を説明し、過剰な暖房や厚着を避けることの重要性を指導 保護者に対し、授乳後はしっかりとゲップをさせ、窒息リスクを軽減する方法を説明 同じベッドでの就寝は避け、乳児専用のベッドを使用することの重要性を説明 乳児が快適に安全な環境で眠れるよう、夜間の定期的な見守りの重要性を伝える 健康的な睡眠習慣を確立するため、昼夜の区別をつけることや適切な授乳時間を保つことの重要性を指導 乳児に異常が見られた場合、速やかに医療機関に相談することの重要性を保護者に強調 |
類②-窒息リスク状態
コード:00036
- 定義
- 吸入する空気が不十分になりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 窒息リスク状態 |
長期目標 | 窒息のリスクを軽減し、呼吸機能を保護する |
短期目標 | 窒息のリスク要因を減らし、適切なケアと環境を整える |
観察計画 (O-P) | 呼吸状態(呼吸音、呼吸数、努力呼吸の有無、チアノーゼ)を定期的に観察 気道が狭窄していないか、異物や分泌物の有無を確認 食事中の咳き込みや呼吸困難の有無を観察し、窒息の兆候を早期に発見 口腔内や喉の状態を観察し、異物や食べ物が詰まっていないか確認 体位や姿勢が気道を圧迫していないか、適切な姿勢が保たれているか確認 胃食道逆流症のリスクがある場合、逆流による窒息リスクを観察 気管切開や呼吸器の管理が適切に行われているか、使用機器の状況を確認 背部や胸部の皮膚の色、温度を確認し、酸素供給が正常に行われているか観察 飲み込みの能力や嚥下障害の有無を確認し、窒息リスクを評価 胃内容物や分泌物の吸引が必要な場合、適切に吸引が行われているか確認 |
援助計画 (T-P) | 食事中は小さな一口を推奨し、適切な嚥下方法を指導し、誤嚥を防止 誤嚥や窒息のリスクが高い場合、食事中は付き添いを行い、安全を確保 必要に応じて、嚥下訓練やリハビリを提供し、飲み込み能力を向上させる 体位管理を行い、寝たきりの場合は頭を30°〜45°上げた体位を維持し、気道の確保を支援 口腔ケアを徹底し、口腔内の異物や分泌物を取り除き、清潔を保つ 食事形態を変更(ペースト状や液体にするなど)し、誤嚥や窒息を予防 気道に異物が入った場合、速やかに気道確保や応急処置(背部叩打法、腹部突き上げ法)を実施 必要に応じて吸引を行い、気道内の分泌物や異物を除去し、気道の通りを確保 胃食道逆流症の場合、食事後はすぐに横にならないよう指導し、逆流を予防 気道管理が必要な場合(気管切開など)、呼吸器や吸引器具を適切に管理し、定期的な点検を実施 |
教育計画 (E-P) | 窒息のリスク要因と予防策について家族や介助者に説明し、食事中の安全管理の重要性を強調 食べ物の大きさや形状に注意し、適切な食事形態(ペースト状、液体食)の選択を指導 食事中や嚥下時に窒息しないよう、ゆっくりと食べることや姿勢の保持が重要であることを説明 誤嚥の予防策(体位管理、食事後の適切な姿勢など)について説明し、実践を促す 口腔ケアの重要性を説明し、口腔内の異物や分泌物を除去する方法を指導 異物による窒息のリスクがある場合、応急処置法(ハイムリック法、背部叩打法など)の習得を家族に指導 気管切開や吸引が必要な場合、適切な器具の使用方法と管理方法を家族に説明 胃食道逆流のリスクがある場合、食事後の姿勢や生活習慣の改善を指導 体位管理や嚥下障害のリスクがある場合、定期的なリハビリや訓練を受けることの重要性を説明 窒息の兆候が見られた場合、迅速に医療機関へ連絡し、速やかに対応することの重要性を強調 |
類②-術後回復遅延
コード:00100
- 定義
- 手術後に、生命・健康・ウェルビーイングを維持する活動を、開始および実行するまでに必要な日数が延長している状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 術後回復遅延 |
長期目標 | 術後の回復を促進し、日常生活に早期に復帰できる |
短期目標 | 術後の回復を阻害する要因を減らし、回復を促すケアを確立できる |
観察計画 (O-P) | バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸、体温)を定期的に観察し、異常の早期発見を図る 手術部位の状態(発赤、腫れ、熱感、痛み、滲出液)を確認し、感染兆候がないか観察 患者の痛みの程度を評価し、痛みが回復を遅らせていないか確認 排尿や排便の状況を観察し、腸の動きや膀胱機能の回復状態を確認 食欲や栄養摂取状況を観察し、栄養不足が回復に影響していないか確認 手術後の活動レベルを観察し、患者の動きや日常生活動作が適切に回復しているか確認 患者の疲労感や倦怠感の有無を観察し、過度な疲労がないか確認 傷口の治癒状況を確認し、治癒が遅れていないか観察 出血や内出血の兆候を確認し、手術部位からの出血がないか観察 患者の精神状態(不安、うつなど)を観察し、心理的要因が回復に影響を与えていないか確認 |
援助計画 (T-P) | バイタルサインに異常が見られた場合、迅速に対応し、必要に応じて医師に報告 手術部位の感染予防のため、創部の適切なケアを実施し、清潔を保つ 患者の痛みを管理し、痛みが回復を妨げないように適切な鎮痛薬を投与 排尿や排便を促進するため、水分摂取や軽い運動を推奨し、排泄がスムーズに行えるようサポート 栄養状態を改善するため、バランスの取れた高タンパク・高カロリー食を提供 患者に対して無理のない範囲での早期離床と活動を促し、筋力低下を予防 疲労感が強い場合は、適切な休息を取るよう促し、睡眠環境を整える 傷口の回復を促進するため、適切なドレッシング材を使用し、必要に応じて傷の保護を行う 出血や内出血が認められた場合、速やかに圧迫止血や追加の処置を行う 患者の心理状態をサポートし、必要に応じてカウンセリングやリラクゼーション法を導入する |
教育計画 (E-P) | 術後の回復に必要なセルフケアの方法(体位変換、排泄促進、栄養摂取)を指導 手術部位の清潔保持と適切な創傷管理の方法を家族や患者に説明し、感染予防の重要性を強調 痛みが強い場合は、痛みを我慢せず適切に鎮痛薬を使用するよう指導 栄養摂取の重要性を説明し、バランスの取れた食事を推奨 適切な運動や活動を推奨し、早期の離床や日常生活動作の再開が回復に役立つことを説明 術後の疲労感や倦怠感がある場合、適切な休息の重要性を指導 傷口の異常(発赤、痛みの悪化、膿など)が見られた場合、速やかに報告するよう指導 出血の兆候が見られた場合、速やかに医療機関に連絡するよう説明 精神的なサポートの必要性について家族に説明し、患者を支える環境を整えることの重要性を強調 患者の回復を遅らせる要因がないよう、日常生活でのケアやサポートの実践を家族に依頼 |
類②-術後回復遅延リスク状態
コード:00246
- 定義
- 手術後に、生命・健康・ウェルビーイングを維持する活動を、開始および実行するまでに必要な日数が延長しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 術後回復遅延リスク状態 |
長期目標 | 術後の回復を遅らせる要因を防ぎ、早期に日常生活へ復帰できる |
短期目標 | 術後回復遅延のリスクを軽減し、回復を促進するケアを行う |
観察計画 (O-P) | バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸、体温)を定期的に確認し、回復遅延の兆候がないか観察 手術部位の状態(発赤、腫れ、熱感、痛み、滲出液)を観察し、感染や炎症の兆候がないか確認 患者の痛みの程度を評価し、痛みが回復に影響を与えていないか確認 排尿や排便の状況を観察し、腸の動きや膀胱機能の回復状況を確認 食欲や栄養摂取量を観察し、栄養不足が回復遅延の原因となっていないか確認 手術後の活動レベルを観察し、患者の動作や歩行が適切に回復しているか確認 血液検査(白血球数、CRPなど)で感染や炎症のリスクを評価 疲労感や倦怠感が強くないか確認し、回復を遅らせる疲労の影響を評価 出血や内出血の兆候を観察し、血液量の変化を確認 精神的な不安やストレスが回復に影響を与えていないか、患者の心理状態を確認 |
援助計画 (T-P) | 手術後の痛みを適切に管理し、鎮痛薬の投与を行い、患者の痛みを軽減 手術部位の清潔保持を徹底し、感染予防のために創傷ケアを適切に行う 栄養状態を改善するため、高タンパク・高カロリー食を提供し、栄養不足を補う 早期の離床と適度な運動を促進し、回復を遅らせないようサポート 術後の排便・排尿を促進するために、適切な水分摂取や腸の動きを促す食事を提供 疲労を軽減するために、適切な休息と睡眠環境を整える 精神的なサポートを行い、不安やストレスを軽減するためにカウンセリングやリラクゼーションを導入 出血のリスクがある場合は、出血予防のため、定期的に体位変換や圧迫を行う 体温が上昇している場合は、発熱管理を行い、適切な体温調節をサポート 患者の家族に回復を促すためのサポート方法(体位変換、歩行補助など)を教え、協力を依頼 |
教育計画 (E-P) | 術後の回復を遅らせる要因(感染、栄養不足、運動不足など)について説明し、早期発見の重要性を強調 痛みが回復を遅らせないよう、鎮痛薬の適切な使用方法とタイミングを指導 感染予防のため、手術部位の清潔保持とドレッシング交換の方法を家族に説明し、感染の兆候があれば報告するよう指導 栄養摂取の重要性を説明し、回復を促進するためにバランスの取れた食事を推奨 適切な運動と早期の離床が回復を促進することを説明し、活動を促す方法を指導 術後の疲労感や倦怠感がある場合、適切な休息の重要性を説明し、睡眠環境を整えることを勧める 血圧や体温の変動に注意を払い、異常があれば速やかに報告するよう家族に説明 精神的なストレスが回復を遅らせるリスクがあるため、リラクゼーション方法やサポート体制を家族と共有 出血リスクのある患者には、圧迫止血や出血予防の方法を説明し、異常があれば報告するよう指導 術後の早期回復に向け、日常生活のケアやサポート方法を家族に指導し、家庭での協力体制を整える |
類②-組織統合性障害
コード:00044
- 定義
- 粘膜、角膜、外皮系、筋膜、腱、骨、軟骨、関節包、靭帯に損傷がある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 組織統合性障害 |
長期目標 | 組織の健全性を回復し、組織損傷の進行を防止する |
短期目標 | 組織損傷の進行を抑え、適切な治療とケアを通じて早期回復を促進する |
観察計画 (O-P) | 組織損傷部位の状態(発赤、腫れ、潰瘍、滲出液)を観察し、組織の損傷程度を評価 バイタルサイン(体温、脈拍、血圧、呼吸数)を定期的に確認し、感染や炎症の兆候がないか確認 損傷部位の痛みやしびれの有無を観察し、症状の悪化がないか確認 損傷部周囲の血流状態(冷感、青白さ、皮膚の温度)を観察し、循環障害がないか確認 感染の兆候(発熱、膿、発赤の拡大)の有無を確認し、早期に対処 損傷部位の治癒状況を定期的に確認し、治癒が遅れていないか評価 食欲や栄養摂取量を観察し、栄養状態が組織回復に影響していないか確認 患者の疲労感や倦怠感が強くないか、身体機能が損傷回復を妨げていないか観察 出血や血腫の有無を確認し、損傷部位の出血がないか定期的に観察 精神的なストレスや不安が回復に影響を与えていないか、患者の心理状態を観察 |
援助計画 (T-P) | 組織損傷部の清潔を保つため、適切な消毒と創傷ケアを実施し、感染を予防 創傷治癒を促進するため、適切なドレッシング材や湿潤療法を使用 組織の回復を助けるため、栄養状態を改善し、バランスの取れた食事を提供 患者の痛みを軽減するため、適切な鎮痛薬を投与し、痛みが回復を妨げないようにする 圧迫や摩擦によるさらなる組織損傷を防ぐため、柔らかい寝具や衣類を使用 患者の体位を定期的に変え、血流を促進し、循環障害を予防 血流促進のため、軽度のマッサージや適切な体位変換を行う 組織損傷部が改善しない場合、早期に専門医と連携し、追加の治療を検討 出血が認められた場合、速やかに止血処置を行い、必要に応じて追加の処置を実施 精神的なサポートを提供し、患者のストレスや不安を軽減し、回復を支援 |
教育計画 (E-P) | 組織統合性障害のリスク要因と予防策について患者や家族に説明し、適切なケアの重要性を強調 創傷ケアやドレッシング交換の方法を患者や家族に指導し、清潔保持の重要性を説明 痛みがある場合、痛みを我慢せず適切に鎮痛薬を使用することの重要性を指導 栄養摂取が組織の回復に重要であることを説明し、バランスの取れた食事を推奨 圧迫や摩擦を防ぐため、適切な衣類や寝具の選び方を指導し、皮膚を保護する方法を教える 定期的な体位変換の重要性を説明し、家族に協力を依頼して実践を促す 創傷が悪化したり異常が見られた場合、早期に報告し、速やかに対応するよう指導 感染予防のため、手洗いや使用器具の消毒の重要性を説明し、家族に実践を促す 組織の治癒過程に影響を与えるストレス管理の方法を指導し、リラクゼーションの重要性を説明 早期に異常を発見し、適切なケアを継続するため、定期的な観察と報告の重要性を家族に説明 |
類②-組織統合性障害リスク状態
コード:00248
- 定義
- 粘膜、角膜、外皮系、筋膜、腱、骨、軟骨、関節包、靭帯に損傷が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 組織統合性障害リスク状態 |
長期目標 | 皮膚や組織に損傷を起こさず、健康な状態を維持できる |
短期目標 | 皮膚や組織の損傷を予防し、正常な状態を保てる |
観察計画 (O-P) | 皮膚や組織の発赤、腫れ、乾燥、湿潤の有無を観察し、損傷の早期兆候を確認 圧迫や摩擦がかかる部位(仙骨、踵、肘、肩甲骨など)の皮膚状態を定期的に観察 体位変換の頻度と方法が適切かを確認し、皮膚圧迫がないか観察 末梢の血行不良や皮膚の冷感、紫色変化がないか確認し、循環状態を把握 使用中の体圧分散具(エアマット、クッションなど)の適切な使用状況を確認 排泄後の皮膚の清潔保持状況を観察し、皮膚トラブルがないか確認 食欲や栄養摂取量を観察し、栄養状態が皮膚に影響を与えていないか確認 痛みやしびれが発生していないか確認し、皮膚や組織の損傷リスクを評価 感染予防のため、皮膚の清潔度や損傷部位の感染兆候(発赤、腫脹、膿など)を確認 皮膚に過度な圧迫や摩擦がかかるリスクがある環境(ベッドや衣服など)を確認 |
援助計画 (T-P) | 圧迫による組織損傷を防ぐため、2時間ごとに体位変換を行い、体圧分散具を使用 皮膚の保湿ケアを行い、乾燥を防ぎ、組織の健康を維持する 排泄後は速やかに皮膚を清潔にし、バリアクリームを使用して皮膚を保護 栄養状態を改善するため、高タンパク・高カロリーの食事を提供し、皮膚の回復力を高める 摩擦や圧迫を避けるため、柔らかい寝具や適切な衣服を使用 感染リスクを最小限に抑えるため、傷や損傷が見られる場合は適切なドレッシング材を使用 軽度のマッサージや体位変換を行い、末梢循環を促進し、血行不良を防ぐ 皮膚に負担をかけない環境を整え、適切な温湿度管理を行う 患者が痛みや不快感を訴えた場合、適切な処置を行い、必要に応じて鎮痛薬を使用 皮膚や組織の状態が悪化しないよう、患者の動きをサポートし、無理な姿勢を避ける |
教育計画 (E-P) | 組織損傷のリスクと予防方法について患者や家族に説明し、体位変換の重要性を教える 皮膚の保湿ケアや清潔保持の重要性を説明し、家族にも協力してもらう 圧迫や摩擦を防ぐための適切な寝具や衣類の選び方を指導 体圧分散具の使用方法とその効果について説明し、日常生活で実践できるように指導 栄養摂取が皮膚の健康に重要であることを説明し、バランスの取れた食事を推奨 感染予防のための清潔保持や手洗いの重要性を強調し、日常的に実践できるよう指導 痛みや皮膚の異常を感じた場合、早期に医療スタッフに報告するよう指導 患者の皮膚や体の動きを観察し、皮膚損傷の早期発見に努めるよう説明 定期的な体位変換と皮膚ケアの実施が回復に役立つことを家族に説明し、協力を依頼 適切な温湿度環境を整えることが皮膚の健康維持に役立つことを説明 |
類③-女性器切除リスク状態
コード:00272
- 定義
- 文化、宗教、その他のさまざまな非治療的理由による、女性の外性器および他の生殖器のすべてあるいは部分的な切除を受けやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 女性器切除リスク状態 |
長期目標 | 女性器切除を避け、身体的・精神的健康を維持できる |
短期目標 | 女性器切除のリスク要因を軽減し、適切なケアとサポートを受けられる |
観察計画 (O-P) | 女性器に関する疾患(がん、感染症、外傷など)の有無を観察 既往歴や家族歴を確認し、女性器切除のリスク要因を把握 出血、疼痛、異常な分泌物の有無を定期的に確認し、疾患や損傷の兆候を早期発見 患者が女性器に関する不快感や違和感を訴えていないか確認 検査結果(細胞診、MRI、超音波など)を確認し、切除リスクが高いかどうかを評価 ホルモンバランスの変化や更年期症状の有無を観察 精神的なストレス、不安、恐怖などの心理的影響を観察 患者の生活習慣(喫煙、飲酒、栄養状態)を確認し、リスク増大要因がないか評価 女性器に関連する医師の診断や治療計画を把握 患者の文化的・社会的背景を理解し、意思決定に影響を与える要因を確認 |
援助計画 (T-P) | 適切な検査(細胞診、超音波、MRI)を定期的に受けるようにサポートし、早期発見を促進 女性器の健康状態を保つため、適切な衛生管理を指導し、感染リスクを低減 患者に対して、リスク要因を減らすための生活習慣改善(禁煙、適度な運動、バランスの取れた食事)を支援 疼痛や不快感がある場合、速やかに適切な鎮痛薬や治療を実施 精神的ストレスを軽減するため、カウンセリングや心理的サポートを提供 患者が治療や検査に積極的に取り組むよう、サポートし、意思決定を支援 患者が治療に対して不安や恐怖を感じた場合、医師や看護師と連携し、十分な説明を提供 手術が必要な場合、リスクと利益について十分な情報を提供し、患者が意思決定を行えるよう支援 家族やパートナーに対しても、状況を理解させ、心理的サポートを行うよう提案 女性の健康に関する情報を提供し、日常生活でのセルフケアを促進 |
教育計画 (E-P) | 女性器切除のリスクと予防策について、患者に理解しやすい形で説明 早期発見のための定期的な検査の重要性を強調し、検査スケジュールを指導 生活習慣の改善(禁煙、適切な食事、運動)がリスク軽減に寄与することを説明 女性器に異常が見られた場合、早期に医療機関を受診する重要性を説明 女性の健康に関する正しい情報(性感染症予防、自己検診法など)を提供し、セルフケアを促進 治療や手術の選択肢について、患者と家族にわかりやすく説明し、インフォームド・コンセントを強化 治療に対する不安や恐怖を軽減するため、サポート体制やカウンセリングの重要性を説明 社会的・文化的背景に配慮した説明を行い、患者の意思決定を支援 家族やパートナーに対して、女性器切除に関連するリスクとサポートの方法を説明 女性の健康維持のために、定期的な健康診断の継続を勧める |
類③-対他者暴力リスク状態
コード:00138
- 定義
- 他者に対して、身体的・情動的・性的に害を及ぼすような行動をとりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 対他者暴力リスク状態 |
長期目標 | 他者に対する暴力行為を避け、社会的な関係を円滑に保てる |
短期目標 | 暴力リスク要因を管理し、他者への暴力行為を未然に防ぐことができる |
観察計画 (O-P) | 患者の感情表出や言動を観察し、怒りや攻撃性の兆候がないか確認 暴力的な発言や行動が増えていないか、日常生活の中での変化を観察 ストレス、不安、フラストレーションのレベルを定期的に確認 睡眠状態や疲労感を観察し、暴力リスクを高める要因がないか確認 患者の過去の暴力行為や、暴力行為のきっかけとなった状況を確認 薬物やアルコールの使用の有無を確認し、依存や乱用が暴力リスクに影響していないか確認 人間関係や対人ストレスの状態を観察し、トラブルがないか確認 身体的な緊張、興奮状態、過呼吸など、暴力行為の前兆となる身体反応を観察 患者のコミュニケーション能力を観察し、対話での解決ができているか確認 家族や他のケア提供者との関係が円滑であるか、トラブルの有無を確認 |
援助計画 (T-P) | 怒りやフラストレーションが高まった際、冷静になる方法(深呼吸、タイムアウトなど)を指導し、適切に介入 環境を調整し、暴力行為を引き起こす可能性のある刺激を最小限にする 患者のストレスを軽減するため、リラクゼーション法やストレスマネジメントを導入 十分な睡眠や休息が取れるよう、睡眠環境の整備や安眠のサポートを行う 薬物療法を適切に管理し、薬の副作用や中断による暴力リスクを防ぐ 安全な環境を確保し、他者に対する暴力行為が起こるリスクを減らす(暴力が起こりそうな場合、速やかに介入) 介助者やスタッフが適切な距離を保ちながら、患者と対話を行い、暴力行為の予防に努める 早期に暴力行為を予防するため、暴力の兆候を見逃さず、適切な対応を行う コミュニケーションスキルの向上を図り、対人トラブルを解決するための適切な対話方法を指導 家族や介助者に対して、患者のサポート方法を指導し、暴力リスクを最小限にするための協力を依頼 |
教育計画 (E-P) | 怒りやフラストレーションを適切に表現する方法について患者に教育し、暴力に頼らない解決策を学習 暴力行為のリスクや影響について患者に説明し、自制の重要性を教える ストレス管理方法(リラクゼーション法、深呼吸、趣味を楽しむなど)を指導し、実践できるようにサポート 暴力行為を引き起こす要因を理解させ、回避策を患者と共に検討 対人関係の問題を解決するためのコミュニケーションスキルを患者に指導し、対話の重要性を強調 家族や介助者に対して、患者の状態や暴力リスクに対するサポート方法を教え、協力体制を構築 薬物やアルコールの使用が暴力リスクを高める可能性について説明し、乱用を防止 定期的な医療機関でのフォローアップや治療の重要性を説明し、治療の継続を促す 暴力行為を未然に防ぐため、早期兆候に気づく方法を家族や介助者に説明し、早めの対策を促す 精神的な健康を維持するためのセルフケア方法を指導し、患者が日常的に実践できるように支援 |
類③-対自己暴力リスク状態
コード:00140
- 定義
- 自分に対して、身体的・情動的・性的に害を及ぼすような行動をとりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 対自己暴力リスク状態 |
長期目標 | 自己暴力行為を避け、安全で安定した生活を送ることができる |
短期目標 | 自己暴力のリスク要因を管理し、自己破壊的行為を防ぐことができる |
観察計画 (O-P) | 患者の感情表現や行動を観察し、自己暴力の兆候(自傷行為、過度の自責、抑うつなど)がないか確認 患者の発言において「死にたい」「消えたい」など、自己暴力の兆候を示す言葉がないかチェック 睡眠障害や過度な疲労感、倦怠感があるか確認し、自己暴力リスクが増していないか評価 患者の薬物やアルコールの乱用歴を確認し、自己暴力行為に関連する要因を把握 自傷行為や事故に繋がる行動の有無を確認し、緊急性のある兆候を早期に発見 精神的な不安やうつ症状の有無、心理的なストレス状態を観察 過去に自己暴力や自殺未遂の既往がないか確認し、リスクレベルを評価 日常生活における対人関係や社会的孤立の有無を確認 身体的健康状態を観察し、慢性疾患や痛みが自己暴力行為に影響していないか確認 患者が自己評価や自己概念において否定的な言動を示していないか確認 |
援助計画 (T-P) | 自己暴力行為の兆候が見られた場合、直ちに安全な環境を整え、必要に応じて医師に報告 患者に安心感を与えるため、安全で落ち着いた環境を提供し、常に見守りを行う 精神的安定を図るため、リラクゼーション法やストレス解消法(深呼吸、瞑想など)を提供 適切な精神科治療やカウンセリングを受けられるよう、心理的サポートを導入 痛みや慢性疾患に対する適切な治療を行い、身体的な苦痛を軽減 適切な薬物療法を行い、必要に応じて精神安定剤や抗うつ薬を調整 自己評価を高めるため、患者が小さな成功体験を積み重ねられるよう、達成可能な目標を設定 定期的に患者の状況を確認し、自己暴力行為のリスクが高まった場合は即座に対応 自己破壊的行為に至る前に、タイムアウトなどの対処法を患者に教え、冷静になる時間を確保 身体的健康をサポートし、適切な栄養管理や運動を促進する |
教育計画 (E-P) | 自己暴力の危険性について患者に説明し、安全を確保するための対応策を指導 感情表現の方法を教え、適切な方法で不安や怒り、悲しみを表現できるようサポート リラクゼーション技法やストレス解消法を指導し、日常生活で実践できるように促す 自己暴力行為を未然に防ぐため、感情が高まった際の対処法(タイムアウト、深呼吸)を指導 家族や周囲のサポート体制の構築について、家族に説明し、見守りを依頼 自己肯定感を高めるため、ポジティブな自己評価の方法や、自分を大切にすることの重要性を説明 薬物やアルコールの乱用が自己暴力リスクを高めることを説明し、依存予防の方法を指導 自己暴力の兆候を早期に察知する方法を患者自身や家族に説明し、早期に対応できるようにする 精神的なサポートが重要であることを説明し、必要に応じて専門的なカウンセリングや精神科治療を受けるよう促す 自己暴力に対する対策を具体的に示し、安全な生活を送るために必要なスキルを提供する |
類③-自傷行為
コード:00151
- 定義
- 緊張を和らげるために、致命傷にならないように意図的に自分を傷つけ、組織にダメージを与える行動
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 自傷行為 |
長期目標 | 自傷行為を行わず、安全に日常生活を送ることができる |
短期目標 | 自傷行為のリスク要因を管理し、適切な支援を受けながら安全を確保する |
観察計画 (O-P) | 自傷行為の頻度、方法、部位を観察し、状況を把握 自傷行為のきっかけとなった感情や状況を確認 患者の精神状態(抑うつ、不安、怒り、絶望感)を観察し、感情の変動を把握 自傷行為後の傷の状態(感染の有無、治癒状況)を定期的に確認 睡眠状態や疲労感を観察し、睡眠不足が自傷行為に繋がっていないか確認 自傷行為の代わりとなる対処行動やストレス解消法が機能しているか観察 自傷行為の背景にあるトラウマや人間関係の問題を確認 薬物やアルコールの使用が自傷行為に影響していないか確認 患者の対人関係を観察し、社会的な孤立やサポート不足がないか確認 自殺念慮や危険行動の兆候がないか確認し、緊急性を評価 |
援助計画 (T-P) | 自傷行為を予防するため、安全な環境を整備し、自傷に使われる物品を安全な場所に保管 自傷行為のきっかけとなる感情や状況を特定し、患者にその回避方法を教える 自傷行為の代替行動として、深呼吸やリラクゼーション技法を指導し、実践を促す 自傷行為後の傷に対して適切な創傷ケアを行い、感染を予防 自傷行為の背後にある感情やストレスを適切に表現できるよう、カウンセリングを提供 睡眠環境を整え、十分な休息を確保するために睡眠スケジュールを見直す ストレスマネジメント技法(瞑想、ヨガ、趣味活動など)を紹介し、患者のストレス解消を支援 家族や友人とのコミュニケーションを促し、社会的サポート体制を強化 薬物療法が必要な場合は、適切な薬物管理を行い、精神状態の安定を図る 緊急時には迅速に医療機関と連携し、必要な介入を行う |
教育計画 (E-P) | 自傷行為が身体的・精神的に与える影響について患者に説明し、安全な行動を取ることの重要性を伝える 自傷行為を行う前に感情を冷静にする方法(タイムアウト、深呼吸)を指導 自傷行為の代替行動としての具体的なストレス解消法(運動、趣味活動など)を教え、実践を促す 自傷行為のきっかけとなる感情や状況を自己認識できるようにし、それに対処する方法を指導 家族や友人に対して、自傷行為のリスクと対応策について説明し、見守りの重要性を強調 日常生活でのストレス管理方法を教え、継続的に取り組むことを勧める 自傷行為の兆候を早期に察知する方法を家族にも教え、迅速に対処できるようにする 自傷行為の背後にある心理的問題やトラウマについて、専門的なカウンセリングや治療が必要な場合、その重要性を説明 薬物やアルコールの依存が自傷行為に繋がる可能性を説明し、依存予防の方法を指導 自傷行為を止めるためには、患者が自分を大切にし、自己肯定感を高めることが重要であることを説明し、支援する |
類③-自傷行為リスク状態
コード:00139
- 定義
- 緊張を和らげるために、致命傷にならないように意図的に自分を傷つけ、組織にダメージを与える行動が起こりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 自傷行為リスク状態 |
長期目標 | 自傷行為を回避し、安定した精神状態を保ちながら日常生活を送ることができる |
短期目標 | 自傷行為のリスク要因を軽減し、自己傷害を防ぐための適切な支援を受けられる |
観察計画 (O-P) | 患者の感情表現や行動を観察し、怒りや悲しみ、自己否定などの自傷行為に繋がる兆候を確認 自傷行為のリスクを高める精神状態(抑うつ、不安、絶望感)の有無を観察 睡眠不足や疲労感の有無を観察し、精神的な疲労が自傷行為に繋がるリスクを評価 患者の過去の自傷行為歴や、精神疾患の既往歴を確認 自傷行為の兆候となる言動(「痛みがほしい」「自分を罰したい」など)がないかを確認 薬物やアルコールの使用有無を確認し、それがリスクに繋がっていないかを評価 人間関係のトラブルや社会的孤立の有無を確認し、対人関係のストレスを評価 患者の身体的健康状態を確認し、慢性疾患や痛みが精神状態に影響していないか確認 自傷行為に至るトリガー(ストレス、トラウマなど)が存在しないかを確認 自殺念慮の有無を観察し、危険度を評価 |
援助計画 (T-P) | 自傷行為の兆候が見られた場合、患者の安全を確保し、医師やカウンセラーと連携して対応 安心できる環境を整え、患者がリラックスできる空間を提供し、見守りを行う 自傷行為の代替行動として、ストレス解消法(深呼吸、タイムアウト、瞑想など)を提供し、実践を支援 自傷行為に至らないよう、患者に対し日常的なストレス管理や感情のコントロール方法を指導 カウンセリングや精神科治療を通じて、感情やストレスの処理方法を強化 自傷行為を防ぐために、患者が自分の感情を言葉で表現できるよう支援 生活習慣の見直し(睡眠、栄養、運動)を行い、精神状態の安定を図る 患者が自己否定的な思考に陥らないよう、自己肯定感を高める活動を支援 家族や友人に対し、サポート体制を構築し、患者が孤立しないよう見守りを依頼 自傷行為に関するトリガーとなる環境(ストレスフルな状況や過度な負担)を避けるよう環境調整 |
教育計画 (E-P) | 自傷行為のリスクとその影響について患者や家族に説明し、予防策を強調 自傷行為の兆候やトリガーを自己認識できるよう、感情の振り返りや記録の方法を指導 ストレス管理技法(深呼吸、リラクゼーション法、瞑想など)を教え、日常生活で取り入れるよう推奨 自傷行為の代替行動(運動や創作活動など)を提案し、感情を適切に表現する手段を提供 自傷行為の早期発見のため、家族や友人に対し、リスクサインに気づく方法を説明し、協力を依頼 自傷行為を未然に防ぐため、日常的なサポート体制を家族と共有し、適切な見守りを促す 自己肯定感を高めるため、小さな成功体験を重ねることの重要性を説明し、患者の成長を支援 家族や介助者に、患者の感情に共感しつつ、感情表現をサポートする方法を指導 自傷行為のトリガーとなるストレス要因を避けるための工夫を教え、環境調整の重要性を説明 自傷行為に対する心理的な治療やカウンセリングの重要性を説明し、専門的支援の継続を促す |
類③-自殺行動リスク状態
コード:00289
- 定義
- 死ぬ意図をある程度伴う、自傷行為が起こりやすい状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 自殺行動リスク状態 |
長期目標 | 自殺行動を起こさず、精神的・身体的に安全な状態を維持できる |
短期目標 | 自殺行動のリスク要因を軽減し、適切な支援を受けながら自己を守ることができる |
観察計画 (O-P) | 自殺に関連する発言(「死にたい」「消えたい」など)の有無を定期的に確認 抑うつ、不安、無力感、絶望感などの精神症状を観察 睡眠不足や疲労感が精神状態に悪影響を与えていないか確認 自殺企図の既往歴や、過去の自傷行為の有無を確認 自殺行動に繋がる可能性のあるトリガー(生活の変化、対人トラブル、失業、病気など)を把握 薬物やアルコールの使用が自殺リスクに影響していないか確認 家族や友人との社会的なサポートの有無を観察し、孤立していないか確認 日常生活の中で活動性が低下していないか、意欲の減退や生活習慣の乱れを観察 患者の自己評価や将来に対する見通しを観察し、希望の有無を確認 患者の体調不良や慢性疾患が精神状態に影響を与えていないか確認 |
援助計画 (T-P) | 自殺の兆候が見られた場合、即座に安全な環境を確保し、必要に応じて医師やカウンセラーと連携 患者の不安や抑うつ感を軽減するため、リラクゼーション法(深呼吸、瞑想、リラクゼーション音楽など)を実施 安全で安心できる環境を整え、患者がリラックスできる空間を提供 必要に応じて薬物療法を調整し、抗うつ薬や精神安定剤の適切な使用を管理 患者が抱える問題を対話によって共有し、共感的な態度でサポート 自殺行動を引き起こす可能性のある物品(危険物、薬品など)を管理し、リスクを減らす 生活リズムを整えるため、適度な活動や休息、バランスの取れた食事を推奨 患者が自己評価を高められるよう、ポジティブな経験を提供し、小さな成功体験をサポート 家族や介助者に対して、患者のサポート方法を指導し、社会的孤立を防ぐための協力体制を強化 自殺リスクが高まる状況(孤立、強いストレス、不安の増大など)を予防し、環境調整を行う |
教育計画 (E-P) | 自殺の兆候やリスク要因について患者や家族に説明し、早期発見の重要性を強調 自殺のリスクを減らすためのストレス管理法(深呼吸、リラクゼーション技法など)を指導 家族や友人に、自殺行動の兆候や緊急時の対応方法を教え、見守りの協力を依頼 自己肯定感を高めるため、ポジティブな自己評価を促す方法を指導し、患者の成長を支援 自殺行動のトリガーとなる生活の変化やストレス要因を特定し、それを回避・管理する方法を指導 薬物やアルコールの依存が自殺リスクを高めることを説明し、依存を防ぐための方法を指導 家族や介助者に、患者が抱える精神的ストレスや感情の揺れに気づき、適切に対応する方法を指導 自殺行動を防ぐためのセルフケア(定期的な活動、趣味、社会参加など)の重要性を説明 精神的な安定を維持するため、定期的な医療機関の受診やカウンセリングの継続を推奨 自殺リスクの増加に繋がる兆候を家族にも説明し、早期対応を促す |
類④-汚染
コード:00181
- 定義
- 健康に悪影響を及ぼす量の環境汚染物質への曝露
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 汚染 |
長期目標 | 汚染の影響を受けず、健康な生活を維持できる |
短期目標 | 汚染に対するリスクを軽減し、安全な環境で生活できる |
観察計画 (O-P) | 患者が汚染物質(化学物質、病原体、放射性物質など)にさらされたかどうかを確認 患者のバイタルサイン(体温、脈拍、呼吸、血圧)を定期的に観察し、異常がないか確認 汚染による皮膚の発赤、発疹、潰瘍などの症状がないか確認 汚染物質による呼吸器症状(咳、喘鳴、息切れなど)を観察し、呼吸困難の兆候を早期に把握 汚染物質の摂取や吸入により消化器症状(嘔気、嘔吐、下痢など)が発生していないか確認 環境中に汚染源(不衛生な水、食品、空気など)が存在しないか確認 患者の免疫状態を観察し、感染リスクが高まっていないか評価 汚染物質の種類とその影響範囲を把握し、患者がそれにさらされるリスクを評価 汚染物質の影響が遅れて現れる可能性があるため、長期的な健康状態を観察 患者が精神的に不安定(不安、恐怖、ストレス)になっていないか確認し、精神状態を観察 |
援助計画 (T-P) | 汚染物質に接触した場合、速やかに清拭・洗浄を行い、身体から汚染物質を除去 汚染源のある環境から患者を安全な場所へ移動させ、汚染の影響を最小限にする 呼吸器症状がある場合、酸素療法や吸入療法を行い、呼吸状態を改善 必要に応じて、汚染物質に対する薬物療法や解毒剤の使用を検討 汚染された食物や水の摂取を避け、衛生的な食品や水分を提供 汚染の影響を防ぐため、患者の免疫力を高める栄養管理を実施 汚染による二次感染を防ぐため、汚染物質にさらされた部位の創傷ケアを徹底 患者が汚染物質に再びさらされないよう、適切な防護具(マスク、手袋、ガウンなど)の使用を推奨 患者に対して安全な行動(手洗い、汚染区域の回避)を指導し、自己防衛を強化 汚染に対する不安やストレスを軽減するため、心理的サポートを提供し、安心できる環境を整える |
教育計画 (E-P) | 汚染物質が身体に与える影響について患者や家族に説明し、早期に対処する重要性を強調 汚染にさらされた場合の対処法(速やかな洗浄、医療機関への受診など)を指導 安全な水や食品の選び方、衛生的な生活習慣(手洗い、消毒など)の実践方法を説明 汚染物質を回避するための生活環境の整備や行動(汚染区域に近づかない、換気の実施)を指導 汚染に対する防護具の正しい使用方法(マスク、手袋の着脱方法)を説明 患者が安心して生活できるよう、汚染のリスクを減らすための日常的な予防策を説明 汚染物質が発見された場合、速やかに報告し、適切な対応を取るように指導 汚染に関する不安やストレスが生じた場合、心理的なケアを求める重要性を説明 感染予防のため、免疫力を維持するための栄養管理や適度な運動の重要性を指導 汚染物質による健康リスクを家族にも説明し、家庭での対策と協力を促す |
類④-汚染リスク状態
コード:00180
- 定義
- 健康に悪影響を及ぼす量の環境汚染物質への曝露が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 汚染リスク状態 |
長期目標 | 汚染による健康被害を防ぎ、安全で健康的な生活を維持できる |
短期目標 | 汚染物質への接触リスクを軽減し、健康を守るための予防策を実施できる |
観察計画 (O-P) | 患者が汚染物質(化学物質、病原体、放射性物質、アスベストなど)にさらされる可能性がないか確認 住環境や職場環境の清潔度を確認し、汚染リスクのある物質や環境の有無を観察 汚染源(汚染された水、食品、空気、土壌)との接触の有無を確認 患者のバイタルサイン(体温、脈拍、呼吸、血圧)を定期的に観察し、異常がないか確認 汚染による皮膚症状(発赤、発疹、かゆみ)や呼吸器症状(咳、喘鳴)を観察 汚染された食品や水の摂取による消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛)の有無を確認 汚染による精神的な不安やストレスを観察し、患者の心理状態を把握 免疫状態(感染リスクが高まっているか)や基礎疾患を確認し、汚染の影響を評価 汚染物質が存在する地域や状況に関する最新情報を収集し、患者がそれにさらされるリスクを評価 汚染に関する患者の認識や予防策の実践状況を確認し、不足がないか観察 |
援助計画 (T-P) | 汚染物質との接触を防ぐため、安全な水や食品を提供し、清潔な生活環境を整える 汚染リスクがある環境(汚染された地域や物質)へのアクセスを制限し、汚染源から患者を遠ざける 必要に応じて防護具(マスク、手袋、保護服など)の着用を指導し、汚染物質との接触を防ぐ 定期的に手洗いを行い、手指衛生を徹底して汚染物質の接触を防ぐ 環境や食品の汚染リスクを減らすため、消毒や適切な廃棄物処理を行い、清潔を保つ 呼吸器症状がある場合、必要に応じて吸入療法や酸素療法を実施し、呼吸状態を管理 感染予防のために、適切な免疫力維持のための栄養管理と十分な休息を提供 汚染リスクのある地域や物質の最新情報を提供し、患者がリスクを避けるための行動を取れるよう支援 汚染に対する心理的な不安を軽減するため、安心できる環境を整え、心理サポートを行う 患者が自主的に汚染を防ぐ行動を取れるよう、具体的な手順を指導し、実践をサポート |
教育計画 (E-P) | 汚染物質が身体に与える影響や、リスクを減らすための方法について患者や家族に説明 安全な水や食品の選び方、汚染源の回避方法を指導し、汚染リスクを軽減する生活習慣を推奨 汚染された場所や物に接触した際の対処法(手洗い、汚染物の廃棄、医療機関への受診など)を指導 手洗いや消毒の重要性を強調し、適切な手指衛生の方法を指導 患者が日常生活で汚染リスクを避けるための行動(清掃、換気、食材管理)を実践できるように支援 防護具の適切な使用方法(マスクや手袋の着用と脱着方法)を説明し、正しい使用を指導 汚染に関する正確な情報を提供し、不安や誤解を解消するための教育を行う 感染リスクを最小限に抑えるため、適切な栄養管理と免疫力強化のための食事を推奨 精神的な不安やストレスが増加した場合は、医療機関やカウンセリングを受けるよう促す 家族にも汚染リスクについて説明し、協力してリスク軽減に努めるよう指導 |
類④-労働災害リスク状態
コード:00265
- 定義
- 仕事関連の事故や病気が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 労働災害リスク状態 |
長期目標 | 労働災害を回避し、安全で健康的な労働環境を維持できる |
短期目標 | 労働災害のリスクを軽減し、安全に仕事を遂行できる |
観察計画 (O-P) | 職場環境(作業場所の整理整頓、危険物の取り扱い、安全設備の有無)を定期的に確認 作業中の身体姿勢や動作を観察し、不適切な姿勢や無理な動作がないか確認 労働時間や休憩状況を観察し、過労や疲労蓄積がないか確認 危険物(化学物質、重機、機械など)の取り扱い状況を観察し、安全が確保されているか確認 職場での騒音や照明が作業に影響を与えていないか確認 使用している保護具(ヘルメット、マスク、手袋など)の正しい装着を確認 精神的ストレスや過度な緊張が作業に影響を与えていないか確認 職場内での人間関係やコミュニケーションの状況を観察し、トラブルが発生していないか確認 職場で発生した過去の労働災害やヒヤリ・ハットの状況を把握し、リスクが再発していないか確認 患者の既往歴や健康状態を観察し、体力や健康状態が業務に影響していないか確認 |
援助計画 (T-P) | 労働災害を防ぐため、作業環境を定期的に点検し、危険箇所の改善や安全対策を実施 作業に適した安全装備(ヘルメット、保護メガネ、手袋など)を正しく使用できるよう指導 無理のない体位や姿勢を保てるよう、作業姿勢の改善をサポートし、必要に応じて体操やストレッチを推奨 過労や疲労を防ぐため、適切な労働時間管理や休憩時間の確保を支援 機械や重機の操作時、適切な使い方を徹底し、定期的なメンテナンスを行うよう促す 危険物の取り扱いや保管方法について安全手順を再確認し、適切な管理をサポート 職場でのコミュニケーションを円滑にするため、定期的なミーティングや報告体制を整える ストレスを軽減するため、リラクゼーションやストレスマネジメントを取り入れるよう支援 過去の労働災害や危険事例を共有し、再発防止策を立てる 患者の体力や健康状態に応じた作業内容を見直し、必要に応じて負担を軽減 |
教育計画 (E-P) | 労働災害のリスク要因と予防策について患者や職場の関係者に説明し、安全意識を高める 安全装備や保護具の正しい使用方法と、その重要性を指導し、日常的に使用するよう促す 職場での危険物や機械の取り扱いに関する安全手順を再確認し、適切に対応できるよう教育 無理な動作や不適切な姿勢を避けるため、作業中の体位や姿勢に関する知識を提供 休憩を適切に取り、過労や疲労蓄積を防ぐためのセルフケア方法を説明 職場でのストレス管理やリラクゼーション法を指導し、精神的な健康を維持する方法を教える 職場内のコミュニケーションや協力体制の重要性を説明し、労働災害防止に向けた連携を促す 労働災害や事故発生時の対応方法(緊急連絡、応急処置など)を教育し、迅速な対応を促す 過去の労働災害事例を共有し、その予防策を指導し、同様の事故を防ぐ 健康状態や体力に応じた作業の進め方を指導し、過度な負担を避けるための工夫を教える |
類④-中毒リスク状態
コード:00037
- 定義
- 健康に悪影響を及ぼす量の薬物や危険物への不慮の曝露、あるいはそれらの摂取が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 中毒リスク状態 |
長期目標 | 中毒を予防し、安全な生活環境を維持できる |
短期目標 | 中毒のリスク要因を軽減し、早期に適切な対応ができる |
観察計画 (O-P) | 中毒リスクのある物質(薬物、化学物質、アルコール、食品、ガスなど)への接触状況を確認 患者のバイタルサイン(体温、脈拍、呼吸、血圧)を定期的に観察し、中毒の早期兆候を把握 中毒の兆候(めまい、吐き気、嘔吐、下痢、呼吸困難、意識混濁、発疹)がないか観察 患者の服用している薬やサプリメントの種類、量を確認し、過剰摂取や相互作用のリスクを評価 患者の住環境や職場での有害物質(農薬、洗剤、塗料、ガス)の取り扱いや保管状況を確認 患者が不適切なアルコールや薬物の使用を行っていないか確認 食事内容を観察し、食中毒のリスクがないか確認(期限切れの食品、生食など) 中毒のリスクを高める精神的ストレスや不注意な行動の有無を確認 患者が中毒に対する知識を持っているか、予防策を実施しているかを確認 環境中の有毒物質(汚染水、汚染空気)にさらされるリスクがないか確認 |
援助計画 (T-P) | 中毒のリスクがある物質(薬、化学物質、アルコールなど)を適切に管理し、患者が安全に使用できるようサポート 患者の服用薬の管理を徹底し、薬物の誤用や過剰摂取を防ぐためのスケジュールを作成 中毒症状が見られた場合、速やかに解毒措置や適切な治療を実施 有害物質を安全に取り扱うため、患者に対して保護具(手袋、マスク)の使用を促す 食品中毒を予防するため、食材の適切な管理(保存方法、調理方法)を指導し、衛生的な環境を提供 アルコールや薬物の乱用を防ぐため、依存症の兆候がある場合はカウンセリングやリハビリを支援 患者の精神的なストレスを軽減するため、リラクゼーション法やストレス管理を導入 患者が誤って中毒物質に接触した場合、迅速な対応(吐かせるか、飲ませるかなど)と医療機関への搬送をサポート 中毒リスクのある家庭用品(洗剤、薬、化学薬品)の保管場所を見直し、安全な環境を整える 環境中の汚染物質に対する適切な防御策(換気、フィルターの設置)を実施し、患者が安心して過ごせるよう支援 |
教育計画 (E-P) | 中毒のリスクがある物質(薬物、アルコール、化学物質)についての知識を患者や家族に提供し、注意を促す 薬物の正しい服用方法や、薬物の相互作用に関する知識を指導し、過剰摂取を防ぐ 有害物質を取り扱う際の適切な安全手順(保護具の着用、換気、保管方法)を説明 食中毒を予防するため、食品の適切な管理方法(消費期限、調理方法、保存方法)を説明 アルコールや薬物依存のリスクを説明し、乱用を防ぐための対策やサポートを提供 環境中の有害物質(汚染水や空気)のリスクについて説明し、適切な予防策を実践するよう指導 中毒症状が発生した場合の初期対応方法(医療機関への連絡、応急処置)を説明し、迅速に対応できるよう指導 家庭内での危険物の保管場所や使用時の注意点を家族に説明し、安全管理の重要性を強調 精神的なストレスが中毒リスクを高める可能性があるため、日常生活でのストレス管理法を指導 患者が中毒予防のために自己管理ができるよう、定期的なフォローアップと教育を行う |
類⑤-ヨード造影剤有害反応リスク状態
コード:00218
- 定義
- 造影剤注入後7日以内に、有害または予期せぬ反応が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 ヨード造影剤有害反応リスク状態 |
長期目標 | ヨード造影剤による有害反応を回避し、安全に検査や治療を受けられる |
短期目標 | ヨード造影剤の使用に伴う有害反応を予防し、早期に対応できる |
観察計画 (O-P) | ヨード造影剤投与前にアレルギー歴や既往歴(過去の造影剤反応、喘息、甲状腺疾患、アトピー性皮膚炎など)を確認 患者の腎機能(クレアチニン、BUN)を確認し、腎障害リスクを評価 造影剤投与後、早期アレルギー反応(発疹、かゆみ、じんましん、呼吸困難、顔面浮腫)の有無を観察 呼吸状態(喘鳴、咳、呼吸困難)を定期的に確認し、異常がないか観察 バイタルサイン(血圧、脈拍、体温、呼吸数)を造影剤投与後に定期的に測定し、有害反応の早期兆候を確認 造影剤投与後、遅発性反応(発熱、皮疹、腎機能障害など)の有無を観察 患者が訴える違和感や不快感(喉のかゆみ、息苦しさ、胸部圧迫感)を聴取し、早期対応 投与前に適切な水分摂取状況を確認し、造影剤の排泄を促進するための水分管理ができているか確認 高リスク患者(高齢者、腎機能低下患者、糖尿病患者)の造影剤使用後の経過を重点的に観察 造影剤投与後の腎機能変化(尿量減少、むくみ、クレアチニン値の上昇)を観察し、腎障害の兆候を早期発見 |
援助計画 (T-P) | ヨード造影剤に対するアレルギー歴がある場合、代替の造影剤の使用やプレメディケーション(抗ヒスタミン薬、ステロイド)を検討 造影剤投与後、バイタルサインの定期的なモニタリングを行い、有害反応が疑われた場合、速やかに対応 呼吸困難やアナフィラキシー反応が発生した場合、直ちに酸素投与やエピネフリンの使用など、適切な救急処置を実施 造影剤の排泄を促進するため、投与後に十分な水分補給を行い、造影剤が体内に長く留まらないようにする 腎機能に負担をかけないよう、造影剤使用後の腎機能の変化を監視し、必要に応じて利尿薬や水分管理を行う ヨード造影剤使用後、症状がなくても患者を一定時間観察し、遅発性反応の早期発見と対応 投与前に患者に対してヨード造影剤に関する説明を行い、アレルギー反応や不快感があればすぐに報告するよう促す 甲状腺疾患がある患者には、ヨード造影剤が甲状腺機能に与える影響を考慮し、適切なモニタリングを行う 造影剤投与後、軽度の症状(発疹、かゆみ)が見られた場合、抗ヒスタミン薬やステロイドを投与 造影剤使用前に、リスクが高い患者に対して予防的処置を行い、有害反応のリスクを軽減 |
教育計画 (E-P) | ヨード造影剤の使用目的とリスクについて、患者や家族に事前に説明し、有害反応の兆候を理解させる 造影剤投与後の副作用(発疹、呼吸困難、むくみなど)の早期発見と報告の重要性を説明 十分な水分摂取が造影剤の排泄を助けることを説明し、投与後の水分補給を推奨 アレルギー歴や既往歴(喘息、甲状腺疾患など)を持つ患者に対し、造影剤使用時のリスクについて説明 高リスク患者(腎機能低下や糖尿病患者)には、造影剤が腎臓に与える影響とその対策を説明 プレメディケーションの必要性や、その効果について説明し、患者に納得してもらう 造影剤使用後の遅発性反応に注意を払うよう説明し、異常があればすぐに報告するよう促す 甲状腺機能に影響を与える可能性があることを説明し、甲状腺疾患を持つ患者には適切な対処方法を指導 不安やストレスを軽減するため、造影剤使用中に起こり得る軽度の症状についても説明し、安心させる 自宅での体調変化(発疹、呼吸困難、尿量減少)があれば、速やかに医療機関に連絡するよう指導 |
類⑤-アレルギー反応リスク状態
コード:00217
- 定義
- 多様な物質に対して、過剰な免疫反応や応答が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 アレルギー反応リスク状態 |
長期目標 | アレルギー反応を回避し、安全に治療や生活を続けられる |
短期目標 | アレルギー反応のリスク要因を軽減し、早期に適切な対応ができる |
観察計画 (O-P) | 患者のアレルギー既往歴(薬物、食品、環境アレルゲンなど)を確認し、アレルギー反応のリスクを評価 アレルギーの初期兆候(発疹、かゆみ、じんましん、顔面浮腫)を定期的に観察 呼吸状態(喘鳴、呼吸困難、咳)を確認し、アナフィラキシーの兆候がないか観察 バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、体温)を定期的に観察し、異常がないか確認 食物や薬物の新規摂取後の症状(皮膚症状や消化器症状など)を観察し、アレルギーの有無を確認 投与される薬剤や注射の成分を確認し、アレルギーの原因となる物質が含まれていないか確認 環境中のアレルゲン(花粉、ハウスダスト、ペットの毛)への反応を観察 患者がアレルギー反応の兆候(息苦しさ、喉のかゆみ、めまい)を感じていないか聴取 アレルギー反応のリスクが高い患者(既往歴がある患者、免疫機能に問題がある患者など)に対し、定期的な経過観察を行う ストレスや疲労などがアレルギー反応を引き起こしていないか、患者の精神的・身体的な状態を確認 |
援助計画 (T-P) | アレルギー反応が疑われる場合、速やかにアレルゲンの投与や摂取を中止し、患者の状態を安定させる 呼吸困難やアナフィラキシーが発生した場合、直ちに酸素投与、アドレナリンの投与など緊急対応を行う アレルギー反応が出た際の軽症状には抗ヒスタミン薬やステロイドを使用し、症状を管理 患者が過去にアレルギー反応を示した物質のリストを作成し、他の医療従事者と共有して事故を防止 環境アレルゲン(ハウスダスト、ペット、花粉など)を減らすために、空気清浄機の使用や室内清掃を徹底 食物アレルギーのリスクを避けるため、食事内容や食材の成分表を確認し、アレルゲンを含む食品を除去 アレルギー歴がある場合、造影剤や新薬の使用前に、プレメディケーション(抗ヒスタミン薬など)を実施 皮膚症状が強い場合、保湿剤や抗炎症薬を使用して皮膚の炎症を軽減 患者が自己管理できるよう、エピペン(エピネフリン自己注射器)の使用方法を指導し、緊急時に適切に対応できるよう支援 定期的なフォローアップを行い、アレルギーの症状やリスク要因が変化していないか確認 |
教育計画 (E-P) | アレルギー反応の兆候(発疹、息苦しさ、顔面浮腫など)とそのリスクを患者や家族に説明し、早期発見の重要性を強調 アレルギーを引き起こす可能性がある食物や薬物を避けるための方法を指導し、成分表の読み方を説明 環境中のアレルゲンを避けるため、適切な室内環境の整備(換気、掃除、空気清浄機の使用)を推奨 アレルギー反応が起こった際、速やかに医療機関を受診する重要性を説明し、適切な対応を促す アレルギー反応が出た場合の対処法(抗ヒスタミン薬の服用、エピペンの使用)を指導し、家族も含めて実践できるようにする 患者が薬を服用する際、過去にアレルギーを起こした薬剤を確認するよう指導し、医療者に必ず報告するよう説明 ストレスや疲労がアレルギー反応を悪化させることを説明し、適切な休息とストレス管理の方法を指導 食物アレルギーがある場合、外食時にアレルギー成分が含まれていないかを確認する方法を説明 アレルギー反応の予防策として、日常生活でのセルフケア方法を教え、リスクを最小限に抑えるよう指導 家族にもアレルギー反応の緊急時対応を教え、患者の安全を守るためのサポート体制を構築するよう促す |
類⑤-ラテックスアレルギー反応リスク状態
コード:00042
- 定義
- 天然ゴムラテックス製品またはラテックス反応性食品に対して過敏反応が起こりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 ラテックスアレルギー反応リスク状態 |
長期目標 | ラテックスによるアレルギー反応を回避し、安全な環境で日常生活や治療を受けることができる |
短期目標 | ラテックス製品への接触を防ぎ、アレルギー反応のリスクを軽減できる |
観察計画 (O-P) | ラテックスアレルギーの既往歴や、過去にラテックス製品に接触した際の反応(発疹、かゆみ、呼吸困難など)を確認 ラテックス製品に触れた後の早期アレルギー反応(じんましん、発疹、かゆみ)の有無を観察 呼吸状態(喘鳴、咳、呼吸困難)を定期的に観察し、重篤なアナフィラキシーの兆候がないか確認 バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、体温)を定期的に確認し、異常がないか観察 患者の生活環境(職場や家庭)でラテックス製品(手袋、風船、ゴム製品など)を使用していないか確認 投与される薬剤や使用する医療機器にラテックスが含まれていないか確認 ラテックス以外のアレルギー(果物:バナナ、キウイ、アボカドなどの交差反応)に対する反応を確認 ラテックス製品に触れた際に発生するかゆみや腫れ、発疹などの皮膚症状を観察 患者が訴える違和感や不快感(皮膚のかゆみ、口腔内の不快感、呼吸の苦しさ)を聴取し、アレルギー反応の早期発見に努める ストレスや疲労、環境要因がアレルギー反応を引き起こしていないか、患者の心理的・身体的状態を確認 |
援助計画 (T-P) | ラテックスアレルギーの既往がある患者には、ラテックス製品を使用せず、代替品(ニトリル手袋、ビニール製品など)を提供 医療処置や日常ケアにおいて、ラテックスフリーの医療用品や機器を使用 アレルギー反応が出た場合、速やかにラテックス製品を除去し、必要に応じて抗ヒスタミン薬やステロイドを投与 重度のアレルギー反応が見られた場合、酸素投与やアドレナリン注射など、迅速な対応を実施 患者がラテックスに触れるリスクがある場面(職場や学校)では、ラテックス製品の使用を制限し、安全な環境を整える ラテックス製品が多く使用されている医療機関や公共施設での対策(事前のアレルギー申告、ラテックスフリーの物品使用)を推奨 ラテックス製品への接触が避けられない場合、プレメディケーション(抗ヒスタミン薬、ステロイド)を投与し、予防策を講じる 患者にエピペン(エピネフリン自己注射器)の使用方法を指導し、アナフィラキシーが発生した場合に迅速に対処できるようにする ラテックス以外の交差反応が起こりやすい果物(バナナ、キウイ、アボカドなど)を避けるよう食事指導を行う 患者の生活環境や職場でラテックスアレルギーの対策を徹底するため、周囲の協力を得て予防策を実施 |
教育計画 (E-P) | ラテックスアレルギーのリスクと、アレルギー反応の初期兆候(発疹、呼吸困難など)について患者や家族に説明し、早期発見の重要性を強調 患者の生活環境からラテックス製品を除去する方法(ラテックスフリーの製品選択)を説明 医療機関や職場でラテックス製品の使用が必要な場合、事前に申告する重要性を説明し、ラテックスフリーの物品使用を推奨 アレルギー反応が発生した際の対処法(エピペンの使用、医療機関への速やかな連絡)を指導し、実践できるようにする 交差反応の可能性がある食品(バナナ、キウイ、アボカドなど)を避けるための食事管理を指導 エピペンを携帯する必要性と、その使用タイミングについて患者と家族に説明し、適切な使用方法を教える アレルギー反応が悪化しないよう、日常生活でストレスや疲労を軽減する方法を指導 ラテックス製品の特定が困難な場合、製品表示の確認や専門家への相談を促し、適切な対策を講じる ラテックスアレルギー反応の予防策や生活環境の改善方法を家族にも説明し、協力体制を整える 患者がラテックスに対するリスクを認識し、自ら安全な行動を取れるよう、定期的な教育を行う |
類⑥-高体温
コード:00007
- 定義
- 体温調節障害により、深部体温が日内の正常範囲を上回っている状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 高体温 |
長期目標 | 体温を正常範囲に維持し、身体機能を安定させる |
短期目標 | 体温上昇を抑え、体温調節機能が回復する |
観察計画 (O-P) | 体温を定期的に測定し、体温の変化を記録 バイタルサイン(脈拍、呼吸数、血圧)を観察し、体温上昇による全身状態の変化を確認 患者の皮膚の状態(発赤、乾燥、汗の量)を観察し、熱の放散状況を確認 高体温に伴う症状(倦怠感、頭痛、悪寒、発汗過多、口渇)の有無を確認 水分摂取量と尿量を記録し、脱水の有無を観察 高体温の原因となる可能性のある感染兆候(局所的な発赤、腫脹、疼痛、膿の排出など)を観察 胃腸症状(悪心、嘔吐、下痢)の有無を観察し、体温上昇に伴う消化器系への影響を評価 精神状態(混乱、不安、興奮など)を観察し、高体温による神経系への影響を確認 血液検査(白血球数、CRPなど)の結果を確認し、感染や炎症の有無を評価 環境温度や湿度、衣類の状態を確認し、熱中症などの外的要因を排除 |
援助計画 (T-P) | 体温を下げるために、氷枕や冷却シートを使用し、頭部や脇、鼠径部を冷やす 室温を調整し、適切な換気や扇風機の使用などで体温調整をサポート 必要に応じて解熱剤(アセトアミノフェン、イブプロフェンなど)を投与し、体温を下げる 十分な水分補給を促し、体内の水分バランスを保つ(経口水分補給、必要に応じて輸液) 患者に薄手の衣類を着用させ、適切な衣類選択により熱がこもらないようにする 高体温による体力低下を防ぐため、患者に安静を保たせ、エネルギー消費を最小限にする 感染が疑われる場合は、抗生物質など適切な治療を開始 患者に冷たい飲み物やゼリーを摂取させ、体内からの冷却を促す 体温が著しく高い場合(39°C以上)、緊急対応として冷水浴や物理的冷却法を使用し、速やかに体温を下げる 高体温の原因(感染症、炎症、薬物反応など)を特定し、その原因に応じた治療を実施 |
教育計画 (E-P) | 体温を定期的に測定する重要性を患者や家族に説明し、体温の変化に気をつけるよう促す 水分補給の重要性を説明し、特に高温環境下ではこまめに水分を摂取するよう指導 高体温時に身体を冷やす方法(冷却シートや氷枕の使用、適切な室温の維持)を説明 解熱剤の使用方法やその効果、使用時の注意点を説明し、自己判断での乱用を防ぐ 感染症が高体温の原因となる可能性があるため、感染予防策(手洗い、マスク着用、衛生管理)を指導 薄手の衣類を着用し、体温調節がしやすい環境を整える方法を説明 高体温に伴う脱水のリスクを説明し、尿量や色に注意して水分摂取量を管理する重要性を指導 高体温が続く場合、速やかに医療機関を受診する必要があることを説明 発熱が家族内で伝染する場合、適切な隔離と感染予防策を指導 体温が高い状態が精神状態や集中力に影響を与えることを説明し、患者が日常生活で無理をしないように助言 |
類⑥-低体温
コード:00006
- 定義
- 生後28日を超える人で、深部体温が日内の正常範囲を下回っている状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 低体温 |
長期目標 | 体温を正常範囲に維持し、低体温による合併症を予防できる |
短期目標 | 体温を安全な範囲まで回復させ、体温調節機能が安定する |
観察計画 (O-P) | 体温を定期的に測定し、低体温の程度と変動を観察 バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数)を確認し、低体温による循環・呼吸機能の低下を早期に発見 皮膚の状態(蒼白、冷感、チアノーゼ)を観察し、末梢循環の状態を確認 低体温に伴う症状(震え、倦怠感、無力感、混乱、判断力の低下、言語障害)の有無を観察 脱水や電解質異常の兆候(尿量減少、口渇、筋痙攣など)を観察 患者の意識レベルを定期的に確認し、意識混濁や眠気が強くなっていないか確認 寒冷暴露のリスクがある環境(低温の部屋、外部環境)を確認し、患者が寒冷にさらされていないか確認 血糖値や酸素飽和度を確認し、低血糖や酸素不足が低体温に影響を与えていないか評価 低体温の原因となる可能性のある疾患(甲状腺機能低下症、感染症、低血糖)の有無を確認 環境要因(湿度、衣服、風など)が低体温に影響していないか確認 |
援助計画 (T-P) | 患者の体を温めるため、毛布や暖房器具を使用し、室温を適切に管理する 温かい飲み物や食べ物を提供し、体内からの体温回復を促進 必要に応じて、加温毛布や温熱パッドを使用し、体全体を均等に温める 体温が著しく低下している場合、医療機関で加温輸液や温水浴を行い、体温を速やかに回復 患者が寒さを感じないように、冷たい床や窓の近くを避け、暖かい場所に配置する 体温回復後もバイタルサインの変動を監視し、再度の低体温を防止 低体温による筋肉の硬直や痛みを緩和するため、優しく体をマッサージし、血流を促進 患者に適切な水分摂取を促し、脱水や電解質バランスの崩れを防ぐ 低体温の原因となっている疾患(甲状腺機能低下症、感染症など)の治療をサポート 屋外活動が必要な場合は、暖かい衣服や手袋、帽子を着用するよう指導し、寒冷環境での安全を確保 |
教育計画 (E-P) | 低体温のリスクとその症状について患者や家族に説明し、早期発見の重要性を強調 適切な防寒具(帽子、手袋、マフラーなど)を着用し、寒冷環境に適応できる方法を指導 室温の管理方法や、暖房器具の安全な使用法を説明し、暖かい環境を維持する方法を教える 低体温時の正しい対応法(温かい飲み物の摂取、冷たい衣類の脱衣、加温法など)を説明 水分補給の重要性を説明し、低体温の予防として十分な水分摂取を推奨 低血糖が低体温のリスクを高めることを説明し、適切な食事の摂取と血糖値管理の重要性を指導 低体温が発生するリスクが高い環境や状況(風が強い、湿度が高い、雨に濡れるなど)を避ける方法を教える 甲状腺機能低下症や他の疾患が低体温に影響する可能性について説明し、適切な治療を継続するよう促す 外出時に気温が低い場合、屋外での活動を制限し、体温を守るための対策を実施するよう指導 患者が低体温を予防するために自宅で実践できる簡単な方法を説明し、日常生活に取り入れるよう助言 |
類⑥-低体温リスク状態
コード:00253
- 定義
- 生後28日を超える人で、体温調節障害により、深部体温が日内の正常範囲を下回りやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 低体温リスク状態 |
長期目標 | 低体温を回避し、正常な体温を維持できる |
短期目標 | 低体温を予防するためのリスク要因を軽減し、体温調節機能が保たれる |
観察計画 (O-P) | 体温を定期的に測定し、低体温の兆候がないか観察 バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数)を観察し、循環や呼吸機能の変化を確認 皮膚の状態(蒼白、冷感、チアノーゼ)を観察し、末梢循環の低下兆候がないか確認 低体温のリスクが高まる寒冷環境への曝露の有無(低温の室内、屋外での活動など)を確認 脱水や栄養状態を評価し、低体温を引き起こす可能性がある要因を把握 患者の着用している衣服や寝具の防寒性を確認し、体温維持に適しているかを評価 低体温リスクのある既往歴(甲状腺機能低下症、栄養失調、低血糖、ショックなど)の有無を確認 精神状態(意識レベルの低下や混乱)の変化を観察し、低体温による神経系への影響を評価 薬物の使用歴(麻酔、鎮静剤など)を確認し、低体温を引き起こす可能性がないかを評価 患者の体力や免疫力が低下していないか確認し、低体温リスクが増加していないか評価 |
援助計画 (T-P) | 寒冷環境での低体温リスクを減らすため、暖かい環境を提供し、室温を適切に管理 防寒具(帽子、手袋、毛布など)を使用して体温を保ち、寒さから身体を守るよう支援 適切な水分補給と栄養補給を行い、体温維持のために体力を保つ 冷たい床や窓から離れた場所で休むように指導し、低体温を予防 屋外活動が必要な場合は、暖かい衣類を着用し、寒冷暴露を最小限に抑えるよう指導 身体を温めるための温かい飲み物や食事を提供し、体温を内側から維持 長時間の外出を避け、低体温のリスクを減らすために休憩をとるように指導 低体温を予防するため、患者の皮膚状態を観察し、冷感や冷えを感じた場合に速やかに温める処置を行う 患者に適切な衣類選択を指導し、寒冷環境での安全対策を実施 低体温リスクのある疾患(甲状腺機能低下症、低血糖など)の治療を適切に行い、体温維持をサポート |
教育計画 (E-P) | 低体温のリスク要因や予防策(寒冷環境への暴露を避ける、適切な防寒具の使用)について患者や家族に説明 寒冷環境での活動時に体温が低下する危険性について説明し、温かい衣服や手袋、帽子の着用を推奨 低体温の初期症状(震え、冷感、疲労、意識混濁など)の兆候を家族や患者に説明し、早期対応を促す 体温維持のために、栄養補給と水分補給の重要性を説明し、適切な食事管理を指導 屋外活動中に低体温になりそうな場合は、休憩をとり、身体を温めるための対策(温かい飲み物の摂取、室内に避難)を行うよう指導 暖房器具や毛布の適切な使用法を指導し、低体温予防に向けた安全な生活環境の整備を推奨 低体温に関連する健康リスク(特に高齢者や小児、慢性疾患患者)について説明し、予防策を徹底 甲状腺機能低下や低血糖など、低体温を引き起こす疾患に対する自己管理方法を説明し、定期的な検査を推奨 冷感や体温低下を感じた場合、速やかに医療機関を受診する重要性を説明 家族にも低体温予防策を共有し、患者が適切なケアを受けられるよう協力を促す |
類⑥-新生児低体温
コード:00280
- 定義
- 新生児の深部体温が、日内の正常範囲を下回っている状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 新生児低体温 |
長期目標 | 新生児の体温を正常範囲に維持し、低体温による合併症を予防する |
短期目標 | 低体温を早期に回復し、適切な体温調節ができる状態にする |
観察計画 (O-P) | 新生児の体温を定期的に測定し、低体温の兆候を早期に把握(特に腋窩温で36.5°C以下の場合) バイタルサイン(心拍数、呼吸数、酸素飽和度)を確認し、低体温による循環や呼吸機能の変化を観察 皮膚の状態(蒼白、冷感、チアノーゼ)を確認し、末梢循環の状態を評価 哺乳量や尿量、便量を観察し、低体温に伴う代謝機能の変化を確認 低体温のリスク要因(低出生体重、未熟児、冷えた環境への暴露など)の有無を確認 新生児の活動性や筋緊張を観察し、低体温に伴う活動低下や不活発さを確認 新生児が震えや興奮状態にないか、また異常な行動(無反応、過剰な興奮)がないか確認 母親とのスキンシップや授乳状況を確認し、低体温予防に向けた環境調整ができているか評価 母親の産後の体調や生活環境を観察し、適切な温かさが提供されているか確認 室温や保温状態を確認し、新生児が適切な温度でケアを受けられているか評価 |
援助計画 (T-P) | 新生児の体温を維持するために、毛布や保温器を使用し、適切な保温環境を提供 必要に応じて、暖房器具を使用して室温を調整し、新生児が寒冷環境にさらされないよう管理 新生児が適切に保温されるように、帽子、手袋、靴下などを着用し、身体の冷えを防止 母親と新生児のスキンシップ(カンガルーケア)を促し、母親の体温を利用して新生児を温める 哺乳を促進し、エネルギー補給を助け、低体温を予防 必要に応じて保育器を使用し、低体温を迅速に改善するための暖かい環境を提供 新生児の衣類や寝具の温かさを確認し、適切な保温を維持するために調整 哺乳が不十分な場合や低血糖が疑われる場合、適切な栄養補給(経口または経静脈)を行う 新生児が過度に冷える可能性のある環境(換気口の近く、冷たい床や窓のそば)を避ける 低体温の原因となっている要因(未熟児、低出生体重など)に応じたケアを実施し、必要に応じて専門医と連携 |
教育計画 (E-P) | 新生児の体温調整機能が未発達であることを説明し、適切な保温の重要性を家族に伝える 室温や衣類、寝具の選び方について、具体的な方法を説明し、適切な温度管理を実施できるよう指導 母親に対して、カンガルーケアの重要性を説明し、授乳時に新生児を温める方法を実践させる 低体温の兆候(震え、蒼白、冷感、活動低下)を家族に説明し、早期に対応できるようにする 新生児が冷えるリスクが高い状況(湿った衣類、寒冷環境)を避ける方法を説明 新生児の哺乳が十分であるかを観察し、適切な栄養補給が低体温予防に重要であることを説明 低体温時の対処法(暖かい衣類や毛布で包む、暖房器具の使用)を指導し、緊急時の対応法を教える 室温の管理方法を説明し、特に冬季やエアコンの使用時に適切な温度設定を維持するよう指導 新生児が体温を維持できるよう、定期的に体温測定を行い、その結果に基づいてケアを行う重要性を強調 家族全員に対して、新生児の体温管理に関する知識を共有し、協力して低体温を防ぐ環境を整える |
類⑥-新生児低体温リスク状態
コード:00282
- 定義
- 新生児の深部体温が、日内の正常範囲を下回りやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 新生児低体温リスク状態 |
長期目標 | 新生児が低体温を回避し、安全に適切な体温を維持できる |
短期目標 | 低体温のリスク要因を軽減し、体温調節機能を確保する |
観察計画 (O-P) | 新生児の体温を定期的に測定し、低体温の早期兆候を観察 バイタルサイン(心拍数、呼吸数、酸素飽和度)を定期的に確認し、低体温による循環・呼吸機能への影響を評価 皮膚の状態(冷感、蒼白、チアノーゼ)を観察し、末梢循環の低下がないか確認 哺乳量や尿量、便量を観察し、低体温に伴う代謝機能の変化を確認 新生児の行動状態(活動性、泣き声の強さ、筋緊張)を観察し、低体温による不活発さや活動低下がないか評価 室温や保温具(毛布、衣類)の使用状況を観察し、新生児が適切に保温されているか確認 出生時の体重や妊娠期間を確認し、低出生体重児や未熟児に特有の低体温リスクがないか評価 母子間のスキンシップや授乳状況を観察し、母親の体温を利用した保温ができているか確認 新生児の体温を低下させる環境要因(風、湿気、寒冷な室内など)がないか確認 母親や家族の保温ケアに対する理解と実施状況を観察し、低体温予防が適切に行われているか確認 |
援助計画 (T-P) | 新生児を保温するため、毛布や保温器具(保育器、加温パッド)を使用し、適切な体温管理を行う 室温を24〜26°Cに保つよう調整し、新生児が冷えない環境を整える 母子間のスキンシップ(カンガルーケア)を促進し、母親の体温を利用して新生児を保温する 新生児の衣類や寝具を確認し、体温維持に適したものを選ぶ(帽子、手袋、靴下など) 十分な栄養補給を促進し、体温維持に必要なエネルギーを確保するための哺乳支援を行う 必要に応じて保育器を使用し、低体温リスクが高い新生児に適切な温度環境を提供 新生児が過度に冷えないよう、風や湿気を避けるために部屋の換気や湿度管理を調整 新生児が冷える可能性のある水浴や清拭のタイミングや方法を調整し、保温効果を維持 新生児の体温が低下するリスクが高い場合、定期的に体温を測定し、早期介入ができる体制を整える 母親に対して、新生児の保温方法(適切な衣服選択、環境調整、スキンシップ)を指導し、家庭でも実践できるよう支援 |
教育計画 (E-P) | 新生児の体温調整機能が未熟であることを説明し、低体温リスクを理解させ、適切な保温の重要性を強調 室温の管理方法や保温具(毛布、帽子、手袋、靴下)の適切な使用方法を説明 母親に対して、カンガルーケアの重要性を説明し、授乳時に新生児を温める方法を実践させる 低体温の兆候(震え、冷感、活動低下)を家族に説明し、早期に対応できるよう促す 新しく生まれた赤ちゃんが寒冷環境にさらされないように、適切な衣服や寝具の選び方を指導 室温や湿度の適切な管理を説明し、家庭での新生児の快適な温度環境を維持する方法を教える 十分な栄養が低体温予防に重要であることを説明し、定期的な哺乳を促進 低体温リスクがある新生児に対して、定期的な体温測定の重要性を説明し、異常があれば迅速に報告するよう指導 新生児が外出する際の防寒対策(外出時の衣類選択、温かい場所での休憩)について説明 家族全員が新生児の体温管理に関する知識を共有し、協力して適切なケアを行うよう促す |
類⑥-周術期低体温リスク状態
コード:00254
- 定義
- 手術の1時間前から24時間後までの間に、予期せずに深部体温が36℃以下になりやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 周術期低体温リスク状態 |
長期目標 | 手術中および術後に低体温を予防し、正常な体温を維持できる |
短期目標 | 手術中および術後に低体温のリスク要因を軽減し、体温を安定させる |
観察計画 (O-P) | 術前、術中、術後に体温を定期的に測定し、低体温の早期兆候を観察 バイタルサイン(血圧、脈拍、呼吸数、酸素飽和度)を確認し、低体温による循環・呼吸機能への影響を評価 皮膚の状態(冷感、蒼白、チアノーゼ)を観察し、末梢循環の低下がないか確認 術中の麻酔による体温低下リスクを評価し、麻酔中の体温変化を観察 術中・術後に使用する点滴や輸液の温度を確認し、冷たい液体が低体温の原因となっていないか確認 手術室や回復室の室温を確認し、適切な温度が維持されているかを評価 患者の体型(特に低体重または肥満)が低体温リスクに影響を与える可能性を確認 術後の患者の活動レベル(震え、活動低下)を観察し、低体温の影響がないか確認 患者の年齢や既往歴(特に高齢者や未熟児、甲状腺機能低下症など)が低体温リスクを高めるか評価 術中に使用される体位や体表面露出の広さが、低体温に影響を与えるかどうかを確認 |
援助計画 (T-P) | 術中および術後の保温を確保するために、加温毛布や加温マットを使用し、適切な保温を行う 手術室や回復室の室温を20°C以上に維持し、患者が冷えない環境を提供 点滴や輸液、血液製剤を温めてから投与し、体温低下を防止 術後の患者には適切な衣服や毛布を提供し、体温維持をサポート 麻酔中の体温低下を予防するため、体温モニタリングを行い、早期に介入できる体制を整える 患者の皮膚が長時間露出しないように配慮し、必要に応じて皮膚を保温材でカバー 低体温のリスクが高い患者には、術前から温められた手術室に移送し、事前の保温を行う 術後の回復期において、定期的に体温を測定し、低体温が発生していないか確認 必要に応じて加温装置(暖房機能付きのベッド、空気加温装置など)を使用し、効果的な保温を維持 体温が低下している場合、温かい飲み物や食事を提供し、体内から体温を回復させる |
教育計画 (E-P) | 術中・術後の低体温のリスクについて、患者と家族に説明し、予防策の重要性を理解させる 術後の保温が必要であることを説明し、術後の体温管理について家族に協力を依頼 点滴や輸液の温度管理の重要性について患者に説明し、術後に体温を確認する方法を指導 高齢者や低体重の患者に対して、低体温のリスクが高いことを説明し、術後に特に注意を払うことを伝える 麻酔が体温に与える影響について説明し、術中に低体温を予防するためのモニタリングの重要性を強調 体温が低下するリスクのある場面での防寒対策(適切な衣服の選択、室温管理)を指導 低体温の兆候(震え、冷感、疲労、チアノーゼなど)を家族に説明し、早期発見と報告を促す 術後に寒さを感じた場合、速やかに看護師に伝えるよう患者に指導し、適切なケアが受けられるようにする 術後の体温管理を行うため、家族に体温計の使い方や体温測定のタイミングを指導 低体温が発生した場合の対処法について患者や家族に説明し、暖かい環境でのケアが重要であることを伝える |
類⑥-非効果的体温調節
コード:00008
- 定義
- 体温が低体温と高体温との間で変動する状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 非効果的体温調節 |
長期目標 | 体温を正常範囲に維持し、体温調節機能が安定する |
短期目標 | 体温の変動を最小限に抑え、体温調節機能が改善される |
観察計画 (O-P) | 体温を定期的に測定し、体温の変動や異常を早期に発見 バイタルサイン(脈拍、呼吸数、血圧)を観察し、体温調節不全による循環・呼吸機能への影響を確認 皮膚の状態(蒼白、チアノーゼ、発汗、冷感)を確認し、体温調節不全の兆候を観察 患者の意識レベルを観察し、体温調節異常が神経系に影響を与えていないか確認 体温調節に影響を与える環境要因(室温、湿度、換気の状態など)を観察 患者が感じている寒さや暑さ、震えなどの自覚症状を確認 食事量や水分摂取量を観察し、体温調節機能に影響を与える脱水や栄養不良の兆候を把握 患者の薬物治療(麻酔、鎮静剤、抗精神病薬など)が体温調節機能に影響を与えていないか確認 体温調節機能に影響を与える疾患(甲状腺機能低下症、感染症、ショックなど)の有無を確認 患者の衣類や寝具が体温調節に適しているかを確認し、体温維持に適切な環境を整えているか評価 |
援助計画 (T-P) | 患者が寒さや暑さを感じている場合、体温を適切に調整するため、加温や冷却措置を行う(毛布、アイスパックなどの使用) 室温を調整し、体温調節機能をサポートできる快適な環境を提供(20〜24°C程度) 十分な水分補給と栄養管理を行い、体内の水分・電解質バランスを保つことで体温調節を助ける 薬物が体温調節に悪影響を与える場合、医師と連携し、必要に応じて薬剤の調整や変更を行う 体温が低下している場合は、加温器具や温かい飲食物を提供し、体温を回復させる 高体温の場合は、冷却シートやアイスパックを使用し、頭部や脇、鼠径部などを冷やす 患者が寒冷または暑熱環境にさらされないよう、衣類や寝具の選定を適切に行い、体温維持をサポート 体温が急激に変動した場合、速やかに医師に報告し、必要に応じて緊急対応を行う 体温調節機能をサポートするため、患者に適度な運動やリラクゼーション法を提案し、エネルギー消費を調整 体温調節の改善に向けて、定期的な体温モニタリングを行い、変動が少ない状態を維持できるようにする |
教育計画 (E-P) | 体温調節不全の原因と症状について患者や家族に説明し、異常があれば早期に対応する重要性を強調 患者に対して、適切な水分補給の重要性を説明し、特に高温環境や運動後にはこまめな水分摂取を促す 寒冷や暑熱環境への対応方法(衣類や寝具の選択、適切な室温の設定)を指導し、体温管理をサポート 体温を測定するタイミングと方法を説明し、患者や家族が自宅でも定期的に体温をチェックできるようにする 体温調節に影響を与える疾患(甲状腺機能低下症など)の治療継続の重要性を説明し、定期的なフォローアップを推奨 高体温時や低体温時の対処法(冷却シート、アイスパックの使用、加温器具の利用)を説明し、適切な対応ができるように指導 衣類や寝具の選び方を指導し、体温調節に適した快適な環境を作る方法を教える 体温が急激に変動するリスクがある場合、早めに医療機関に連絡する必要性を説明し、緊急対応の手順を共有 薬剤が体温に与える影響について患者に説明し、体温の変動を感じた場合には医師に報告するよう指導 定期的な体温管理が重要であることを家族にも伝え、協力して体温調節を支援するよう促す |
類⑥-非効果的体温調節リスク状態
コード:00274
- 定義
- 体温が低体温と高体温との間で変動しやすく、健康を損なう恐れのある状態
看護計画の記載例
看護診断 (看護問題) | #1 非効果的体温調節リスク状態 |
長期目標 | 体温が正常範囲に保たれ、非効果的な体温調節による合併症を予防する |
短期目標 | 体温調節リスク要因を軽減し、体温が安定して維持できる状態を保つ |
観察計画 (O-P) | 体温を定期的に測定し、体温の変動や異常がないか確認 バイタルサイン(脈拍、呼吸数、血圧)を観察し、体温調節不全による循環・呼吸機能への影響を確認 皮膚の状態(冷感、蒼白、チアノーゼ、発汗の過剰または不足)を観察し、体温調節の問題が発生していないか評価 体温に影響を与える環境要因(室温、湿度、風など)を確認 患者の自覚症状(寒気、熱感、震え、疲労感など)を確認し、体温調節の不調がないか評価 水分摂取量や尿量を確認し、脱水や電解質異常がないか確認 患者の薬物治療(麻酔、鎮静剤、抗精神病薬など)が体温調節に影響を与える可能性があるか確認 体温調節に関連する疾患(甲状腺機能低下症、感染症、糖尿病など)の有無を確認 睡眠や休息の質を観察し、体温変動に影響を与える疲労やストレスの有無を確認 患者が適切な衣類や寝具を使用しているか、体温維持に適した選択をしているかを確認 |
援助計画 (T-P) | 患者の体温を保つために、室温を適切に調整し、体温調節に適した環境を提供(室温20〜24°Cを目安) 必要に応じて加温器具や毛布、冷却シートなどを使用し、患者の体温を安定させる 水分補給と栄養管理を行い、体内の水分・電解質バランスを保つことで体温調節をサポート 体温調節に悪影響を与える可能性がある薬剤を確認し、医師に報告して対応を検討 高体温や低体温の兆候が現れた場合、すぐに対処できるように体温モニタリングを継続 患者が過度に寒冷または暑熱環境にさらされないよう、衣類や寝具を調整し、快適な環境を整える 体温が急激に変動する場合、医師に報告し、必要に応じて緊急対応を実施 患者の代謝状態に合わせて適切な食事を提供し、体温維持に必要なエネルギーを供給 体温調節機能をサポートするため、適度な運動やリラクゼーション法を提案し、エネルギー消費を調整 体温調節に関するリスクが変化しないよう、定期的な体温管理とリスク要因の評価を行う |
教育計画 (E-P) | 体温調節リスク要因について患者や家族に説明し、体温管理の重要性を理解してもらう 水分補給や適切な食事が体温調節に重要であることを説明し、日常的なケアの実践を促す 高温または低温環境への対応方法(適切な衣類選択、室温管理など)を指導し、体温管理を支援 体温が異常に上がったり下がったりした際の対処法(加温や冷却の方法)を説明し、適切に対応できるようにする 薬剤が体温に与える影響を説明し、服用中の薬が体温調節に影響を及ぼす場合、早期に報告するよう指導 日常的な体温測定の方法とそのタイミングを説明し、家庭でも体温管理ができるよう支援 体温調節に影響を与える疾患の治療継続と定期的なフォローアップの重要性を説明 環境要因(天候、湿度、風)の変化に対応するための準備を指導し、外出時の対策を推奨 体温が急激に変動するリスクがある場合、家族にも体温測定や管理方法を共有し、協力体制を強化 家庭でも体温調節をサポートする方法(換気、温度調整、適切な寝具の使用など)を指導し、体温が安定する環境を維持できるよう支援 |
NANDA-Iの看護診断に基づく看護計画記載例のまとめ
当サイトでは、今回ご紹介した領域の他にも、NANDA-Iの看護診断に基づく看護計画の記載例を多数まとめています。
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引用・参考文献
T. ヘザー・ハードマン 編,上鶴 重美 訳:NANDA-I看護診断 定義と分類 2020-2023.医学書院.